リップル社、RLUSDで事業多角化へ – XRP依存からの脱却を図る

2024年12月17日、リップル社による仮想通貨RLUSD(Ripple USD)がローンチし、世界中の主要取引所などで取引できるようになります。

17日当初はUphold、Bitso、MoonPay、Archax、CoinMENAで利用できるようになり、その後数週間でBullish、Bitstamp、Mercado Bitcoin、Independent Reserve、Zero Hash などのプラットフォームにも追加で上場されるとのこと。

RLUSD 取引所
出典:Ripple|RLUSD

Bitget Researchチーフアナリストのライアン・リー(Ryan Lee)氏は、RLUSDの立ち上げは法規制に準拠した経済の構築を目指した戦略的な一歩だと評価しています。

目次

信頼向上への戦略的ステップ

RLUSDが立ち上げられた目的は、機関投資家や市場の信頼を得ることです。

そのために、RLUSDは以下のような特徴があります。

  • 米ドルと紐づいているステーブルコインである
  • 独立した公認会計士(CPA)による準備金証明レポートが毎月発行される
  • XRP Ledgerチェーンを利用してほぼリアルタイムに送金できる
  • 諮問委員会メンバーに元中央銀行関係者が加わっている

諮問委員会に参加した銀行関係者は、ボストン連邦準備銀行の元第一副総裁兼最高執行責任者ケネス・モンゴメリー氏と、インド準備銀行の元総裁ラグラム・ラジャン氏の2名(下図の2段目)。

RLUSD諮問委員会メンバー
出典:Ripple

リップル社はこうした信頼できる要因によって規制に対応し、流通の安定化を図っています

事業多様化によるXRP依存からの脱却

リップル社はRLUSDの立ち上げることで、仮想通貨XRPだけに頼らない新しい収益モデルを作り出そうとしています。

RLUSDを用いることで、金融機関は以下のような取り組みを実現できるようになります。

  • 国境を越えた即時決済
  • 送金に使う資金(流動性)の効率的な管理
  • 分散型金融 (DeFi) プロトコルとのシームレスな統合
  • 法定通貨と暗号通貨間のスムーズな移行
  • 商品、証券、国債のようなリアル資産のオンチェーン取引

リップル社はこれらの事業を確立することで、XRPの価格変動によるリスクを抑えられるようになるでしょう。

主要ステーブルコインとの競争力強化

仮想通貨の世界には、USDT(テザー)やUSDC(USDコイン)といったステーブルコインが台頭しています。

RLUSDは、ブロックチェーン間の相互運用性を重視したり、法規制に準拠したりする戦略によって、既存の主要ステーブルコインとの競争力を強化しました。

とくに、リップル社がすでに手がけている国際送金の分野で、RLUSDは活用される可能性が高いです。

RLUSDが広く流通するようになれば、ステーブルコインの基準が引き上げられ、仮想通貨の取引がより安心できるものになるかもしれません。

XRP価格にも影響あり

RLUSDの立ち上げを前に、XRPの価格が上昇する動きを見せています。

XRP価格チャート
出典:CoinMarketCap

Xには、RLUSDの登場以降もXRPの価格上昇が期待できるとの声も。

ただし、リップル社が長期的に成功するかどうかは、以下の点にかかっていると言えます。

  • 新たなステーブルコインがユーザーに受け入れられるか
  • 法規制や競争を乗り越えられるか

数日後に控えている金融政策決定会合(FOMC)の影響も考えられるため、投資する際は市場の動きに注意してください。

引用ソース:Bitget Research

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