ビットコインが史上最高値となる10万ドルを突破後、一時的な急落を経験しましたが、市場は健全な方向へ回復しています。
今週は米国の消費者物価指数(CPI)の発表やマイクロソフトの株主総会でのビットコイン投資提案の議決など、重要イベントが控えています。
Bitget Researchは、ビットコインが92,000〜105,000ドル、イーサリアムが4,200ドルまで上昇する可能性があると予測。
機関投資家からの継続的な資金流入が、暗号資産市場の上昇トレンドを支える見通しです。
暗号資産市場の過熱緩和と資金の流れ
Bitget ResearchチーフアナリストRyan Lee(リャン・リー)氏によると、市場が健全な方向へ向かっているとのこと。
しかし、暗号資産市場の最近の動向では、ビットコインが史上最高値となる100,000ドルの節目を突破し、高値更新後に「フラッシュクラッシュ」と呼ばれる急落に見舞われていました。
相場(価格)が瞬間的に大きく急落する現象
価格が急落した原因は以下の通り。
- 高値での利益確定の売り注文が集中
- 借入金で取引していた投資家の強制決済が連鎖的に発生
しかし、その後は週末にかけてビットコインの価格は落ち着きを取り戻し、再び高値圏での値動きとなりました。
投資家による過度な借入を使ったレバレッジ取引が減少し、取引所で資金を借りる際の金利も大きく下がりました。
この状況を受けて、来週は投資家が主要な暗号資産への投資を再開すると予想されています。
特にビットコインとイーサリアムの価格は、この新規資金の流入によって支えられる見通しです。
この市場の正常化と新規資金の流入は、暗号資産市場の安定性向上につながる重要な動きと言えるでしょう。
ビットコインETFの資金流入傾向
過去7日間のビットコインETFへの動きを見ると、投資家からの資金が継続的に流入しています。
大手金融機関や機関投資家がビットコインへの投資を本格的に始めている証と言えるでしょう。
また、イーサリアムETFにも資金が順調に流入。
その結果、価格は2024年3月以来となる4,000ドルまで上昇しています。
CPIデータの発表と市場への影響
12月11日には米国の11月の消費者物価指数(CPI)の発表が予定されています。
この結果は、12月18日に開催される米連邦公開市場委員会(FRB)での金利政策の判断に大きな影響を与えます。
投資家たちはFRBを前に、新規投資に対して慎重になる可能性があるでしょう。
そのため、ビットコインETFへの資金流入は一時的に減速する可能性があります。
しかし、今後も機関投資家からの継続的な投資は予想されるため、長期的な上昇傾向は変わらないでしょう。
マイクロソフトのビットコイン投資提案
マイクロソフトのビットコイン投資提案の投票に注目が集まっています。
12月10日の株主総会では、保守系シンクタンクによるビットコイン投資の提案について議決が行われます。
この結果は、ビットコインの短期的な価格動向に大きな影響を与える可能性があるでしょう。
10月24日に発表されたこの提案内容は、資産の1%程度をビットコインで保有し、インフレ対策として活用することを求めています。
過去5年間の高いパフォーマンスを根拠としていますが、マイクロソフト取締役会は既存の投資評価プロセスで十分として反対を表明しました。
最終判断は株主投票で決まることになります。
価格予測
これらの要因を踏まえ、来週は以下のような価格推移が予想されます。
- ビットコイン…92,000〜105,000ドル(約1,380万〜1,575万円、1ドル=150円で計算)
- イーサリアム…3,700〜4,200ドル(約555万〜630万円、1ドル=150円で計算)
暗号資産市場は値動きが大きいため、リスクを抑えるために投資可能な資金の一部から始めることが重要です。
また、取引所の選択は信頼性を重視し、レバレッジ取引は経験を積んでから検討するようにしましょう。
市場の動向をよく理解し、長期的な視点で投資を行うことが重要です。
※為替レートは2024年12月09日時点での1ドル=150.13円で計算