近年、NFTに対する理解が進み、オリジナルNFTの製作や転売を副業にする人も増えてきました。
しかし、
- NFTはもうまったく儲からないのでは?
- やめとけと言われるには相応の理由があるのでは?
- 将来性がなさそう
このように思っている人は多いのではないでしょうか?
結論としてNFTはまったく儲からないわけではありません。工夫しだいではいくらでも稼ぐチャンスはあります。
そこで本記事では、NFTがまったく儲からないと誤解される理由や、実際に稼ぐためのコツを解説。
またNFT取引や販売を始める方法も紹介しています。NFT関係の副業に興味がある人はぜひ参考にしてください。
NFTが「やめとけ」・儲からないと言われる理由
NFTが儲からないと言われる、もしくは「やめとけ」と言われる理由は主に以下の通り。
- ライバルが多い
- 需要が一時期ほどではない
- トレンド情報が日本には遅れてやってくる
- 販売するまでの手順が多い
- まれに詐欺や不正がある
- 近年はユーティリティ(特典)がないときびしいと思われがち
ライバルの増加やコレクターの少なさなど、稼ぐためには乗り換えるべき壁があるのは事実です。
しかし、冒頭で述べたとおり「まったく稼げない」レベルではありません。
それぞれの理由を解説するので参考にしてください。
1.ライバルが多い
NFTが儲からないと言われる最大の理由は、おそらくライバルの増加です。企業、個人問わずユーザーが増加し、初期と比較すると競争は厳しくなりました。
初期はNFTを持っている人が少なく、珍しいNFTを持っていたり、デジタルアートを制作できたりすれば副業として成立しました。
しかしNFTが普及した現在ではライバルが多くなり、特別に目立った点がなければ売れにくくなっています。
OpenSeaなどのプラットフォームも続々登場し、販売しても見つけられる可能性が低くなってしまいました。
このようにライバルが増加したことは、「NFTが儲からない」と言われる理由のひとつといえるでしょう。
2.需要が一時期ほどではない
NFTブームが起こった2022年上半期ほどの需要がないのも、儲からないと言われる理由のひとつです。
下図は、2020年中頃から2023年10月18日にかけて、GoogleでNFTと検索された回数をグラフにしたものです。
2021年から2022年にかけてトレンドであったことがわかります。しかし以降は下落基調で、一時期ほどの勢いはありません。
これを見て「もうまったく儲からない」と早合点する人もいるでしょう。
しかしブームではないだけであって、NFTに対する需要が皆無になったわけではありません。
逆にいえば2021年以降一定の注目が集まっているため、常に稼ぐチャンスがある、とも言えそうです。
3.トレンド情報が日本には遅れてやってくる
NFTに関するトレンド情報がつかみにくいことも、NFTが儲からないと言われる理由のひとつです。
NFTに関する情報の発信は海外から始まり、少し遅れて日本に届きます。
たとえば、魅力的なNFTプロジェクトが発足したニュースが日本で話題になっても、実際には海外ではブームが終わっているかもしれません。
そうして高値掴みして、結局安値で手放すといったことも起こります。
この問題を解決するには、後述するように英語の情報を翻訳して取り入れるなどの工夫が必要です。
しかしそこまで丹念に情報を精査するユーザーも少なく、結果として「儲からない」と揶揄されることがあります。
4.販売するまでの手順が多い
NFTアートを制作して販売する場合、作ったあとで色々とやることがあります。これが「(手間の割に)儲からない」と言われる理由です。
NFTアートを制作しても、すぐに売りに出せるわけではありません。
一般的なケースでは、制作後に以下のステップが必要です。
- 仮想通貨取引所で口座を開く
- イーサリアム(ETH)を買う(出品キャンセル時などに必要)
- ウォレットを作る
- ウォレットにETHを送る
- OpenSeaアカウントを作る
- 制作したアートをNFTとして出品する
単にデジタルイラストを販売するのと違い、取引所の口座を開く、ETHを購入するなどの手順があります。
NFTや仮想通貨に詳しくない人からすれば、非常に煩雑な作業に感じられるでしょう。
結果として「手間がかかる割には儲からない」と言われるようになった側面もあります。
5.まれに詐欺や不正がある
まれに詐欺や不正のニュースが聞かれるのも、NFTが悪く言われる理由のひとつです。
前提としてNFTの仕組み自体は、ユーザーから何かを搾取しようというものではありません。
しかし、NFTを悪用して現金や仮想通貨、NFTそのものを騙し取ろうとする人がいます。
例えば、2022年1月にリリースされたNFTゲームMercenary(マーセナリー)は、詐欺プロジェクトであった事が判明しました。
