【無料相談可!】メタバース関連の主な補助金を解説|活用事例・申請手順例も紹介

メタバースの導入や新規開発には、開発費や設備費、サーバー費用などのコストが発生します。

そのため、

  • メタバースの導入に補助金が出るか知りたい
  • 補助の最大金額を知りたい
  • 条件や申請方法が知りたい

このように考えている方は多いでしょう。結論からお伝えすると、メタバースの導入・開発には補助金がおりることがしばしば。

本記事ではメタバース事業で活用できる補助金や、申請手順などを詳しく解説します。

補助金制度を利用し、コストを抑えてメタバースを活用したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

メタバース関連の主な5つの補助金

メタバースに関する主な補助金として、以下の5つが挙げられます。

  • 人材開発支援助成金
  • 事業再構築補助金
  • IT導入補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • ものづくり補助金

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

1.人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、中小企業基盤整備機構が運営する制度です。知識やスキルを習得するための訓練を実施する際に、費用や賃金の一部が補助されます。

教育や訓練の目的に応じて9つのコースが設定されています。

コース名目的
特定訓練厚生労働省が定める「労働生産向上訓練」などの特定の訓練にかかる費用や賃金の一部を支給する
一般訓練職務に必要な専門的知識やスキルを習得させるためのOFF-JT実施費用や賃金の一部を支給する
教育訓練休暇等付与教育訓練休暇制度を利用し、従業員に教育訓練を受講させるために休暇を与えた場合の費用や賃金の一部を支給する
特別育成訓練契約社員やアルバイトなどの有期契約労働者を正社員登用するにあたり、かかる費用と賃金の一部を支給する
建設労働者認定訓練建設関連の訓練を支援する制度
建設労働者技能実習建設関連の訓練のうち、若年者育成や熟練技能習得を支援する制度
障害者職業能力開発障害者の労働者を対象として職業能力開発訓練事業の支援
人への投資促進高度デジタル人材訓練など、先進的な知識やスキル習得を目的にした訓練を実施した場合の費用や賃金の一部を支給する
事業展開等リスキリング支援新規事業展開、デジタル化対応に必要な訓を実施した場合の費用や賃金の一部を支給する

上記のうちメタバース事業で重要なのは、「人への投資促進」と「事業展開等リスキリング支援」です。

厚生労働省によれば、「人への投資促進」の対象訓練と助成内容は以下のとおり。

「人への投資促進」の対象訓練と助成内容
出典:厚生労働省

ITSSレベル3、4以上を目指す「高度デジタル人材訓練」や、大学院での訓練を補助する「成長分野等人材訓練」なら、最大75%の経費助成率が設定されています。

ITSSとは?

経済産業省が定める7段階のITスキル指標。レベル4以上で「高度な知識と技能を持つ」と判断される。

助成額は1事業所1年度あたり最大1億円と規定されています。

助成率助成限度額
出典:厚生労働省
人材開発支援助成金の申請には十分な調査と問い合わせが必要

人材開発支援助成金は申請手続きが煩雑。

スムーズに制度を利用するためには、管轄の労働局に直接問い合わせたり、直接相談したりするのがおすすめです。厚生労働省が発行した資料も参考になります。

助成金の申請内容や案内が掲載された、下記のサイトを参考にしてください。

都道府県労働局連絡先一覧

厚生労働省-人材開発支援助成金

特定訓練コース・一般訓練コースのご案内

人への投資促進コースのご案内

事業展開等リスキリング支援コースの詳細

2.事業再構築補助金

メタバースに対応する事業再構築補助金
出典:中小機構

事業再構築補助金は、コロナ禍の影響を受けた企業の新規事業開発や事業再編を支援する制度。メタバース導入や開発などに利用できます。

事業再構築補助金には5つの枠があり、対象となる事業や補助上限額などが異なります。

事業再構築補助金には5つの枠
出典:全商連

メタバース開発を行うのであれば、「大規模賃金引上枠」と「グリーン成長枠」の活用を検討してみましょう。

過去の採択案件一覧では、「仕出し事業からメタバースによる惣菜販売事業への転換」に対して、補助金が支給された実績があります。

申請要件は枠ごとに異なる要件が設定されています。「事業再構築補助金-必須申請要件」に沿って検討を進めましょう。

3.IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業のIT化を支援する制度。ソフトウェアやクラウドサービス、セキュリティ技術などにかかる経費を補助します。

