メタバースは、インターネット上に構築された3Dの仮想空間です。
主にゲームやエンターテイメント業界で注目されていましたが、最近ではビジネス分野でも活用が広がっています。
- メタバースをビジネスに活用するメリットは?
- メタバースをビジネスに活用する具体例は?
- メタバースの始め方は?
この記事では、メタバースをビジネスに活用する具体的事例を紹介します。
さらにメリット・デメリットも解説。
メタバースの活用方法を知り、拡大を続けるメタバースのビジネス事情をキャッチアップしましょう。
メタバースとは、オンライン上でアバターを使ってコミュニケーションをとれる仮想空間のことです。
ゲームだけでなくビジネス、教育、建築など、さまざまな分野で活用されています。
メタバース内ではアバターやアイテムがNFT化され、仮想通貨を使って取引されるケースも。
Meta(旧Facebook)や、マイクロソフトなどの大手企業がメタバース事業に参入しており、世界的に注目を集めています。
メタバースについて詳しく解説している記事があるので、参考にしてください。
メタバースをビジネスに活用する4のメリット
メタバースをビジネスに利用すれば、次のようなメリットがあります。
- 新たな市場の開拓
- ブランドの拡張と認知度向上
- コスト削減と効率向上
順に見ていきましょう。
1.新たな市場の開拓
メタバースでは新しい体験やエンターテイメントを提供できるため、新たな市場として注目されています。
企業はブランド店舗を出店したり、イベントを開催するなど、メタバース内で現実世界と同じようなビジネスを展開可能です。
例えばスポーツブランドのNIKEやaddidasは、メタバース内でデジタルファッションアイテムのブランドを販売しています。NAVER Z Corporation(以下NAVER Z)は、「Nike Korea(ナイキコリア)」のワールドと3Dアイテムを「ZEPETO(ゼペット)」に展開。
ナイキコリアで展開されている商品を忠実に3Dアイテム化。デジタルと現実でおそろいのコーディネートを楽しむことも可能です。
現実世界と大きく違うのは、物理的にアプローチできなかったユーザーにもサービスを届けられる点です。
遠方に住んでいる、営業時間内に足を運べないなどの理由で、今まで接触できなかったユーザーともコミュニケーションがとれる時代になりました。
また、アバターが身につける洋服やアイテムなどを販売する、メタバース内の土地を売買するなど、デジタルアイテムによるビジネスも盛んです。
今まで場所や空間の制限により実現できなかったビジネスも、メタバース内では可能となります。
2.ブランドの拡張と認知度向上
今まで時間や場所に制約があったイベントなども、仮想空間内であれば自由に開催できます。
現実世界であれば、会場の規模によって人数制限がありますが、その心配も不要です。インターネットにつながる環境さえあれば、世界中からアクセス可能です。
メタバース内では、アバター同士が自由に交流できるので、個人的で深いコミュニケーションが実現できます。
濃密な双方向のコミュニケーションは、ブランドの深い理解につながるでしょう。
今までアプローチできなかった層に働きかけられ、ブランドの認知向上にも役立ちます。
3.コスト削減と効率向上
メタバース上のバーチャルオフィスであれば、物理的な店舗や施設が不要になり、家賃や運営費を削減できます。
スタッフは出勤の必要がなくなり、交通費も削減できるうえ、浮いた通勤時間をクリエイティブな時間にあてることも可能です。
バーチャルオフィスoviceは、オンラインに設定されたオフィス内で、現実と同じような社内コミュニケーションが可能なツール。
現実のオフィスを借りるよりもコストが安く、無駄な移動時間やミーティングを短縮でき効率的です。
アバターを利用すれば、服装も自由で、スタッフの自由度や満足度向上に役立ちます。
全国の社員を対象にした研修や企業説明会なども、場所の移動をともないません。人数の制約もないので、大きな会場を押さえる必要もなし。コスト削減と利便性向上が一度に叶います。
社内コミュニケーションの円滑化
オフィス機能に特化したメタバース空間もあります。Web会議ツールにはない個別チャットなど、社内コミュニケーションを円滑にする工夫がなされており、在宅ワーカー同士のつながりも保てるのがメリットです。
自社オフィスでおこなっている業務をメタバース上に移せば、広いオフィスも必要なくなります。遠方に住む優秀なスタッフを採用することも可能です。
メタバースをビジネスに活用する4つのデメリット
メタバースをビジネスに活用すると、次のようなデメリットもあります。
- 初期費用が高額なケースも