同ゲーム開発陣は、ユーザーから約8,700万円を集めた直後、姿を消してしまいました。いわゆるラグプルという詐欺手法です。
他にも大小問わず詐欺や不正が繰り返されている歴史があります。
このことから「胡散臭い」「危ない」そして「儲からない」とも言われるようになった背景もあるでしょう。
6.ユーティリティ(特典)がないと厳しいと思われがち
競争が激化した結果、ユーティリティ(購入者特典)がないとNFTを販売するのが厳しくなりつつあります。
近年ではNFTトークン購入者に、自身らが制作した映画の鑑賞チケットやコミュニティ参加権利などの特典が付与されるのが当たり前になりました。
これを目当てに購入するユーザーもいます。
しかし、副業ではかけられる時間やお金が限られるため、魅力的なユーティリティを用意するのは簡単ではありません。
たとえば、映画鑑賞チケットを特典として付与するのはまず不可能でしょう。
このようにユーティリティを持つトークンが登場したことにより、儲けるのはかなり厳しいと思われるようになりました。
ただ、実際にはユーティリティがあろうがなかろうが、稼げるチャンスはあります。
NFTで稼ぐための6つのコツ
「儲からない」と言われがちなNFTですが、まだまだ稼ぐチャンスはあります。
まずは以下のコツを知っておくとよいでしょう。
- 海外の最新情報を翻訳して取り入れる
- 転売にチャレンジする
- 基本的には流行っているものを買う
- アローリストとホワイトリストを活用する
- Giveaway企画を活用する
- NFTゲームにチャレンジする
このように情報収集のやり方や購入するNFTの選び方などを理解しておけば、より稼ぎやすくなります。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
1.海外の最新情報を翻訳して取得する
NFTで稼ぎたいなら、可能な限り海外の最新情報を取得するようにしましょう。もし英語が読めないなら、翻訳してでも解読する価値があります。
まず、最新情報の発信元を知っておきましょう。
たとえば、CointelegraphやBitcoin.comなどが挙げられます。X(Twitter)アカウントなら、Oliver Web 3.0 Newsなどが有力です。
他にも多くのメディアやアカウントが情報発信しているので探してみましょう。
そして原文を翻訳サービスDeepLにペーストします。精度の高い日本語訳がアウトプットされるため、簡単に内容を理解できるでしょう。
このように、日本語圏よりも一歩早いタイミングで情報を取得するように心がける必要があります。
メディアやアカウントがDiscordコミュニティを開いているなら、ぜひ参加しましょう。メンバー限定の情報が入手できる可能性があります。
2.NFTの転売にチャレンジする
NFTアートの制作・販売だけに取り組んでいるのなら、転売にもチャレンジしてみましょう。
やり方はとても簡単で、マーケットプレイスに出品されているNFTを購入し、値上がりしたら売却するだけです。
うまくいけば、数週間で数万円から十数万円ほど稼げるかもしれません。
上記は0.2ETHで買ったNFTを、0.7ETHで売り抜けた、という趣旨のポストです。概算で12万円ほどの売却益が出ています。
ただ、問題になるのが「値上がりするNFTをどう見極めるか」で、これは簡単なことではありません。
きちんと見極めるには、普段の学習や最新情報のキャッチアップが重要。
書籍を読む、海外メディアの発信を追うなどして、何が売れるのか判断する目を養いましょう。
3.アローリスト(ホワイトリスト)を活用する
アローリスト(ホワイトリスト)を活用するのも一案です。
運営から指定された条件をクリアし、NFTを優先的に安く購入できる権利。どちらも言葉の意味は同じ。
つまり運営が指定する条件をクリアすれば、少しだけ安くNFTを購入できます。
上記はアローリストの一例です。X(Twitter)アカウントをフォローし、いいねしてリツイートすれば、対象となるNFTであるデジタルプレミアムチケットを安く購入できます。
基本的にアローリストをクリアする条件は厳しくはありません。X(Twitter)などで募集を調べて、魅力的なものがあれば参加するとよいでしょう。
4.Giveaway企画を活用する
Giveaway企画を活用するのも効果的でしょう。わかりやすく言えば「NFTを無料で配布する」キャンペーンです。
ソシャゲが何らかの記念日にアイテムを配布するのと同じことですね。
Giveaway企画を利用すれば、無条件にNFTを獲得できます。もちろん、配布されるNFTの総量や価値は限られているでしょう。
しかし数多くのGiveaway企画に参加すれば、それなりの量と価格のNFTを獲得できます。
企画はX(Twitter)などで簡単に見つけられるので、ぜひ探してみましょう。
5.基本的には流行っているものを買う