IT導入補助金には3つの枠があり、それぞれ補助対象が異なります。

スクロールできます
枠名補助対象
通常枠中小企業などがソフトウェアやクラウドサービスの導入
セキュリティ対策推進枠Web上のトラブルやインシデントを回避するために導入されるセキュリティ技術の導入
デジタル化基盤導入枠デジタル化対応を目的として会計・受発注・ECソフトの導入

メタバース事業には3DCGソフトウェアやクラウドサーバーをはじめ、あらゆるIT製品・サービスが必要です。IT導入補助金の目的と一致するため、補助対象となります。

枠ごとの補助率や補助金額条件は以下のとおり。最大で450万円の補助金が得られます。

IT導入補助金通常枠、セキュリティ対策など
パソコンやタブレットなども補助対象になる可能性あり

枠の詳細や申請要件は「IT導入補助金2023-申請・手続きフロー」や、同ページに掲載されているPDFファイルを確認しましょう。

デジタル化基盤導入枠を利用する場合、ハードウェア機器の購入も補助対象になります。

IT導入補助金に対応するハードウェア購入費

PCやタブレット、プリンターはメタバース事業に必須。ハードウェアに対する補助が必要ならデジタル化基盤導入枠での申請を検討しましょう。

4.小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者(中小企業庁参照)を対象に、働き方改革やインボイス制度導入などへの対応費用が補助される制度です。

同制度の公募要領によれば、対象経費は以下のとおり。

  • 機械装置等費
  • Webサイト関連費
  • 展示会等出典費(オンラインによる展示会・商談会等含む)
  • 旅費
  • 開発費
  • 資料購入費
  • 雑役務費
  • 委託・外注費etc.

メタバースを活用した展示会や商談会を開催すれば、展示会等出典費が対象となります。

小規模事業者持続化補助金には下記5つの枠があり、補助率や補助上限が異なります。

小規模事業者持続化補助金の補助率や補助上限
出典:小規模事業者持続化<一般型>ガイドブック

小規模事業者持続化補助金-申請方法を確認しながら、制度利用の検討や手続きを進めましょう。

5.ものづくり補助金

ものづくり補助金は、中小企業の新サービス開発や、生産プロセスの整備にかかる費用を補助する制度です。名称には「ものづくり」とありますが、メタバース関連の開発も補助対象となります。

採択案件には、京都府の出版・マーケティング企業の株式会社リーフ・パブリケーションズによる「日本酒NFTプラットフォーム事業」が掲載されています。

NFTと同様、Web3.0に該当するメタバース開発も採択される可能性は十分あるでしょう。

同制度の申請枠は「一般型」と「グローバル展開型」に分かれ、「一般型」はさらに4つの枠に分かれます。

それぞれの概要や補助金額、補助率は以下のとおり。

補助金型名概要補助金額
一般型-通常枠革新的な製品やサービス開発や生産プロセス整備などを支援100万円〜1,250万円
一般型-回復型賃上げ・雇用拡大枠業績が厳しいながらも、通常枠同様の取り組みを行う企業を支援100万円〜1,250万円
一般型-デジタル枠デジタルトランスフォーメーションに類する開発や投資を支援100万円〜1,250万円
一般型-グリーン枠温室効果ガス排出削減に類する取り組みがともなう開発や投資を支援100万円〜4,000万円
グローバル展開型海外事業を念頭においた製品やサービス開発を支援100万円〜3,000万円

メタバース事業なら「一般型-通常枠or回復型賃上・雇用拡大枠」が対象となるでしょう。海外展開を考えるなら「グローバル展開型」も候補に挙がります。

詳細や申請要件はものづくり補助金公式サイトや「公募要領_15次締切」で確認し、手続きを進めましょう。

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補助金が利用できるメタバースの活用事例3選

補助金が利用できる具体的なメタバースの活用事例として、主に以下の3点が挙げられます。

  1. 仮想オフィスを用いた業務
  2. オンラインショップでの販路拡大
  3. 展示会によるPR

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

1.メタバースを利用した仮想オフィス|MetaLife

メタバースは仮想オフィスとして活用されています。

コロナ禍では感染リスクの観点から、現実のオフィスで業務を進められないことがありました。仮想オフィスを活用することで、感染を予防しつつ業務を円滑に進められます。

メタバースオフィス「MetaLife」では、一人ひとりがアバターを作成し、ドット絵で描かれた仮想空間を共有できます。Zoomのように映像や音声を使ったコミュニケーションも可能。

