2024年10月29日、ビットコイン(BTC)は再び70,000ドルの大台を突破。日本時間の午前11時には71,000ドルに達しました。
2024年3月頃から続く長いレンジをブレイクしていることから、本格上昇が始まったのでは、との期待の声が集まっています。
Bitget Research チーフアナリストRyan Lee氏によると、この動きは、市場環境を形作る複数の重要な要因によって推進されているとのことです。
ビットコイン現物ETF資金流入が最高記録を更新
主要な推進力の1つは、ビットコイン現物ETFの需要増加です。最近の価格急騰は、これらのETFへの資金流入と密接に関連しています。
Farside Investorsのデータによると、米国のビットコイン現物ETFは10月14日から21日までのわずか6日間で、24億ドル(約3,667億円)以上の純流入を記録しました。
この数字は2024年1月のETF開始以来の新記録となり、この資金流入がビットコイン市場に強力な買い需要とサポートを提供しています。
米大統領選も相場の追い風に
また、米国の大統領選挙も、ビットコインの価格形成に影響を与える重要な要因となっています。選挙が近づくにつれ、市場はドナルド・トランプ(Donald Trump)氏またはカマラ・ハリス(Kamala Harris)氏が率いる次期政権が暗号資産市場に対してより友好的な姿勢を示す可能性を織り込んでいます。
両候補とも、デジタル資産に対するより明確な規制の枠組みを提供することを公約しており、特にトランプ氏は暗号資産コミュニティからの支持を積極的に求めています。この政治的な背景が、市場のポジティブなセンチメントをさらに強化し、ビットコインの上昇モメンタムを加速させています。
Polymarketのデータによると、10月29日時点での支持率はトランプ氏が65.9%、ハリス氏が34.2%という状況です。
テクニカル指標も上昇トレンドを裏付け
テクニカル指標も、この上昇トレンドを裏付けています。最近、ビットコインの50日移動平均線が200日移動平均線を上回り、「ゴールデンクロス」のシグナルを形成しました。これは通常、ブル相場の始まりを示す指標とされています。
さらに、ビットコインの相対力指数(RSI)はポジティブな範囲を維持しており、市場が引き続き抵抗線を突破し、年初来高値である73,000ドルに到達する可能性を示唆しています。
これらの要因が相まって、ビットコインの価格上昇に有利な環境が形成されていますが、短期的な市場のボラティリティは依然として高水準にあることに留意が必要です。
※為替レートは2024年10月29日時点での1ドル=152.93円で計算
引用ソース:Bitget Research