仮想通貨ICPとは?特徴、始め方、将来性についてわかりやすく解説

次世代分散型クラウドサービスを、ブロックチェーンで実現するプロジェクトとして話題のInternet Computer Protocol(ICP)。

Web3.0のサービスが普及するにつれて、ICPの存在感も増していく可能性があります。

しかし、

  • ICPとはどのような特徴があるのかを知りたい
  • 将来性があるのかを知りたい
  • ICPの購入方法を知りたい

などの悩みを持つ方も少なくないでしょう。

結論から言うと、ICPは中央集権の一極集中リスクやプライバシー問題を解決するために開発されたブロックチェーン。

本記事では、ICPの特徴や将来性から価格動向、購入方法を解説します。ICPについて詳しく知りたい人は、ぜひ最後までご覧ください。

仮想通貨投資には取引所口座が必須!

仮想通貨を購入するには、まず取引所の口座を開設する必要があります。以下の記事で国内・海外のおすすめ取引所を紹介しているので、対応通貨や手数料を比較して投資スタイルに合った取引所を選びましょう。

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目次

仮想通貨ICPの特徴

ICP公式サイト
出典:ICP公式

仮想通貨ICPの特徴について解説します。

ポイントは下記の通りです。

  1. 分散型クラウドサービスをブロックチェーンで実現
  2. ICPのプログラムはCanisterによって実行される
  3. 2022年12月にビットコインと統合

順番に見ていきましょう。

1.分散型クラウドサービスをブロックチェーンで実現

ICPとはInternet Computer Protocolの略で、スイスの非営利団体であるDfinity財団(Dfinity Foundation)によって開発されたブロックチェーンです。仮想通貨ICPは、Internet Computer Protocolの独自通貨。

ICPは データ、コンテンツ、処理、スマートコントラクトの実行などのすべてをブロックチェーン上に保存できます。

一方、イーサリアムでは、スマートコントラクトの実行に重点を置いています。

スマートコントラクトとは?

契約や手続きを自動化するブロックチェーンの仕組み。

データやコンテンツの保存は主に外部の分散型ファイルストレージシステムを利用します。

つまりICPは、従来のインターネットサービスやアプリケーションをブロックチェーン技術で分散化し、運用することを可能にします。

結果として、中央集権型のサーバーやクラウドサービスに依存せずに、下記がブロックチェーン上で直接行えるようになります。

  • データの保存
  • コンテンツの配信
  • アプリケーションの実行

ユーザーは、より速くデータへアクセスができるようになり、オンラインでの作業が快適に実行できるのです。

分散型と中央集権型では、データやリソースの管理方法が異なる

中央集権型と分散型の違いは、主にデータやリソースの管理と制御の方法にあります。

それぞれのメリット、デメリットを表にまとめてみました。

スクロールできます
メリットデメリット
中央集権型情報の管理がしやすいデータが一箇所に集中しているため、効率的かつ迅速に通信が可能システム構造がシンプルであるため、開発がしやすいセキュリティの脆弱性障害時のダメージが大きいトラフィックやデータ量が増加した場合にコストが増大するプライバシー懸念
分散型セキュリティの向上障害耐性が大きい拡張性があるデータの透明性技術的に複雑ノード間のデータの同期ややりとりに通信コストがかかるトランザクションの承認や合意形成に時間がかかる場合がある

中央集権型では、データやリソースが一企業やそのサーバーによって管理・制御されており、すべての操作や決定がこの中央の権力によって行われます。

一方で、分散型では、データやリソースがネットワーク上の多数のノード(参加者やコンピューター)によって共有され、管理されます。

将来的にICPが普及して、分散型ストレージサービスが一般化すれば、インターネットの使用体験は大きく変化する可能性があります。

データの所有権がユーザーに戻り、個人のプライバシーとデータの安全性が強化されると考えられています。

ICPは、次世代型である分散の世界を実現する鍵となるブロックチェーンと言えるでしょう。

2.ICPのプログラムはCanisterによって実行される

ICPの最大の特徴は、プログラムがCanisterと呼ばれる仕組みによって実行される点です。

Canisterとは?

イーサリアム系のブロックチェーンにおけるスマートコントラクト(自動契約システム)のようなもの。

ICPでは、Canisterを通じて、ネットワーク上でプログラムがスムーズに拡張し、同時に多くの作業を行えるように設計されています。

もう1点、ICPの重要な概念として「Cycle」があります。

Cycleとは?