- ハッキングなどのリスク
- 利用するユーザーが限定的
順に見ていきましょう。
1.初期費用が高額なケースも
メタバースを個人や少人数で利用する場合は、無料もしくは少額の費用負担で十分楽しめます。しかし、企業が大規模なメタバース空間を構築する場合は100万〜数千万円の費用がかかる場合も。
例えばメタバース構築サービスを提供しているCYZY SPACEの場合、独自サーバープランであれば初期費用55万円、月額11万円〜となっています。
メタバースに関するコンサル・構築・導入を手掛けるWARKの場合は、200〜300万円が必要です。
ビジネスの規模によっては気軽に始められない点がデメリットだと言えるでしょう。
2.ハッキングなどのリスク
メタバースはインターネット上に構築された空間であるため、情報漏洩のリスクがあります。
個人情報流出やハッキングなどのリスクは常につきまとうでしょう。
パスワードを抜き取られて、仮想通貨やNFTを盗まれる被害も幾度となく起こっています。メタバースのリスクについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。参考にしてください。
依存症などの健康リスクも
仮想空間で多くの時間を過ごすと、実世界に戻ってきてもバーチャルの世界にいるような感覚が残ってしまうことも。
スマホに着信がないのに振動したかのように錯覚する症状もあることから「幻想振動症候群」または「ファントムバイブレーション症候群」とも呼ばれています。
脳が過敏に反応して、あるはずがない信号を受け取ってしまうことが原因と考えられており、心身ストレスとの関係性が指摘されています。
また、単純に長時間の利用で車酔いのような状態になり、激しい頭痛と吐き気などの症状に襲われるケースも。
VRゴーグルの長時間使用による運動不足、目の酷使、食事や生活の軽視など、健康リスクがともなうことを意識しましょう。
「エンターテイメントVR協会」は、利用年齢に関するガイドラインのなかで、7歳未満は使用しないよう呼び掛けています。
また、7歳以上13歳未満の使用は保護者の同意を得た上で、連続20分の使用後に10〜15分程度の休憩をとるよう推奨されています。
参照:エンターテイメント|VRコンテンツのご利用年齢に関するガイドライン
3.利用するユーザーが限定的
総務省の予測によれば、2030年までにメタバースの市場規模は78兆8,705億円まで拡大するとされています。
新たな経済圏が構築され、ビジネスの拡大と成長が期待されていますが、現在のところ利用者は限定的です。
MMD研究所が2022年5月に発表した調査結果によれば、メタバースの利用経験者は全体の5.1%であることがわかりました。
また、自社のビジネスのターゲット層とメタバーズユーザー層とが一致するとは限りません。
2023年6月時点では、メタバースのユーザー層は、ネットリテラシーが高く、新しいテクノロジーにキャッチアップできる層に限定されています。
それでも、将来的な成長ポテンシャルを見据え、企業がメタバースに注目しているのは明らかです。メタバース市場の拡大は必然的にユーザー層の広がりをもたらし、徐々に多様なビジネスモデルが現れるでしょう。
メタバースをビジネス利用している6つの業界
メタバースをすでにビジネス利用して、成果を上げている6つの業界を紹介します。それが次の6業界です。
- ゲーム業界
- 小売業界
- 旅行業界
- アパレル業界
- 不動産業
- イベント業界
順に見ていきましょう。
1.ゲーム業界
メタバースが最初に発展したのがゲーム業界です。メタバースを利用した代表的なゲームとして「フォートナイト」や「Minecraft」が挙げられます。
メタバース空間で、建物を建築したりアイテムをデザインしたり、ゲーム内で自由にクリエイティブな活動を楽しめます。
フォートナイトでは米津玄師や星野源など、有名アーティストのライブもおこなわれました。通常の動画配信と違うのは、プレイヤー参加型であること。臨場感を味わえます。
またMinecraft(マインクラフト)なども世界的な人気を誇ります。詳しくはこちらの記事で解説しています。
スマートフォンでも利用できるメタバースが増加
メタバースはスマートフォンでも利用可能です。VRゴーグルがなくてもゲームやショッピング、ほかのアバターとの交流が楽しめます。
日本発のメタバースプラットフォームclusterは、専用のアプリをダウンロードすれば、スマートフォンから気軽にイベントや音楽ライブに参加可能です。
スマートフォンでも利用できるメタバースについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
