出典:Damus
Damus(ダムス)は2023年2月にリリースされた分散型SNSプラットフォームです。
Twitterによく似たテキストベースのSNSで、投稿内容の禁止・検閲のない自由な表現ができると話題になりました。
しかし、
- Damusの登録方法がわからない
- Damusはどんな使い方ができるの?
- DamusとTwitterの違いがわからない
などの悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、Damusは手順さえわかれば簡単に使いこなせます。
そこで、今回は初心者でもわかりやすいように以下の点について解説します。
- Damusの特徴
- Damusの始め方
- Damusの設定方法・使い方
画像付きで詳しく解説しているので、分散型SNS「Damus」を体験したい方はぜひ最後までご覧ください。
Damusとは?6つの特徴を紹介
2022年12月、Twitter社を買収したイーロン・マスク氏が大規模なリストラを行い、一時は「Twitterがなくなってしまうのではないか」という不安がTwitterユーザーの間に広がりました。
そんな時、注目を浴びたのがTwitter社の元CEO「ジャック・ドーシー」氏が支援している、分散型SNSプラットフォーム「Damus」です。
「Nostr」と呼ばれる、中央集権型のサーバーに依存しないプロトコルを採用しており、アカウントの凍結や、発言が削除されることはありません。
そんなDamusには主に6つの特徴があります。
- Twitterに似た分散型SNS
- 分散型リレー式で配信されるためサーバーが不要
- 登録時に個人情報が不要
- 仮想通貨の投げ銭が可能
- アカウントの削除や凍結がない
- DMは暗号化されて送信される
1.Twitterに似た分散型SNS
Damusの特徴1つ目は、Twitterに似たSNS機能があることです。
その機能には以下のようなものがあります。
- テキスト投稿
- いいね
- リツイート
- 引用リツイート
- 友人をフォロー
Damusを初めて使う方でも、Twitterと同じように直感的に操作できるため違和感なく利用できるでしょう。
画像は直接投稿できず、URLを貼り付ける必要がある点は少し不便に感じるかもしれません。
画像の投稿方法は使い方の項目で解説しているので参考にしてください。
2.分散型リレー式で配信されるためサーバーが不要
Damusの特徴2つ目は、分散型リレー式で配信されているため、中央のサーバーが不要な点です。
- 分散型リレー式とは?
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複数のサーバーが同じデータを保持して、データの更新や共有をする運営方法です。1つのサーバーに障害が生じた場合でも、他のサーバーがデータを引き継ぐため利用が続けられます。
中央管理サーバーで構築しているSNSの場合、アクセスが集中した際にサーバーダウンしてしまい、一定時間使用できなくなるリスクがあります。
Damusの分散型リレー方式であれば、サーバー障害やセキュリティに対するリスクを軽減でき、高い信頼性を確保できるのです。
3.登録時に個人情報が不要
Damusの特徴3つ目は、登録時に個人情報が不要な点です。
TwitterやFacebookなどのSNSに登録する際は、電話番号などの個人情報を入力しないといけません。
個人情報はSNSプラットフォームが利用者を特定し、アカウントのセキュリティを守る為に必要なのです。
しかし、それと同時に個人情報が企業から漏洩する恐れが付きものです。その点、Damusにはそのような心配がありません。
ただし、秘密鍵を知られてしまうと不正ログインされてしまうので、誰にも教えないように注意が必要です。
4.仮想通貨の投げ銭が可能
Damusの特徴4つ目は、仮想通貨の投げ銭が可能である点です。
仮想通貨は、ビットコインやライトコインが利用でき、ライトニングネットワークを採用しているので送金コストが抑えられます。
インフルエンサーを応援するための投げ銭や、友人にお金を送る手段としても利用できます。
仮想通貨の投げ銭機能を利用するためには、ビットコインブロックチェーンに対応した仮想通貨ウォレットが必要です。
MetaMaskは利用できないので「Moon」や「Wallet of Satoshi」など、日本でも利用できる仮想通貨ウォレットを利用しましょう。
5.アカウントの削除や凍結がない
Damusの特徴5つ目は、アカウントの削除や凍結がないことです。
投稿の禁止・校閲のあるSNSプラットフォームの場合、利用規約に違反した投稿などをすると、アカウントを凍結または削除されてしまいます。
Damusは投稿を監視する中央管理者のいない分散型SNSであるため、自由な表現が守られる仕組みとなっているのです。
裏を返せば、どんな発言でも投稿できてしまうので、すべて自己責任になる点には注意が必要です。
6.DMは暗号化されて送信される
Damusの特徴6つ目は、DMが暗号化されて送信されるため第三者に閲覧される心配がない点です。