ICPにおけるブロックチェーンのガス代を支払う通貨のこと。Canisterの実行やリソース使用(計算、メモリ、ストレージなど)に対する支払いを行うために使用される。

なお、ICPには独自通貨であるICPと、ガス代用トークンであるCycleの2種類が存在します。

ICP上で取引する場合は、両方の仮想通貨が必要となる可能性があるため、覚えておくと良いでしょう。

スクロールできます
通貨名用途
ICPガバナンストークン各ノードへの支払いにしようされる
Cycle(XTC)他のブロックチェーンのガス代のようなもの

開発言語にMotokoを採用

Motoko
出典:Motoko School Medium

ICPは、Definity財団によって開発されたプログラミング言語Motokoによって構築されています。

Motokoの特徴は、アプリケーションの各コンポーネント(部品のようなもの)がそれぞれ個々に動き、メッセージの送受信を通じてやりとりする点です。

結果、複数のプロセスが同時に行われる状況でも、データの整合性を保ちながら効率的に処理を行えます。

なお、Motokoのリリース二周年を記念して、DFINITY財団は10,000個のMotokoGhostsをコミュニティに配布しました。

Motoko Ghostsとは、Poked Studiosのイラストレーターであるジョン・ボール氏がデザインしたイラストです。

現在、ICPのNFTマーケットプレイスであるEntrepotにてフロアプライス(最低価格)35ICP(約72,000円)で販売されています。

興味のある人はぜひチェックしてみてください。

参考:Entrepot Motoko Ghosts

MotokoGhosts
出典:EntrePot

3.2022年12月にビットコインと統合

2022年12月にICPはビットコインと統合。ICP版のスマートコントラクトCanisterがビットコインを直接管理したり送受信できるようになりました。

ビットコインネットワークでの取引は、処理が遅く手数料が高いという問題がありました。しかし、ICPでビットコインを扱えるため、その問題が解決します。

さらにビットコインを扱うために、ブリッジを必要としなくなったため、セキュリティも向上しました。

ブリッジとは?

異なるブロックチェーン間で仮想通貨を移動させるための技術や仕組み。

ブリッジではシステムが複雑になりやすく、バグやセキュリティ上の脆弱性が起こりやすい傾向があります。

ICPとの統合によって、これまでよりユーザーが快適かつ安心してビットコインを取引できるようになったと言えるでしょう。

ICPとの統合は、ビットコインにとって新しい時代の始まりと言えるかもしれません。

BTCと1:1に対応したckBTCを発行

2023年4月3日、Dfinity財団はビットコインと1:1で交換可能なckBTC(チェーンキービットコイン)を発表しました。

ckBTCはビットコイン自体ではなく、ICPブロックチェーン上でビットコインの価値に連動する代表トークンです。

したがって、ICP上でビットコインの価値を利用できるようになります。

なお、ICPチェーン上にビットコインそのものとckBTCが別々の資産として存在するわけではありません。

ビットコインは引き続きビットコインブロックチェーン上にあり、ICPブロックチェーン上でその価値を模倣するのがckBTCです。

Canisterによって発行されるckBTCは、ICPブロックチェーンの高速性と拡張性を活かし、従来のビットコインの問題である取引速度の遅さ、高い取引手数料、そしてスケーラビリティ問題に対する解決策を提供します。

スケーラビリティ問題とは?

ブロックチェーンの処理可能なトランザクション数が限られている問題。ネットワークが拡大するにつれて取引が増加し、処理速度が低下するため発生する。

ckBTCの設計は、これらの従来のビットコインの問題に対処するために行われました。

ICPブロックチェーンの技術を用いれば、ckBTCは高速な取引確認と低コストでの運用を実現します。

ICPの高度な技術基盤は、大量の取引もスムーズに処理でき、ビットコインのスケーラビリティ問題への解決策を提供します。

結果として、ユーザーはビットコインの価値を保ちながら、ckBTCを利用してより効率的で実用的な取引ができるのが魅力です。

ckBTCの活用により、ビットコインを日常生活でより身近に感じられる新たな使用方法が多数登場する可能性があります。

例えば、ビットコインを担保として資金を借り入れたり、購入時にビットコインで迅速に支払うシステムが導入されるかもしれません。

ckBTCは、資金の管理や貯蓄方法に革新的な変化をもたらす可能性があるでしょう。

MEMO:BTC Flower は、ICP上で動作する最初のNFT

BTC Flower
出典:Entrepot

BTC Flowerは、2022年1月23日にパリのストリートアーティストLUDOによってリリースされた、ICPを象徴するNFTアートプロジェクト。2008年の金融危機を受けてサトシ・ナカモトによって開発されたビットコインの理念を元に作成されました。

ビットコインの理念とは?

