2025年2月24日、ドバイがUSDCとEURCを新たな暗号資産規制のもとで初の公式ステーブルコインとして承認しました。
この承認によってUSDCやEURCを発行するCircle社は大きな前進を果たしました。
Bitget Research チーフアナリストRyan Lee氏によると、今回の承認は、ドバイがブロックチェーン技術の革新拠点としての地位を確立するための重要な決定であるとのこと。
DFSAによる承認

USDCとEURCは、ドバイ金融サービス機構(DFSA)によって承認されました。
DFSAは、金融自由地域であるドバイ国際金融センター(DIFC)内のサービスを監督する規制機関です。
これまでにもDFSAは、以下の仮想通貨を承認してきました。
- BTC(ビットコイン)
- ETH(イーサリアム)
- LTC(ライトコイン)
- XRP(リップル)
しかしステーブルコインが承認されたのは今回が初めてであり、多くの注目を集めています。
ドバイの企業6,900社以上が導入可能に

DFSAの承認を受けたUSDCとEURCは、DIFCに拠点を置く企業が合法的に導入できるようになります。
2025年2月18日時点で、DIFCに入居している企業は6,920社。
以下は、DIFCに支店のある日本企業の一例です。
- 国際協力銀行
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
- 三菱UFJ銀行
- 野村證券
- 三井物産
- 東京海上日動火災保険
このように多くの企業で公的に利用される可能性のあるUSDCやEURCは、信頼性の高いステーブルコインとして認知されやすくなるでしょう。
ステーブルコイン市場に与える影響
中東地域の市場が不安定な中でUSDCやEURCが承認されたため、ステーブルコイン全体への信頼性は高まると考えられています。
また、USDCやEURCの信頼性を高められたCircle社は、ステーブルコインUSDTを提供しているTether社との競争力を強化したと言えるでしょう。
今後USDCやEURCを導入する企業が増えることで、USDTが半数以上を占める2,259億ドル(約33兆8,850億円)規模のステーブルコイン市場に変革をもたらすかもしれません。

UAE、暗号資産の世界的な拠点へ
暗号資産の普及率が世界第3位のアラブ首長国連邦(UAE)にとって、DFSAの承認は画期的な出来事です。
今後、企業にとって効率的かつ法規制に準拠しているデジタル金融ツールが誕生する可能性も考えられます。
USDCやEURCを含むデジタル金融ツールが提供されることで、UAEが暗号資産の世界的な拠点として台頭するスピードが加速する可能性も。
暗号資産市場におけるシンガポールや香港との競争に、今後も注目していきましょう。
※為替レートは2025年02月25日時点での1ドル=150円で計算
引用ソース:Bitget Research