NFT転売を考えているなら、基本的には流行っているものを買いましょう。「買ったものの、まともな値段で売れない」パターンを避けやすいからです。
NFTには人気と価格が安定しているものもあれば、そうでないものもあります。
そして安定感があるNFTコレクションは、それなりに流行っているものと考えて問題ありません。
逆に注目されていないものは、購入しても転売先が見つからない可能性があります。
流行っているNFTはやや高額ですが、価格が安定している部分もあります。損をしないたくないなら、それらの購入を検討しましょう。
ただしNFTの「流行り」もいつかは廃れるものなので、油断は禁物です。
6.NFTゲームにチャレンジする
NFTゲームで稼ぐことも可能です。
進捗や対戦成績に応じてNFTや仮想通貨が得られるゲームのこと。
NFTゲームで手に入れたアイテムや仮想通貨を換金すれば現金を手に入れられます。レアなアイテムが入手できれば、何万円、何十万円の利益が得られることも。
ゲームを楽しみながらお金を稼げるのは、人によっては非常に魅力的なものでしょう。NFTゲームに関しては以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
NFTは将来性抜群だと言える理由
「NFTには将来性がない」と言われることがあります。しかし結論からいえば、まだまだ未来があるといえるでしょう。
主な理由は以下の通り。
- 大企業が参入している
- ⚪︎⚪︎ to Earnが普及している
- NFTがようやく一般に普及しつつある
まず、大企業が参入している点は、NFTの将来性の高さを強く裏付けているでしょう。また⚪︎⚪︎ to EarnやNFTが一般に普及しているのもポイントです。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
1.大企業が参入している
第一に、NFT業界に多くの企業や有名人が参入している点が挙げられます。
上記は2023年10月中旬に日本経済新聞の報道から、NFT関連のものをピックアップしたものです。
オートバイなどで知られるスズキや、ガンダムシリーズで有名なバンナムなどが参入しているのがわかります。さらには新潟県、つまり行政による参入事例もありました。
このように大きな組織がNFT業界に参入している点は、将来性があることを強く裏付けているといえるでしょう。
2.⚪︎⚪︎ to Earnが普及している
NFT界隈には「何かをしながら稼ぐ」考え方が広まっています。たとえば「ゲームをしながら稼ぐ」ならPlay to Earn、「眠りながら稼ぐ」ならSleep to Earnなどです。
Play to Earnは、上述したNFTゲームで実現可能です。ゲーム中に手に入るアイテムや仮想通貨を換金して、収益を得られます。Sleep to Earnを実現したSleeFiというサービスを使えば、眠るだけで稼ぐことが可能です。
このようにさまざまな⚪︎⚪︎ to Earnが広まりつつあり、誰しもが手軽に利益を得られるようになりました。
他にもブラウジングするだけで収益が得られるWebブラウザのBraveなども登場しています。
現在もこのように新しい稼ぎ方が開拓されているところを見るに、NFTにはまだまだ将来性があるといえるでしょう。
3.ようやく一般に普及しつつある
NFTがようやく一般に普及しつつあるのも、理由のひとつとして挙げられます。
かつて「新しいものが好きな人」が楽しんでいたNFTですが、近年はその限りではありません。
たとえば以下のような活用事例があります。
- 決済:NFTによって料金を支払う
- イベント:チケットをNFT化し、偽造や不正入手、転売を防止する
- トレーディングカード:カードをNFT化して、コレクションを楽しむ
- 行政:ふるさと納税返礼品としてNFTをラインナップ
例として、行政による事例を見てみましょう。
滋賀県栗東市では、30,000円以上のふるさと納税に対して、人気の競走馬をNFT化したカードやピンバッジを返礼品として用意しています。
かつてはITに詳しい人たちの間でのみ話題になったNFTですが、現在では上記のように色々な形で普及しています。
その傾向を見れば、NFTにはまだまだ将来性があるといえそうです。
NFTを転売する方法は?4つのステップで解説
NFT転売には、事前の準備が必要です。ステップは以下の4つです。
- MetaMask(メタマスク)を用意する
- ETHをMetaMaskに送金する
- OpenseaとMetamaskを連携する
- OpenSeaに登録してNFTを売り買いする
仮想通貨ウォレットのMetaMaskとNFTマーケットプレイスのOpenSea、ふたつを使うことになります。
手順自体は決してむずかしくありません。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