2.小売業界
三越伊勢丹やPARCOなど大手百貨店は、メタバース空間上の仮想店舗ビジネスに進出しています。
ユーザーはリアルな買い物と同様、家族や友人とコミュニケーションを取りながらショッピングを楽しむのも可能です。
ほかにもメタバース上のショッピングモール「メタパーク」やKDDIが提供する「バーチャル渋谷」など、大手企業の事例も続々と誕生しています。
バーチャルショッピングについて詳しく紹介している記事があるので、参考にしてください。
3.旅行業界
VRを利用して、世界中の観光地を訪れられるメタバース観光。コロナで旅行が制限された時期に注目度が高まりました。
メタバース観光が注目されるようになった理由は次のとおりです。
- 感染リスクがない
- 旅行費用をコストダウンできる
- 5Gにより臨場感あふれる高画質で体験できる
身体が不自由で旅行に行けない方も、自宅にいながら観光を楽しめます。通常は観光客が入場できない場所も、VRであれば体験可能です。
例えば、ピラミッドの内部や火災前のパリのノートルダム寺院、ヴェルサイユ宮殿などの貴重な文化遺産を目の前でじっくり見学できます。
地方自治体もメタバース観光に注目しており、実際の取り組みも増えています。メタバースを利用した旅行の事例については、こちらの記事を参考にしてください。
美術館の鑑賞もメタバースで
VRで貴重な文化遺産を体験できるメタバースでは、美術館鑑賞もおすすめです。
24時間いつでも、どこにいても鑑賞でき、友人や家族と一緒に体験することもできます。
人気の美術展だと、チケットを購入するのも長蛇の列、作品に近寄れない、ほかの観覧者が気になってゆっくり見られないなど、大変な思いをすることも。
しかしメタバース美術館であれば、どれだけゆっくり見ても他人の迷惑になりません。
VRゴーグルがなくてもスマホで鑑賞できる美術館もあります。詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。メタバース体験できるおすすめの美術館を紹介しています。
4.アパレル業界
ハイブランドのアパレルブランドがメタバースとのコラボレーションに積極的です。
2023年3月には、メタバースプラットフォームDecentralandでファッションウィークが開催されました。
参加ブランドの一例は次のような一流ブランドばかりです。
- Dolce&Gabbana
- Tommy Hilfiger
- CHOACH
- adidas
- DKNY
アバターが身につけるアイテムやスキンなども、ファッションビジネスの対象となります。
デジタルファッションクリエイターがデザインし、ブランド化しているものもあります。
メタバースのファッション事情については、こちらの記事を参考にしてください。
5.不動産業
メタバースは仮想空間ですが、その一部をユーザーや企業が対価を支払えば所有できる「不動産」でもあります。
例えばThe Sandboxでは、縦96m×横96m×高さ128mをひと区画として土地を購入可能です。
メタバース上の土地は、現実社会の不動産のように値上がりした際の売却、有償での貸し出しなどが可能です。
GUCCIやadidasなどの世界的企業もメタバース上の土地を所有しており、独自の施設を建設したり広告を掲載したりして、不動産として運用しています。
メタバースの土地・不動産に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
2021年後半からメタバース内での仮想土地の売買が増えています。投資会社や不動産会社がメタバース内の土地を6億円で購入したというニュースも。ただしメタバースの土地価格のピークは2022年1月ごろで、今は落ち着いているようです。
価格が落ち着いているといっても、初期の約2倍の価格です。今後のメタバース市場拡大にともない、土地の需要が無くなるとは考えられません。価格の落ち着いている今が買い時かもしれませんね。
2023年3月に『The Sandbox』内の土地が売り出されました。今回はESTATEと呼ばれる大きめの区画です。
Oasis東京に近くの土地であることから、企業の投資を意識している様子がうかがえます。
6.イベント業界
メタバースを利用したイベントも数多く開催されています。株式会社HIKKYは、世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」を開催。
2023年7月で10回目となり、2021年にはギネス世界記録も樹立しています。
マーケットには、有名企業も出店。クリエイターの作品が展示され、イベントやキャンペーンにも参加できます。