たとえば、Twitterでは管理者がDMの内容を閲覧でき、問題があると判断された場合はアカウントの凍結などに繋がります。
DamusのDMは暗号化して送られるため、送信中に第三者は閲覧できません。そのため、管理者によってDMの内容を判断されず、自由なコミュニケーションが可能なのです。
Damusの始め方を初心者向けに解説
Damusの始め方を初心者向けに解説します。
始め方は以下の手順で進めます。
- Damusスマホアプリをインストール
- Damusのプロフィールを設定
- 公開鍵と秘密鍵をコピー
- Damusのプロフィール画像を設定
- 投げ銭機能を利用するためにウォレットの接続
まずは、アプリストアからDamusをインストールしましょう。
iOS版は、以下のAppストアリンクからダウンロード可能です。
Android版は「Amethyst」という名前で、GooglePlayストアでリリースされています。
アプリを起動したら「アカウント作成」をタップします。
利用規約が表示されるので、同意する場合「許可」をタップしましょう。
次のページで、プロフィールを設定します。
設定する項目は以下の通りです。
- ユーザーID
- ユーザー名(任意)
- 自己紹介文(任意)
入力が完了したら「作成」をタップします。
次のページで公開鍵と秘密鍵が表示されるので、コピーしておきます。
公開鍵は、友人にフォローしてもらう際に必要な文字列です。
秘密鍵はログインに使われるIDとパスワードのような存在なので、他の人に知られないようにしましょう。
また、秘密鍵をなくしてしまうと再発行は出来ないので、忘れないようにメモしておく必要があります。
コピーが完了したら「Let’s go!」をタップ。
以上でアカウントの作成は完了です。
アカウント作成が完了したら、アイコン画像とヘッダー画像を設定しましょう。
今回はTwitterと同じアイコンとヘッダーの設定方法を解説します。
まず、Twitterアカウントを開いて、アイコンをタップしましょう。画面右上のメニューボタンをタップして「Safariで開く」をタップ。
アイコン画像がSafariブラウザで開かれるので、URL欄にあるアドレスをコピーします。
Damusのプロフィールの「編集」ページの「プロフィール画像」欄に、コピーしたアドレスをペーストします。
以上でアイコン画像の設定は完了です。
ヘッダー画像も同じようにSafariで画像を開き、Damusの「バナー画像」の欄にURLをペーストしましょう。
以上でプロフィール画像の設定は完了です。
Twitterの画像を変更すると、Damusの画像も変わってしまうので注意しましょう。
Damusで投げ銭機能を利用するために、ビットコイン用のウォレットを接続しましょう。
Damusで利用できるウォレットは数種類ありますが、今回はビットコインチェーンに対応している「Wallet of Satoshi」を使って解説します。
まずはAppストアでWallet of Satoshiをダウンロードして、アプリを開いたら画面右上のメニューから言語を「日本語」に設定します。
メニューの「ログイン/登録」から、ログイン用のメールアドレスを入力しましょう。
メールアドレス宛に届いた認証ワードを入力して「OK」をタップすれば登録完了です。
登録が完了したら「受信」をタップすると、Lightning Addressが表示されるので「コピーする」をタップします。
Damusのプロフィール編集画面に戻り、「BITCOIN LIGHTNIG チップ」欄にコピーしたアドレスを貼り付け「保存」をタップしましょう。
プロフィールにライトニングマークが出ていれば設定完了です。
また、設定ページでデフォルトウォレットに「Wallet of Satoshi」を設定しておきましょう。
設定しておけば、投げ銭をする際にデフォルトウォレットをすぐに立ち上げられます。
Damusの使い方
Damusの主な使い方を6つ解説します。
- テキストを投稿する
- 画像を投稿する
- 知り合いをフォロー/フォローしてもらう
- 知り合いの投稿にリアクションする
- 投げ銭する
- 日本の投稿を検索する
1.テキストを投稿する
Damusでテキストを投稿するには、画面右下の「+」マークを選択します。
投稿するテキストを入力して「投稿する」をタップすれば投稿完了です。
文字数の上限は設定されていないので、自由な内容を投稿できます。
2.画像を投稿する
Damusで画像を投稿する際は、直接投稿できないので画像のURLを取得する必要があります。
一番簡単なのは、TwitterなどのSNSに一旦画像をアップロードしてURLを取得する方法でしょう。
SNSに投稿した画像をブラウザで開き、URL欄に表示されているURLをコピーして、Damusの投稿にペーストすれば画像が表示されます。
3.知り合いをフォロー/フォローしてもらう
Damusで知り合いをフォロー、またはフォローしてもらう方法を解説します。
知り合いをフォローする際は、アカウント作成時に発行された公開鍵を送ってもらいましょう。