従来の金融システムに代わる、新たなデジタル通貨による経済システムの構築を目指すこと。

BTC Flowerは、LUDOが作成した芸術作品である「R.I.P. Banking System」を元にして発行されたNFTです。

「R.I.P. Banking System」は、ドルやポンドなどの主要通貨のシンボルが刻まれた墓石の上に咲くビットコインのヒマワリ。伝統金融への決別の意が感じられますね。

2024年2月現在、ICP上のNFTマーケットプレイスEntrepotでフロア価格96ICP(約19万円)で販売されています。

参考:BTC Flower Entrepot

ICPの価格動向

ICPの価格動向
出典:CoinMarketCap

ICPの価格動向について解説します。

  • 【2021年】上場と同時に高騰
  • 【2022年〜2023年】仮想通貨市場低迷の影響を受ける
  • 【2024年〜】仮想通貨市場全体が回復

順番に見ていきましょう。

【2021年】上場と同時に高騰

ICPの価格動向(2021)
出典:CoinMarketCap

Internet Computer Protocolは2016年に設立され、メインネットワークは2021年5月に公開されました。

同月中にCoinbaseやBinanceなどの取引所に上場し、直後には46,649円まで価格が上昇しました。

しかし、その後価格は下落し、6月には3,836円、12月には2,842円まで落ち込みました。

ICPの価格下落については様々な理由が推測されていますが、もっとも目立つのは、初期投資家による利益確定が売り圧力となり、価格が下落したという説です。

ニューヨーク・タイムズによると、一部の投資家はICPを売却できたものの、一般の投資家にはその機会が与えられなかった疑いがあったようです。

メディアに売却機会の不平等が取り上げられ、結果的に市場の信頼を損ない、価格下落に影響した可能性もあるでしょう。

参考:ニューヨーク・タイムズ

【2022年〜2023年】仮想通貨市場低迷の影響を受ける

ICPの価格動向(2022年〜2023年)
出典:CoinMarketCap

2022年から2023年にかけて、ICP(Internet Computer Protocol)は、前年から価格の低迷が続いていました。

原因は、ICPに対する前述した信頼性の問題が持続し、加えて市場の基本的な要因(ファンダメンタルズ)にも影響を及ぼしたためです。

ICPの信頼性の問題とは?

ニューヨーク・タイムズが報道した、一部の投資家はICPを売却できたものの、一般の投資家にはその機会が与えられなかった疑いがある問題。

2022年5月にステーブルコインであるテラの暴落が仮想通貨市場の不況を引き起こし、11月のFTXの破綻が状況をさらに悪化させました。

これらの出来事によって、投資家はリスク回避の姿勢を取るようになり、ICPを含む多くの仮想通貨の価値が下落。

2022年から2023年は、ICPだけでなく、仮想通貨市場全体にとって厳しい時期であったと言えます。

【2024年〜】仮想通貨市場全体が回復

ICPの価格動向(2024年〜)
出典:CoinMarketCap

ICPの価格は、2023年10月頃から少しずつ上昇しています。

考えられる要因は下記の通りです。

  • ビットコイン半減期に対する期待
  • ビットコインETF承認
  • 米FRCの利上げ据え置きによる市場心理

2024年1月4日は2,054円を記録し、ビットコインETFが承認された1月10日も2,027円をつけました。

同年2月14日にも、ICPの価格はさらに上昇を続け、2,200円を超える場面も見られました。

ビットコインETFの承認によって、下記が引き起こされたと考えられます。

  • ポジティブな市場心理
  • 仮想通貨全体に対する投資家の高い関心

加えて、世界各国のインフレ懸念が強まり、リスク資産への投資が再び増加し始めている可能性もあるでしょう。

仮想通貨ICPの始め方

ICP公式サイト
出典:ICP公式

仮想通貨ICPの始め方を解説します。手順は以下の通り。

  1. Plugウォレットの準備
  2. 国内仮想通貨取引所の口座開設
  3. 日本円の入金
  4. 仮想通貨XRPの購入
  5. MEXCの口座開設
  6. 海外仮想通貨取引所へ送金
  7. 海外仮想通貨取引所でICPを購入
  8. MEXCからPlugWalletへ送金