参加企業約80社、世界中からの来場者数100万人以上という巨大マーケットとなっており、今後も市場規模は膨らみそうです。
メタバースをビジネスに活用する4つの事例
メタバースをビジネスに活用した具体的な事例を紹介します。
- 教育|Immersive Learning Academy
- バーチャルオフィス・バーチャル会議|MetaLife
- シミュレーション|超建築メタバースCreek and River
- 新製品発表会・展示会|NISSAN HYPE LAB
事例を知ることで、自社に導入するイメージが浮かぶかもしれません。
1.教育|Immersive Learning Academy
学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校およびS高等学校は、Metaと連携して次世代XRクリエイター向け教育プログラム「Immersive Learning Academy」を2022年9月にローンチしました。
プログラムでは、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を活用して課題解決学習やオンラインイベントをおこないます。
そのほかMetaが開発したARエフェクト機能「Spark AR」を活用したAR・VRコンテンツを作成する授業や、ワークショップなども提供します。
VRゴーグルを利用すれば、実際に教室で授業を受けているかのような体験ができ、アバターを操作して面接の練習や生徒同士の交流なども可能です。
さらにメタバース運動会なども開催。日本のどこからでも受講可能な通信制高校として日本一の生徒数を誇っています。(2023年3月時点の生徒数:24,642名)
メタバースとVRの違いは?
メタバースは仮想空間そのもの、VR(Virtual Reality)は仮想空間を体験するための手段や技術を指します。
メタバースはインターネット上に構築された空間の概念があるプラットフォームであり、その世界を現実世界のように体験できることを可能にするのがVR技術です。
2.バーチャルオフィス・バーチャル会議|MetaLife
実在するオフィスではなく、メタバース上に存在するバーチャルオフィスを利用する企業も増えてきました。
社員は自分のアバターで出社し、仮想デスクへの着席や会議室の入退出をします。個別の相談やミーティングもおこなえ、気軽な会話も楽しめます。
在宅ワークは、時間や場所の制約がない点がメリットです。しかし同時に社員同士の意思疎通の機会が減り、コミュニケーションの希薄化が問題になっています。
MetaLifeは、昔のドットゲームのようなバーチャルオフィスを提供。
社員はアバターを設定して、気軽な会話や打ち合わせ、会議など本当のオフィスを利用しているような体験が可能です。25名までは利用無料。オフィスだけでなくイベントや教室としても使えます。
バーチャルオフィスについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
3.シミュレーション|超建築メタバースCreek and River
Creek and River社は、メタバース上に住宅展示場を構築し、VRで見学できるサービスを提供しています。
現実の建築と比較すると費用は15分の1と格安で、最短2か月で完成です。
また建材メーカーや家具メーカーに向けて、展示会として使用できるミュージアムモデルも提供しています。イベントなど期間限定で利用したい場合はレンタルも可能です。
自社のメタバース空間を構築したい、イベントをメタバース上で開催したいなどのニーズに応えたビジネスモデルといえます。
メタバースでの建築については、こちらの記事で詳しく解説しています。
4.新製品発表会・展示会|NISSAN HYPE LAB
日産は、新製品の発表会や展示会を2023年3月よりメタバース上で開始しました。
3ヶ月の実証実験ですが、メタバース上で車種やグレードの検討、販売員との相談、見積、購入までをワンストップでおこなえます。
同時にサステナブルな暮らしを楽しむゲーム型コンテンツ「NISSAN EV & Clean Energy World」を公開し、メタバース上でEVのある暮らしを体験できるようにしています。
参照:日産|日産自動車、メタバース上でサステナブルな暮らしを体験するゲーム型コンテンツ「NISSAN EV & Clean Energy World」を公開
メタバースをビジネスに活用することに関するQ&A
メタバースをビジネスに活用することに関して、よくある質問を集めました。
- メタバースでビジネスを始める方法は?
- メタバースとNFTの関係や違いは?
