Bitget Research チーフアナリストのRyan Lee氏によると、Circle社の新規株式公開(IPO)によってステーブルコイン市場が正規の金融インフラとして注目を集める段階に入ったとのこと。
Circle社のIPOが示す投資家の期待
ステーブルコインのUSDCを発行・管理しているCircle社は、2025年6月5日にニューヨーク証券取引所(NYSE)で上場しました。
IPO時の価格が31ドル(約4,836円)だったCircle社の株は、初日の終わりに約83ドル(約12,948円)を記録し、約170%もの上昇を果たしています。

この記録的なスタートは、ステーブルコインがごく一部の用途にとどまっていた仕組みから、金融の中心的な存在へと変わりつつあることを示しています。
今回のIPOは、投資家にとっても市場にとっても、ステーブルコインの将来に対する強い期待を裏付ける出来事となりました。
規制と支援体制が後押し
Circle社の成功の背景には、米国の新たな規制の整備があります。
ステーブルコインは以下のような法案の導入が進み、法的な正当性を獲得しつつあるため、機関投資家から関心を集めています。
- デジタルコモディティ取引法(仮想通貨を明確に商品として分類する)
- GENIUS法(ステーブルコインの発行体や準備資産、透明性を明確化する)
規制によって保護されたステーブルコインは、これからの仮想通貨市場において重要な基盤となっていくでしょう。
ステーブルコインが解決すべき課題
ステーブルコインが金融の中心となるには、金利リスクや規制対応といった課題を解決する必要があります。
中央銀行などで取り扱われるようにするには、市場の変動によってステーブルコインの価値が変わることのない高度なリスク管理が求められるでしょう。
また、規制の内容はこれから頻繁に変化していく可能性が高いため、継続的に対応する体制が必要です。
Circle社が公開企業としてこれらの課題をどう乗り越えるかが、今後の仮想通貨の業界全体に影響を及ぼすことになります。
まとめ
Circle社のIPOは、ステーブルコインがより広く社会に受け入れられるための大きな一歩となりました。
銀行やフィンテック業界、さらには立法機関においても、その重要性が今後さらに増していくことが予想されます。
仮想通貨市場の関係者は、Circle社の動向から仮想通貨の次なるステージを見極めていく必要があるでしょう。
※ドル円の価格レートは1ドル=156円として計算しています。
引用ソース:Bitget Research