2024年2月14日現在、ICPは国内仮想通貨取引所では購入できません

そのため、国内仮想通貨取引所でICP購入用の仮想通貨を購入し、海外取引所へ送金する必要があります。

海外でICPを購入できる取引所は下記などです。

  • MEXC
  • Bybit
  • Huboi
  • OKX
  • Gate.io
  • KuCoin

今回はMEXCを例に手順を紹介します。

STEP

Plug Walletの準備

ICPを保管するには専用ウォレットを用意する必要があります。保管可能なウォレットは、下記の通り。

  • PlugWallet
  • StoicWallet

今回はPlugWalletを例に紹介します。

まず、下記からChromeの拡張版をダウンロードしましょう。

PlugWallet公式サイト

PlugWallet公式サイト

拡張機能の箇所をクリックして、画面右上の「Chromeに追加」をクリックしましょう。

「Plug」を追加しますか?と言うメッセージが表示されるので「拡張機能を追加」をクリックします。

Chrome拡張機能Plug

拡張プログラムからPlugのアイコンをクリックします。下図が表示されたら、Create Walletをクリック

Chrome拡張機能PlugのCreate Wallet

パスワード入力と確認入力を行ってください。ウォレットへアクセスするためのパスワードなので、忘れないようバックアップもしておくと良いでしょう。

Chrome拡張機能Plug パスワード入力画面

リカバリーフレーズのバックアップ画面になります。絶対に他の人に見られない箇所に保管してください。その後、チェックボックスにチェックを入れ「Continue」をクリックしましょう。

Chrome拡張機能Plugの作業完了画面

下図の左のような画面が表示されれば、Plug walletの設定は完了です。

Chrome拡張機能Plugの設定完了画面
STEP

国内仮想通貨取引所の口座開設

次に、ICP購入用の仮想通貨の取引ができる取引所の口座開設をします。

今回は、流動性と取引銘柄の多さで定評のあるbitbankで手順を紹介します。

公式サイトにアクセスしたら、右上の口座開設ボタンをクリックしましょう。メールアドレスを入力して、新規登録を行ったら、本人確認書類を提出します。

bitbank公式サイト
出典:bitbank

審査が完了すれば取引ができるようになります。

STEP

日本円の入金

bitbankにログインすると、左側に「日本円の入金」があるので、クリックしましょう。画面中央にJPYの箇所があるので、クリックします。

bitbank入金画面

すると、入金先として利用する銀行名と口座番号等が表示されます。銀行振込での入金が便利なので、利用すると良いでしょう。

STEP

仮想通貨XRPの購入

海外取引所でICPを購入する資金として、XRPを購入します。XRPは、送金スピードの速さと手数料の安さで人気のある仮想通貨です。

取引所画面の左上でXRPを入力して検索します。取引ペアをクリックしたら、右側の注文画面でXRPを購入しましょう。

bitbankでXRPの購入画面

取引になれていない人には、すぐに取引が約定する成行取引がおすすめです。注文時の市場価格が高いと感じるのであれば、指値注文を利用して購入希望価格を指定しましょう。

約定までに時間はかかりますが、成行注文よりも安く購入できる可能性があります。

STEP

MEXCの口座開設

SEIを扱っている海外仮想通貨取引所は複数存在します。

  • MEXC
  • Bybit
  • KuCoin
  • Huobi

今回は口座開設ボーナスなどのキャンペーンが多彩な取引所であるMEXCを例に紹介します。

MEXCの公式サイトにアクセスしたら、画面中央の「新規登録」をクリックしましょう。

MEXC公式サイト

メールアドレスを入力して「次へ」に進みましょう。パスワード設定を行い、ログインをクリックすれば、取引ができるようになります。

MEXの口座新規登録画面

スマホアプリでMEXCに登録したい人は、下記の記事で手順を詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください。

