18日、米証券取引委員会（SEC）がRipple社とのXRP訴訟で控訴に踏み切ったことで、暗号資産市場に大きな影響を与えています。
SECはRipple社に対して当初20億ドルの罰金を要求していましたが、2024年8月7日に下された判決では1億2,500ドルの罰金が命じられ、大幅に減額されていました。これに対して、SECは不服申し立てをし、控訴裁判所での再審を求めています。
Bitget Research チーフアナリストRyan Lee氏によると、XRP訴訟におけるSECの控訴は市場の注目を集め、XRPの価格と全体的な市場の心理に対する潜在的な影響について懸念を引き起こしています。その影響をより深く掘り下げると、いくつかの重要な要因を考慮することができます。
SECの控訴がXRP市場に与える影響
まず、市場の不確実性が高まる可能性が高いと考えられます。この控訴は、特に米国の暗号資産業界において、さらなる規制の不透明性をもたらします。
最終的な法的結果が不確実であるため、投資家はより慎重な姿勢を取る可能性があります。投資家のこのような慎重な態度は、市場がより具体的な結果を待つ間、XRPの短期的な価格変動を引き起こす可能性があります。
不確実性に加えて、XRPの価格が変動しやすい状況に置かれる可能性があります。控訴の結果がRipple社に不利な判決となり、以前のRipple社に有利だった決定が覆されることになれば、XRPの価格が下落する可能性があります。
しかし、投資家がRipple社には強力な主張があり、法的闘争を成功裏に継続する能力があると認識すれば、XRPの価格は安定を保つか、あるいは上昇する可能性もあります。これにより、法的展開が価格変動の重要な要因となります。
長期的な影響
長期的な影響を考えると、状況はより複雑になります。裁判が長引けば、XRPに対する市場の見方が徐々に悪化する可能性があります。これは、XRPの価値が規制の動向に大きく左右されるためです。
しかし、希望的な面もあります。Ripple社が新しい製品の開発や決済分野での提携を積極的に進めれば規制に関する懸念を和らげ、市場での地位を安定させられる可能性があります。つまり、Ripple社の事業展開次第で、XRPの将来性に対する評価が変わる可能性があるのです。
XRPに対する規制当局の調査は、暗号資産市場全体にも影響を与える可能性があります。XRPは、規制当局が暗号資産業界にどう対応するかを占う上で重要な手がかりとなっているからです。
つまり、XRPの価格が大きく変動したり、XRPに関する重要な法的判断が下されたりすると、他の暗号資産にも影響が及ぶ可能性があります。特に、XRPと同じような規制上の問題を抱えている暗号資産は、より大きな影響を受けるかもしれません。
XRPの年末の価格予想
年末のXRP価格予測については、大きな変動が予想されます。これは主に、法的手続きの進展と、それに対する市場の反応に左右されるでしょう。
Ripple社に有利な判決が出たり、国際的な支持が増加したりすれば、XRPの価格が大きく上昇する可能性も。逆に、不利な結果となれば、価格が下がる可能性もあります。
現在の市場状況と技術的分析を踏まえると、XRPの価格は年末までに0.5ドルから0.8ドル（約75円から120円）の間で推移すると予想されます。
ただし、この予測は規制の動向や、特に米国市場での投資家心理の変化によって大きく変わる可能性があるため注意が必要です。
※為替レートは2024年10月18日時点での1ドル＝149.92円で計算
引用ソース：Bitget Research
