第5回ブロックチェーンEXPO【春】レポート|注目のプロダクト10選を紹介

2024年5月24日、東京ビッグサイトにて「第5回ブロックチェーンEXPO【春】」が開催されました。注目のWeb3.0プロダクトやNFT関連サービスなどが一堂に出展する、日本最大級のブロックチェーン専門展です。

今回はmetalandがピックアップして取材したプロダクト・サービスを紹介します。同時開催されていたAI・人工知能EXPOに出展していたプロダクトも紹介するので、イベントが気になっていた方はぜひ参考にしてください。

目次

ブロックチェーンEXPO

ブロックチェーンエキスポのイメージ
出展:PR TIMES

ブロックチェーンEXPOでは主にNFT関連のサービスが目立ちました。今回metalandがピックアップする企業・プロダクトは以下のとおり。

  1. サイカルトラスト株式会社|NFT技術を活用した鑑定証明システム
  2. DAIJOBU|Web3.0特化の専門テスターとエンジニアを提供
  3. beyondclub|NFTを活用したマーケ・ロイヤリティプログラムの導入
  4. GlobiancePay|暗号資産デビットカード
  5. 株式会社フォーラムエイト|F8VPSとF8NFTSの展示
  6. HashPort|Hash Wallet

1.サイカルトラスト株式会社|NFT技術を活用した鑑定証明システム

サイカルトラスト株式会社
出展:サイカルトラスト株式会社

サイカルトラスト株式会社からは、 “Web3.0型”真正性担保プラットフォーム「鑑定証明システム(R)」が展示されていました。

物理的な商品に「鑑定証明チップ」を埋め込むことで、唯一無二の商品として特定を可能とする「フィジカルNFT」が目を引きました。

サイカルトラスト株式会社のディスプレイ

展示されているTシャツなどのグッズには鑑定証明チップが埋め込まれているだけでなく、そのグッズに対応した鑑定証明チップ入りのギャランティーカードが用意されています。

スマートフォンで双方を同時に読み込むことで、その商品が正規品であることが証明されます。

展示会ではCEOの須江様から、実際にTシャツの真贋証明を実演していただけました!

サイカルトラスト株式会社の真贋証明の実演

覆面レスラー「グレートサスケ」さんがアンバサダーを務めており、鑑定証明チップが縫い付けられたマスクを着用して登場されました。

鑑定証明チップが埋め込まれたトレーディングカードも発売中のようで、サービスについて熱く語っていただけました。

サイカルトラスト株式会社のアンバサダーを務めるグレートサスケさん
鑑定証明チップが埋め込まれたトレーディングについて熱弁するグレートサスケさん

NFTアート市場がやや下火になっている現状の中、現実世界で実用化できる技術として広まれば、今後のNFT需要も高まっていくでしょう。

2.DAIJOBU|Web3.0特化の専門テスターとエンジニアを提供

DAIJOBU

DAIJOBUは、Web3.0特化の専門テスターとエンジニアを提供することにより、プロダクトの品質向上を短期間・低コストで実現可能にするサービスを提供しています。

Web3プロダクトは仮想通貨を直接扱うため、特殊なテスト環境や専門知識が必要ですが、企業のリソースを圧迫するという課題も。

DAIJOBUでは、そのような課題を解決するために、世界標準の品質を担保した上でローンチスピードを向上し、開発リソースの最適化やユーザー目線でのUI/UXの改善を実施します。

DAIJOBUは、2023年12月にリリースされた、スマホカメラで写真を撮って仮想通貨を稼げるSnap to Earnゲーム「SNPIT」の開発にも携わっています。

Web3.0のプロダクト開発を予定している方は、DAIJOBU公式サイトから問い合わせてみてください。

DAIJOBUのディスプレイ

3.beyondclub|NFTを活用したマーケ・ロイヤリティプログラムの導入

beyondclub
出展:beyondclub

beyondclubからは、NFTマーケティングやロイヤリティプログラムの導入サポートサービスが展示されていました。

「beyondプロモ」サービスは、SNSを活用した話題拡散やエンゲージメント向上に役立ちます。効果的なキャンペーン設計が可能なため、NFTアーティストの方であればGiveaway企画などに効果が期待できるでしょう。

「beyondクラブ」では、NFTを購入するだけでなく、イベント参加やSNS活動などを「貢献」として評価。貢献度の高い顧客・ファンを可視化、一元化することで、ランクや特典を付与できます。

就活イベントでは、説明会などに参加したことがNFT(SBT)にロイヤリティとして記録されることで、就活生の参加率を高める効果が期待されているとのこと。

NFT(SBT)が持つ代替不可能な性質を利用することで、改ざんやコピーなどの不正を防ぐことが可能です。NFTを活用したマーケティングに興味がある方は、beyondclub公式サイトから問い合わせしてください。

beyondclubの展示

4.GlobiancePay|暗号資産デビットカード

GlobiancePay

海外からは暗号資産決済サービスGlobiancePayが出店。デビットカードに暗号資産が入金でき、店舗やオンラインショッピングで一般的なクレジットカードのように決済が可能です。

現金化する手間が省けるため、暗号資産を日常生活で利用できる幅が拡がります。特徴としては、入金できるブロックチェーンネットワークの種類が豊富なこと。

ガス代(取引手数料)が安価なネットワークを選択すれば、入金手数料を抑えられます。

残念ながら2024年6月時点では、まだ日本での利用には対応していません

日本でも使用できるようになる日が待ち遠しいですね!

