2024年11月のビットコインとイーサリアムの価格動向について、Bitget Researchのチーフアナリストが予測を発表しました。金利引き下げや機関投資家の動向など、複数の要因が市場に影響を与える可能性があるとしています。
特に注目すべきは、マイクロソフトがビットコイン購入を検討しているという情報です。同社の取締役会で承認されれば、市場に大きな影響を与えるでしょう。
一方で、イーサリアム財団による定期的な売却が売り圧力となる可能性も指摘されています。11月の価格予測や、アルトコインの動向にも言及されており、仮想通貨市場の行方を占う上で重要な見解といえそうです。
11月の暗号資産価格に影響を与える3つの要因
Bitget Research チーフアナリストのライアン・リー(Ryan Lee)氏によると、2024年11月のビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のパフォーマンスは、以下の要因の影響を受ける可能性が高いと考えられます。
- 金利引き下げの影響
- 二次市場の動向
- BTCのETF資金流入状況
金利引き下げの影響
11月7日に開催される金利決定会議では、0.25%の金利引き下げが予想されています。これにより金利は4.5%〜4.8%程度になると見込まれます。
現在は米ドルの価値と国債の利回りが上昇傾向にありますが、金利が引き下げられることで市場全体の資金の流れが改善され、暗号資産市場にもプラスの影響をもたらす可能性があります。
二次市場の動向
9月には、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)におけるビットコインの先物取引高が過去最高を記録しました。
さらに、投資家の価格変動に対する期待を示す指標であるボラティリティの動きから、市場参加者たちが近い将来の暗号資産市場での大きな価格変動を予測し始めていることが分かります。
BTCのETF資金流入状況
ビットコインETF(上場投資信託)への資金流入が継続しています。10月末までの2週間で、約4,600億円(30億ドル)もの新規資金が流入し、過去11取引日のうち資金の流出があったのはわずか1日だけでした。
この状況は、ウォール街の大手投資家たちが暗号資産市場の将来性に期待を寄せていることを示しています。また、11月以降もETFを通じた機関投資家の暗号資産投資は続くと予想されています。
BTCとETHに影響を与える可能性のある主要なイベント
11月の暗号資産市場では、二つの大きなイベントに注目が集まっています。一つは大手IT企業による新規参入の可能性、もう一つは既存の大口保有者による売却懸念です。これらのイベントは、市場全体に大きな影響を与える可能性があるとして、投資家たちの間で話題となっています。
マイクロソフトのビットコイン投資への期待
IT業界の巨人マイクロソフトが、ビットコイン購入を検討していることが明らかになりました。
日本語訳:
速報:マイクロソフト、12月の株主総会で「ビットコイン投資の評価」に関する議案に賛成か反対の投票を行う予定、SECの提出書類が明らかに。
現在、同社の取締役会で購入提案が審議されており、承認されれば暗号資産市場全体に大きな影響を与えると予想されています。世界的な大企業がビットコインを購入することで、暗号資産の信頼性が高まり、他の企業の参入を促す可能性もあります。
イーサリアム財団の定期的な売却懸念
一方で、イーサリアムの価格に影響を与える可能性のある動きも出ています。イーサリアム財団が週単位でイーサリアムを売却しており、この継続的な売却が価格の下落圧力となることが懸念されています。
イーサリアムの継続的な売却について、イーサリアムの考案者であるヴィタリック・ブテリン氏はX(旧Twitter)での投稿で「市場の流動性を維持しつつ、安定性を保つために必要な動きである」と語っています。
しかし、このまま大量の売却が続くことで、市場参加者の投資意欲が減退する可能性も指摘されています。
11月の予想価格帯
ライアン・リー氏は、11月の価格動向について具体的な予測を示しています。70%の確率でビットコインは約66,000〜75,000ドル(約1,012万円〜1,150万円)、イーサリアムは2,350〜3,200ドル(約36万円〜49万円)の範囲で取引されると予想しています。
また、今後の金利引き下げにより市場全体の資金の流れが改善すれば、ビットコインやイーサリアム以外の仮想通貨(アルトコイン)にも投資資金が流入する可能性があると指摘。アルトコイン市場の価格動向にも注目が集まりそうです。
※為替レートは2024年10月28日時点での1ドル=153.36円で計算
引用ソース:Bitget Research