検索欄に公開鍵をペーストして、検索すれば知り合いのプロフィールが表示されるので「フォローする」をタップすればフォローされます。
知り合いにフォローしてもらうには、同じように自分の公開鍵を送りましょう。
公開鍵はプロフィール名の下に表示されています。
4.知り合いの投稿にリアクションする
知り合いの投稿にリアクションする方法を解説します。
Damusのリアクションは取り消しが出来ないので、注意しておきましょう。
いいねする
投稿者のメッセージのハンドサインマークをタップすれば、「いいね」ができます。
リポスト(リツイート)
Damusではリツイートのことを「リポスト」と呼び、投稿の矢印が回転しているマークをタップすれば、自分の投稿欄に相手の投稿が表示されます。
コメントする(リプライ)
投稿の吹き出しマークをタップして、テキストを入力すれば相手にコメントが送れます。
投稿と同様、コメントにも文字数制限はありません。
5.投げ銭する
投げ銭する相手のプロフィールの「ライトニングマーク」をタップして、支払いに利用するウォレットを選択しましょう。
「デフォルトウォレット」をタップすれば設定したウォレットが起動します。
送金したい金額を入力して、「送信」をタップすれば投げ銭は完了です。
6.日本の投稿を検索する
Damusは全世界のユーザーの投稿が表示されるので、日本のユーザーが発信している投稿を見たい場合は検索欄に「#japan」を入力しましょう。
「ハッシュタグを検索:#japan」をタップすれば、#japanのハッシュタグをつけて投稿している日本人の投稿が表示されます。
Damusに関するよくある質問
Damusに関するよくある質問と回答を紹介します。
- Damusは無料で使える?
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はい。Damusは無料で利用できます。投げ銭をする場合のみ、仮想通貨を支払う必要があります。投げ銭に利用できる仮想通貨は、ビットコインやライトコインが利用可能です。
- Damusに登録するには何が必要?
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Damusに登録するためにはスマホとネット環境が必要です。アプリはiOS版とAndroid版がリリースされています。Android版はサービス名が「Amethyst」である点に注意しましょう。
- DamusとMetaMaskは接続できる?
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DamusとMetaMaskは接続できません。Damusではビットコインのブロックチェーンを利用した仮想通貨ウォレットが利用できます。
- Damusは日本語に対応している?
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はい。Damusは日本語に対応しています。また、連携できるウォレットの中にも「Wallet of Satoshi」など、日本語対応しているものが存在します。
- Damusの秘密鍵を忘れてしまったらどうすればいい?
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Damusの秘密鍵を忘れてしまった場合、再発行することはできません。秘密鍵をなくしてしまった際は再度アカウントを作り直す必要があります。
- Damusの投稿は削除できる?
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2023年3月時点では、Damusに一度投稿した内容は削除できません。投稿する際はプライバシーの侵害や、名誉毀損にあたる内容がないかよく注意しましょう。
- Damusを利用する上での注意点はある?
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Damusのデメリットとして、自由度が高すぎるため犯罪に利用される恐れが挙げられます。
管理者が投稿内容を削除できないことが最大の特徴ですが、その特徴を利用して犯罪に利用する悪質なユーザーが現れる可能性もあります。
不審な投稿があればブロックするなど、犯罪行為に近づかない意識をもって利用する必要があるでしょう。
(まとめ)
この記事では、分散型SNS「Damus」の始め方や使い方について解説しました。
最後に重要な点をおさらいしておきましょう。
- Damusは中央管理者のいない分散型SNSプラットフォーム
- 登録時に個人情報の入力が不要
- アカウントの凍結や投稿を削除される心配がない
- ビットコインウォレットを連携すれば投げ銭機能が使える
中央管理者がいないため、アカウントの凍結や削除の心配のないDamus。
初期費用も必要ないため、初心者でも簡単にアカウントを作成できます。
万が一、Twitterがなくなった際の避難場所として登録しておくのも良いかもしれません。
本記事を参考にして、この機会にぜひ分散型SNSのDamusを始めてみましょう。