STEP

海外仮想通貨取引所へ送金

次に出金を選択し、MEXCのアドレス宛にXRPを送金しましょう。

bitbankの出金画面
STEP

海外仮想通貨取引所でICPを購入

MEXCにXRPが着金したら、現物取引画面からXRP/USDTペアを検索し、成行注文でXRPを売却しUSDTを購入しましょう。

次に、銘柄検索欄でICPを検索します。ICP/USDTを選択して、USDTを売ってICPを購入してください。

海外仮想通貨取引所のICPのチャート・購入画面
STEP

MEXCからPlugWalletへ送金

ICPの購入が完了したら、必要に応じてウォレットへ資金を送金しましょう。MEXCのウォレット画面から資産一覧でICPを検索します。

ICPの右端にある「出金」をクリックして、PlugWalletの入金アドレスを赤枠へ貼り付けましょう。

MEXCからPlugWalletへ送金

PlugWalletの入金アドレスを確認するには、ウォレットTOP画面のDepositをクリックします。

すると、右下にコピーマークがあるので、クリックして、MEXCの出金アドレスの欄に貼り付けましょう。

後は画面の指示に従い、処理を進めれば出金は完了です。

仮想通貨ICPの将来性

ICPのロゴ
出典:ICP公式

仮想通貨ICPの将来性について解説します。

ポイントは下記の通り。

  • 分散型クラウドコンピューティングの進化に貢献する可能性
  • イーサリアムと統合の可能性
  • ICPエコシステムの拡大

順番に見ていきましょう。

1.分散型クラウドコンピューティングの進化に貢献する可能性

ICPは分散型クラウドコンピューティングの進化に大きく貢献する可能性があります。

2024年2月17日現在、多くのシステムは中央集権的なサーバー管理が主流ですが、将来的にはWeb3.0化が進み、分散化が進む可能性があります。

Web3.0とは?

Web3とは、ブロックチェーン技術を基盤とした新世代のインターネットのこと。

前述したように、中央集権的なサーバー管理には以下のような問題があるからです。

  • 一極集中リスク
  • プライバシー侵害リスク

中央集権的なシステムは、重要なサーバーが一箇所に集中するリスクがあります。一箇所がサイバー攻撃の被害にあうと、元も子もありません

また、必ずしも攻撃されなくても、メンテナンスタイムなどにユーザーがサービスを利用できないなどの不便が生じやすいのも特徴です。

その他、プライバシー侵害のリスクも存在します。ユーザーデータが中央のサーバーに集中して保管され、企業や政府機関によるデータの不正使用や監視が懸念されています。

上記のような問題を解決するために、Web3.0型のICPのような分散型クラウドコンピューティング技術が注目されています。

将来的にWeb3.0の技術や考え方が普及して一般的になれば、ICPが提供するサービスの需要は大きく伸びる可能性があります。

需要増大を受けて、ICPの価格も上昇する可能性があるでしょう。

2.イーサリアムとの統合による相乗効果

ICPはイーサリアムとの統合
出典:ICP公式

ICPは、2022年12月にビットコインと統合しました。2024年2月17日現在、イーサリアムとの統合の実現に向けて開発中の段階です。

ICPはイーサリアムとの統合により、その将来性がさらに大きく広がると期待されています。

ICPとイーサリアムと統合すれば、両ブロックチェーンの機能を相互利用できるようになります。それぞれの強みを生かしたアプリケーションの開発やサービスが実現可能になるでしょう。

たとえば、ICP上でEVM系のトークンのETHやADAの取引や、イーサリアムの人気サービスUniswapが使えるようになるのです。

ICPの高速なトランザクションと低い使用コストを活かしつつ、イーサリアムが利用可能になれば、ICPの注目度が高まると考えられます。

その結果、価格上昇に繋がる可能性もあるでしょう。

参考:DfinityForum InternetComputer

3.ICPエコシステムの拡大

ICPが提供するWeb3.0型のサービスは、メール、メッセンジャー、掲示板から動画サービスなど様々です。

将来的にWeb3.0が普及すれば、現行のGAFAMが独占している市場に転換が訪れる可能性があるでしょう。

GAFAMとは?

