Bitget Research(ビットゲット・リサーチ)チーフアナリストRyan Lee(ライアン・リー)氏によると、今週のBTC(ビットコイン)とETH(イーサリアム)の価格は、以下で解説する3つの要因に左右されるとのこと。
FRBの利下げに伴う市場の動き
米連邦準備制度理事会(FRB)が実施する今年最後の金融政策決定会合(FOMC)で、金利を下げる(利下げする)かどうかが決定されます。もし12月20日(水)の発表で利下げが確定すれば、仮想通貨の価格上昇が見込まれるでしょう。
北米最大規模の金融派生商品の取引市場であるシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のFedWatchツールによると、金利を4.25%-4.5%に引き下げる確率はおよそ97%だそうです。
BTCやETHを含めた仮想通貨の価格が上がる確率は非常に高いと言えるでしょう。
ただし、結果が発表されて確定するまでは、慎重に動く投資家が多いはず。リスクを抑えるため、投資する際は市場の動向に気を付けてください。
休暇シーズンによる活動量の低下
クリスマスが近づくにつれ、仮想通貨を含む金融取引の量は減少するでしょう。
取引量が減少することで、以下のような影響が出る可能性があります。
- 流動性(市場の資金)が減少して売買注文が成立しにくくなる
- 価格変動(ボラティリティ)が上昇し不安定になる
- 大口投資家が市場を操作するリスクが増える
安定して取引したいのであれば、休暇シーズンに入る前に売買を済ませたほうが良いかもしれません。
BTCとETHの流入と流出
BTCとETHに投資するためのETF(上場投資信託)への資金流入および流出の様子をチェックすることも大事です。
FOMCの発表により金利政策が確定するまで、新たに資金が流入する投資家は少なくなるでしょう。しかし、ここ数か月間の流入・流出の動きから、流入量は今後も増加する傾向にあると見られています。
とくにFOMCの発表後の動向に注目することが、投資先の検討に役立つでしょう。
今週のBTC・ETH価格予想
以上を踏まえた今週の価格予想は以下のとおり。
- BTC:96,000~115,000ドル(約1,475万~1,767万円)
- ETH:3,600~4,200ドル(約55.3万~64.5万円)
仮想通貨市場全体の見通し
USDTなどのステーブルコインは引き続き資金が流入しているため、流動性が不足する心配は必要なさそうです。
一方で、BTCやETH以外の仮想通貨は、先週の価格急騰に反発する形で価格が下がると考えられています。
FOMCの発表後に大きく動くと思われる市場の反応に注視しながら、どのように投資するか慎重に検討することが重要になるでしょう。
※為替レート:1ドル=153.67円(2024年12月16日時点)
引用ソース:Bitget Research