MetaMask(メタマスク)を用意する
NFTを取引するには仮想通貨が必要で、それを購入するにはウォレットというサービスを使います。
はじめて仮想通貨のウォレットを作るなら、日本語対応で使いやすいMetaMaskをおすすめします。
MetaMaskはGoogle Chromeの拡張機能としてインストールでき、5分ほどでウォレットが作成可能。
まずはChromeウェブストアで、プラグインを追加しましょう。
MetaMaskの使い方を詳しく解説している記事があるので、参考にしてください。
ETHをMetaMaskに送金する
OpenSeaとMetaMaskを紐付ける
今回はNFTマーケットプレイスOpenSeaを使って解説します。
OpenSeaとMetaMaskを紐付けます。まずはOpenSeaにアクセスしましょう。
画面右上のログインをクリック。
上記のポップアップが表示されるので、MetaMaskを選択しましょう。あとは画面の指示通りに進めればOKです。
OpenSeaに登録してNFTを売り買いする
次にOpenSeaに登録しましょう。
画面右下の「Accept and sign」をクリックします。以上で登録は完了です。
登録し終わったら、OpenSea内でNFTを取引できるようになります。
OpenSea Proでアグリゲーター機能を使うのがおすすめ
本格的にNFTの転売に取り組むなら、無料のアグリゲーター機能OpenSea Proを使いましょう。
複数のNFTマーケットプレイスをまとめ、効率良く取引・管理ができる機能。
OpenSea Proを活用すれば、170以上のマーケットプレイスからNFTコレクションの取引価格を取得できます。
取引したいNFTを最安値で買えるのはどこか、最高値で売れるのはどこかを一目で確認できます。無料で利用できるので、ぜひ活用しましょう。
NFTが儲からない問題に関するQ&A
本記事ではNFTが儲からない問題に関して解説しました。ここではよくある質問に回答します。
- NFT転売には税金がかかる?
- NFT以外で稼ぐにはどうすればよい?
- 実際どれくらい儲かる?
税金の問題は、すべてのユーザーが理解しておく必要があります。またNFT以外の副業や、実際の利益額に関しても解説するので参考にしてください。
- NFT転売には税金がかかる?
-
NFT転売で得た利益には税金がかかる場合も。国税庁によれば所得税の課税対象です。
国税庁の見解によれば、給与以外に20万円以上の所得があった場合、所得税が課せられます。
たとえば会社員であれば、NFTおよびその他副業で年間20万円以上稼いだなら、所得税が発生するわけです。
その場合は確定申告が必要なので、忘れないようにしましょう。
- NFT以外で稼ぐにはどうすればよい?
-
NFTで稼ぐことに興味があるなら、Web3.0に対する知識や、一定水準以上のITリテラシーを持っているでしょう。
その点を踏まえれば、以下の方法なら稼ぎやすいかもしれません。
- 仮想通貨投資
- NFTゲームのプレイ動画配信
- Web3.0に関する情報の動画配信
仮想通貨投資やNFTゲームのプレイは、さほどハードルが高くないのでおすすめ。また知識量を意識して、情報発信するのもよいでしょう。
- 実際どれくらい儲かる?
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結論として、どれくらい儲かるかは人や取り組み方にもよります。ただ一例として、月数万円ほどなら十分に稼げる可能性はありそうです。
上記はNFTアート系YouTuberわかわかNFTによる1年間の収支報告です。動画中では年間で183,384円の収入になったとのこと。
月何十万円も稼ぐのは少々むずかしいかもしれません。
しかし、上動画のようにデジタルでイラストを描くスキルがあるなら、月数万円程度の収益を得るのは十分に可能でしょう。
まとめ
本記事ではNFTが儲からない問題に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
- NFTは儲からないわけでなく、まだまだ稼ぐチャンスはある
- ただしライバルが増加した、コレクターが少ないなどのネガティブ要因はある
- 稼ぐためには最新情報をキャッチする、アローリストを活用するなどの工夫が必要
- NFTゲームなどにチャレンジするのもおすすめ
- NFTには、まだまだ将来性がある
- 大企業の参入や一般への普及などが、それを裏付けている
- NFT転売するなら、MetaMaskとOpenSeaに登録する
たしかにNFTは、一時期のブームと比べれば稼ぎづらくなりました。しかし、まだまだ稼ぐチャンスはあります。
本記事で紹介したようなコツを実践しながら立ち回っていけばチャンスはあります。
実際に月数万円ほど稼いでいるユーザーやクリエイターはたくさんいます。ぜひ一度チャレンジしてみましょう。