MetaLifeの画面
引用:MetaLife

MetaLifeは無料でも活用できるサービスですが、ビデオ通話の時間は1時間までの制限が設けられています。最大参加人数の制限もあるため、本格的に利用するなら有料登録が必要となるでしょう。

仮想オフィスの導入には費用が必要ですが、IT導入補助金を活用すれば導入コストを抑えられます。

2.メタバースで構築されたオンラインショップ|Metapa

メタバース上でオンラインショップを開き、販路を拡大する方法もあります。近年ではさまざまなプラットフォームがリリースされ、簡単に出店できるようになりました。

代表的なプラットフォームとしてMetapaが挙げられます。

メタバースのオンラインショップの代表的例「Metapa」
出典:Metapa

Metapaではメタバース上に店舗を構築できます。スタッフアバターを用意して接客することも可能。SoftBankはメタバースショップ「SoftBank Shop in Metapa」を出店し、スマートフォンを展示しています。

メタバースショップ「SoftBank Shop in Metapa」
出典:Metapa

メタバースでオンラインショップを出店するには、プラットフォーム構築やデザイン、決済用システム導入などの費用がかかります。

小規模事業者持続化補助金を活用すれば、開発コストを抑えられるでしょう。

3.メタバース展示会で新規事業をPR

メタバースでは、企業向けの展示会も多数開催されています。

多くの企業がメタバースを活用し、自社製品やサービスを展示。

活用事例として、「設計製造・AI・IoT・DX-バーチャルオンライン展示会」が挙げられます。

「設計製造・AI・IoT・DX-バーチャルオンライン展示会」
引用:設計製造・AI・IoT・DX-バーチャルオンライン展示会

下記動画のように、メタバース上に企業ごとのブースが出展されました。

スタッフアバターを通してスタッフと商談したり、資料をデータで持ち帰ったりできるのもメリット。

メタバース展示会の登場により、新しいターゲット層にPRできるようになりました。また、遠方の見込み顧客を発掘できる点も魅力的。

小規模事業者持続化補助金を活用して、メタバース展示会への出展を検討しましょう。

メタバース関連の補助金申請手順

補助金申請の際には事業に関する計画書を作成し、関連書類を提出する必要があります。これらが受理されれば、支給を申請します。

メタバース関連の補助金を申請する手順は以下の通り。

  1. 事業計画の作成
  2. 計画届の送付・申請
  3. 制度導入・訓練実施
  4. 支給申請

今回は「人材開発支援助成金」を例に詳しく解説します。申請を検討している方はぜひ参考にしてください。

1.事業計画の作成

最初に補助の対象となる事業計画を作成しましょう。指定された「訓練実施計画届」フォーマットを利用します。

人材開発支援助成金の場合は、厚生労働省が用意する「申請様式」をダウンロードします。

記入例が公開されているので、参考にして記入しましょう。

人材開発支援助成金の申請様式
出典:厚生労働省-申請様式のダウンロード

2.必要書類の送付・申請

次に、必要書類の送付と申請をします。必要書類は以下の通り。

  • 訓練実施計画届
  • 事前確認書
  • 登記簿謄本写し
  • 就業規則
  • キャリアコンサルティングに関して規定された労働協約
  • 訓練対象者リスト
  • 年間職業能力開発計画etc.