世界のテクノロジー業界を牽引する5つのアメリカの大手企業、Google、Apple、Facebook(現Meta)、Amazon、Microsoftの頭文字を取った言葉。

Web2の中央集権型サービスと異なりICPのサービスはブロックチェーン上に構築され、分散型管理がなされています。

たとえば、Web3.0版X(Twitter)と言われるDistriktは、ブロックチェーンによる分散管理がなされています。

ユーザーは自分のデータの所有権を保持できるだけでなく、ユーザーのデータが収益化の目的で使用されないのが特徴です。

将来的にブロックチェーンが今よりも普及し、現在ICP上で構築されているサービスがユーザーに選ばれる可能性は高いと言えます。

その結果、ICPトークンの需要が増大すれば、価格上昇が見込まれるでしょう。

下記はICP上にあるソーシャルサービスです。様々な種類があるので、気になる人はぜひ使用してみてくださいね。

サービス内容ICPプロダクトの名称
メールDmail
SNSDistrikt
掲示板DSCVR
動画DSocial
メッセンジャーOpenChat
DEX(DeFi)Sonic ICSwap

MEMO:BioniqがICP上にビットコインNFT取引所を開設

NFTマーケットプレイス
出典:Bioniq

ICPのエコシステムは、NFTマーケットプレイスにおいても重要な役割を果たしています。

ICPの魅力は、ユーザーが従来のプラットフォームより低コストでスピーディな取引ができる点です。

たとえばNFTマーケットプレイスBioniqは、Bitcoin Ordinalsの取引をしやすく、コストを削減するためにICPブロックチェーンを活用する新しいサービスです。

Bitcoin Ordinalsとは?

ビットコインのブロックチェーン上に、情報やアートなどを記録する新しい方法。

2023年初頭からBitcoin Ordinalsの人気が高まり、取引手数料が高額となる問題がありました。

BioniqはICPブロックチェーンを利用して、Bitcoin Ordinalsの取引をより簡単かつコスト効率良く行える新しいNFTマーケットプレイスを提供。

Bitcoinネットワークの混雑と高い手数料問題は改善し、ユーザーはスムーズに取引できるようになりました。

ICPのエコシステムは、独自のアーキテクチャを生かして、NFTマーケットプレイスを含む様々な分野において可能性があります。

これからも、ICPの様々な分野への影響力は拡大していくと言えるでしょう。

https://twitter.com/bioniqMarket/status/1630438454990606337?s=20

仮想通貨ICPに関するQ&A

Q&A

仮想通貨ICPに関するよくある質問と回答を紹介します。

疑問をお持ちの方は参考にしてください。

  • ICPの現在価格と時価総額は?
  • ICPの発行枚数はどれくらいですか?
  • 取扱している取引所はどこですか?

ICPの現在価格と時価総額は?

ICPの現在価格と時価総額は以下の通りです。

ICPの発行枚数はどれくらいですか?

2024年2月18日現在、5億14,66万3,320枚です。

取扱している取引所はどこですか?

2024年2月18日現在、国内でICPを取り扱っている取引所はありません。

海外でICPを購入できる取引所は下記の通りです。

  • MEXC
  • Bybit
  • Huboi
  • OKX
  • Gate.io
  • KuCoin

はじめて海外取引所の口座を開設するのであれば、取り扱い銘柄数が1,500種類を超えるMEXCがおすすめ

以下の記事で口座開設方法を詳しく解説しているので参考にしてください。

まとめ

本記事では、Internet Computer Protocol(ICP)の特徴や将来性、購入方法について詳しく解説しました。

最後に重要な点をおさらいしておきましょう。

  • ICPは分散型クラウドサービスをブロックチェーンで実現するプロジェクト
  • ICPのプログラムはCanisterによって実行される
  • 2022年12月にビットコインと統合
  • 将来的にイーサリアムとも統合が予定されている
  • 開発言語はMotokoを使用
  • 国内ではICPを取扱している取引所はない
  • NFTプロジェクトとしてはBTC Flowerが有名

ICP上には、Web3.0の世界観を実現するための多彩なサービスが存在します。ICPに興味のある人は、ぜひこの機会に触れてみてください。

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この記事を書いた人

「Metaland編集部」は、Web3.0、メタバース、AIといった最新のトピックを皆様にお届けします。専門知識がない方でもご心配は不要です。情報を深くかつ分かりやすく解説することを重視し、新しいデジタル時代への案内役となることを目指しています。一緒に新たなステップを踏み出しましょう!

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