- メタバース導入費用はいくら?
- メタバースビジネスの今後は?
順に見ていきましょう。
- メタバースでビジネスを始める方法は?
-
メタバースでビジネスを始める方法はいくつかあります。
代表的なものは次のとおりです。
- メタバースのプラットフォームを構築する
- メタバースをオフィスとして利用する
- メタバース関連のVR機器などを製造する
- アバターやアバターアイテムをデザインする
- メタバース内で商品を販売する
- メタバース内でイベントを開催する
- メタバース内でサービスを提供する
制作側と利用側のどちらでもメタバースでビジネスを始められます。
個人でビジネスを始めるのであれば、アーティストとしてメタバース内でデザインする、イラストを描く、接客をするなどもおすすめです。
- メタバースとNFTの関係や違いは?
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NFTは、Non-Fungible Token(代替不可能なトークン)の略称で、ブロックチェーンの技術を使い、デジタルデータの唯一性を証明する仕組みです。
メタバース内のアイテムの所有証明や取引の透明性を確保するのに役立ちます。
ただしメタバース内で必須というわけではありません。NFTアートをメタバース内で展示・販売をする、アイテムや不動産を所有するなど、証明が必要なケースでNFTが活躍します。
経済圏を確立するのに便利ですが、メタバースの目的によってNFTが必要かどうか決まります。
メタバースとNFTの関係については、こちらの記事を参考にしてください。
NFTとメタバースの関係性とは?関連する仮想通貨も紹介 | meta land メタバースとNFTは相性の良い関係で、2つを組み合わせることで新しいサービスが生まれます。NFT購入に必要になる関連仮想通貨も紹介。 - メタバース導入費用はいくら?
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メタバースを導入するには、ふたつのパターンがあります。
- 既存のメタバース関連サービスを利用する
- オリジナルの空間やシステムを構築する
1のうち、バーチャルオフィスの例で言えば、ルーム単位での少人数の会議であれば無料のサービスもあります。
人数が20名以上で定期的に利用するなどの場合で月額数千円〜数十万円です。
一方オリジナルの空間を構築する場合は、100万円〜1,000万円と相場の幅は大きくなります。目的によって必要とするメタバース空間と予算は違うので、用途や目的を明確にしたうえで導入を検討しましょう。
- メタバースビジネスの今後は?
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総務省は、メタバースの世界市場は2021年に4兆2,640億円だったものが、2030年には78兆8,705億円まで拡大すると予測しています。
現状ではVRゴーグルの普及不足、技術者の不足などの課題が残っています。しかし、仮想空間上での販売や広告、商談、イベント、観光など、大きなビジネスチャンスを秘めているのです。
時間や空間などの制約を受けないので、新しい発想やアイデアで新ビジネスの創造もあり得えるでしょう。
メタバースの市場予測やビジネスチャンスについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
メタバースの市場規模は拡大する?現在から2030年までの推移をグラフ付きで解説 | meta land テクノロジーの発展により、市場拡大が進むメタバース。本記事では実際の市場規模はどの程度なのか、日本や世界のメタバース市場はどう発展するのか、情報をまとめました。
まとめ
この記事では、メタバースのビジネス活用について解説しました。
最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- メタバースのビジネス市場は2030年までに約20倍になると予測されている
- メタバースをビジネスに利用すればブランド力向上に役立つ
- メタバースはコミュニケーションの円滑化に役立つ
- 始まったばかりの市場のため未成熟で予想が困難
- 大手企業のメタバース活用は進んでいる
- ゼロからメタバース空間を構築すると費用がかかる
メタバースは、デジタルコンテンツに馴染みのある世代とそうでない世代との理解度に大きな差が生じる分野です。
しかし近い将来、メタバースをはじめとするデジタルコンテンツなしでは成り立たない時代が来るでしょう。
大手企業も続々と参入しているメタバースは、今後もビジネス利用の活発化が予想されます。
オフィスや教室といった小規模なものから、オリジナルのメタバース空間構築まで規模はさまざま。まずは小規模なものから取り組んでみるのもいいかもしれません。
メタバースビジネスに取り組んでいない場合も、これからのビジネスには不可欠なチャンネルのひとつとして、意識しておきたいものです。