訓練開始日から逆算して1か月前までに、上記書類を提出しなければいけません。早めに書類を揃えておきましょう。

書類の送付先は労働局です。厚生労働省のサイトから、所轄の労働局を確認しておきましょう。

3.制度導入・訓練実施(制度適用)

申請が受理されたら、制度導入及び訓練を実施しましょう。提出した訓練実施計画届や事前確認書に準じて実施する必要があります。

訓練内容や事業内容が書面と異なる場合、補助金の支給が取り消されることも。提出先の指示に従い、適切な訓練や事業を展開しましょう。

「訓練実施計画変更届」を提出すれば、訓練内容の変更は可能です。

4.支給申請

予定した訓練が完了したら、支給申請を実施します。

厚生労働省公式サイトから「支給要件確立申立書」をダウンロードしましょう。

支給要件確立申立書
出典:厚生労働省公式サイト

実施した訓練に基づいて支給要件確認申立書を作成し、所轄の労働局に提出しましょう。内容に問題がなければ、助成金が支給されます。

煩雑な補助金申請手続きは社会保険労務士や代行業者に依頼

上記の手順を見て「手続きが煩雑すぎる」と思った人もいるでしょう。

手続きの時間が取れない方は、社会保険労務士や代行業者に手続き代理を依頼するのがおすすめ。申請手続きの手間が省けるでしょう。

また、近年ではAIを活用した手続き代行サービスも存在します。「ロボットコンサルティング」では、AIを活用して適切な申請内容を割り出し、申請書類の作成補助サービスを提供しています。

ロボットコンサルタントの労務ロボ
出典:Robot Consulting

煩雑な手続きに悩まされている方は、ロボットコンサルティングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

メタバース関連の補助金に関するQ&A

メタバース関連の補助金に関するよくある質問に回答します。

疑問をお持ちの方は参考にしてください。

  • メタバース関連の補助金はどのような種類がありますか?
  • 小規模な会社でも補助金は受けられますか?
  • 補助金はどのタイミングで支給されますか?

メタバース関連の補助金はどのような種類がありますか?

メタバース関連の補助金は、主に以下の5つが挙げられます。

  • 人材開発支援助成金
  • 事業再構築補助金
  • IT導入補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • ものづくり補助金

「地域新成長産業創出促進事業費補助金」も利用できる可能性があります。ITベンダーやテック系企業向けの補助金制度です。

地域新成長産業創出促進事業費補助金
出典:地域新成長産業創出促進事業費補助金

最大で3,000万円の補助金を受けられます。ただし制度の目的が「地域DXの促進」に限定されるため、適した事業内容でなければいけません。

詳細は地域新成長産業創出促進事業費補助金公式サイトで確認しましょう。

小規模な会社でも補助金は受けられますか?

小規模事業事業補助金の対象
出典:小規模事業者持続か補助金<一般型>ガイドブック

IT導入補助金では、従業員20人以下の小規模事業者を補助対象としています。

補助金はどのタイミングで支給されますか?

補助金が支給されるタイミングは、制度により異なります。

申請受理後に1ヶ月で支給されることもあれば、1年以上かかることも。事前に支給されるタイミングを把握し、計画に悪影響が出ないようにしましょう。

補助金が申請されるタイミング
出典:IT導入補助金2023-申請・手続きフロー

補助金の支給前に経費を支払う必要があるため、資金力を確保できるか事前に確認しておきましょう。

まとめ

本記事ではメタバース関連の主な補助金について解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

  • メタバース導入や開発では、人材開発支援助成金などの制度を活用できる
  • 事業再構築補助金やIT導入補助金も利用可能
  • 補助金を使って仮想オフィスを導入したり、メタバース上オンラインショップを開いたり、活用方法は豊富
  • 手続きの流れは計画作成▶︎必要書類送付▶︎訓練・導入等実施▶︎支給申請の順
  • 手続きが煩雑で手間や時間がかかる
  • 自社で実施するのが困難なら、社会保険労務士や代行業者に代理で申請してもらう方法も

メタバースを活用したビジネスを展開する際には、さまざまな支援制度を利用できる可能性があります。採択され、補助金などの支給を受ければ、導入や開発のコストが抑えられるでしょう。

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この記事を書いた人

「Metaland編集部」は、Web3.0、メタバース、AIといった最新のトピックを皆様にお届けします。専門知識がない方でもご心配は不要です。情報を深くかつ分かりやすく解説することを重視し、新しいデジタル時代への案内役となることを目指しています。一緒に新たなステップを踏み出しましょう!

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