GlobiancePayのスタッフ

5.株式会社フォーラムエイト|F8VPSとF8NFTSの展示

株式会社フォーラムエイト

株式会社フォーラムエイトからは、F8VPS(フォーラムエイトバーチャルプラットフォーム)と、F8NFTS(フォーラムエイトNFTサービス)が展示されていました。

F8VPSは業界最先端の技術により、企業の目的や用途に応じてメタバースを自由に構築するサービスです。アバターを介したコミュニケーションツールを用いて、バーチャルオフィスや工場見学、作業訓練などの用途に合わせてメタバースの作成・編集が可能。

展示会では、PCを使ってF8VPSのメタバースを実際に体験できました。

株式会社フォーラムエイトの展示

F8NFTSは、ブロックチェーン技術を介してあらゆるファイル形式の認証に対応したNFTを生成するサービスです。契約書や領収書・証明書の発行にも対応しており、安全な仕組みを提供しています。

6.HashPort|Hash Wallet

HashPort

HashPortからは、2025年4月開幕予定の大阪・関西万博と提携したことで注目を集めたデジタルウォレットHash Walletが出展されていました。

Hash Walletは、2024年2月にリリースされた、事前登録者数20万人を越える「THE LAND エルフの森」や、「EXPO 2025 デジタルウォレット」など複数の基盤として採用されています。

Hash Wallet上で発行されたWeb3ウォレットアカウントは共通IDとして機能するため、対応するアプリであればアカウントを都度発行する必要はありません

例えば、NFTゲーム「THE LAND エルフの森」のアカウントを作成しているユーザーは、大阪・関西万博で新たにアカウントを作成せずにサービスを利用できます。

大阪・関西万博でユーザー数が増加すれば、HashWalletを採用するWeb3プロダクトの増加が期待できるでしょう。

HashPortの展示
ブロックチェーンEXPO会場の様子

会場にはブロックチェーン以外にも様々なプロダクトが紹介されていました。ひときわ注目を集めていたのが株式会社エルザジャパンが開発する4足歩行ロボットDEEPRobotics X30。ニュースなどの映像では目にしたことはあったものの、実物に見たのは初めて。想像以上に大きい躯体の迫力と、なめらかな動きに圧倒されました。

株式会社エルザジャパンが開発する4足歩行ロボットDEEPRobotics X30

また、Web制作に関わる人はほぼお世話になっているであろうオンライン学習サービスProgateも出展されていました。最近では新しい学習コースや、無料で閲覧できるオンラインレッスンが充実しているそうです。

Progateの展示

その他にも、AIを活用したデジタルアバターや、恋愛シミュレーションゲームなどの展示も。一日では回りきれないほど魅力的なプロダクトが並びました。

AIを活用したアバター
Aiを活用した恋愛シミュレーションゲーム

AI・人工知能EXPO

AI・人工知能EXPO
出展:NexTech Week

ブロックチェーンEXPOと同時開催されていたAI・人工知能EXPOにも足を運びました。2022年11月にChatGPTがリリースされてから、AIへの注目度が非常に高まっています。展示会でも「ChatGPT」の文字がいたるところで見られました。

今回metalandがピックアップした企業・プロダクトは以下の通りです。

  1. 株式会社SHIFT AI|AI人材研修
  2. JAPAN AI株式会社|AI議事録
  3. RIMO合同会社|RIMO Voice
  4. 株式会社ユーザーローカル|User Local ChatAI

順番に見ていきましょう。

1.株式会社SHIFT AI|法人向けAI人材研修プログラム

株式会社SHIFT AI

SHIFT AIは国内最大級のAI活用コミュニティ。展示会では、法人向けのAI人材育成研修プログラムが紹介されていました。

代表の木内氏はX(Twitter)で最新のAIトレンド、ツール情報を発信されており、フォロワー数は7.9万人(2024年6月時点)。日本を代表するAI実業家のひとりと言えるでしょう。

10〜20時間のコンテンツを動画で学べるeラーニングから、社内推進プロジェクトやプロンプトエンジニアリングなど豊富なコースを選択できるワークショップも用意されています。

社内導入プロジェクトを伴走支援するコンサルティングも実施しています。

ChatGPTのリリースからAIが身近な存在になったことで、今後のビジネス展開にAI活用は必須となりました。

将来を見据えてAIの最新情報を入手したい方は、以下の公式サイトからコミュニティに参加してみてはいかがでしょうか。

2.JAPAN AI株式会社|社内データを学習したAIパーソナルアシスタント

JAPAN AI株式会社
出展:JAPAN AI株式会社

JAPAN AI株式会社からは、社内データを学習したAIパーソナルアシスタントの環境構築サービスが展示されていました。

学習した社内情報が外部に流出しないようにセキュリティ面を担保した上で、以下のようなシーンで利用可能です。

  • 社内FAQの自動対応
  • 資料検索の効率化
  • 資料・文章作成サポート
  • 研修プログラム作成
  • 議事録の自動作成・蓄積・検索
  • インタビュー記事作成
  • コールセンターの電話対応評価

議事録の自動生成機能は精度が90%を超えるほど高性能。話者を分離した形式での文字起こしも可能な他、要約、翻訳、タスクの抽出も可能です。単語を学習させることで、専門用語の文字起こしにも対応します。

JAPAN AI株式会社の展示

最新LLMが搭載されており、2024年5月にリリースされたChatGPTの最新モデルGPT-4oや、日本語生成精度が高いClaude3 Opusを切り替えて利用できます。

自社専用のAIパーソナルアシスタントの導入を検討している方は、JAPAN AI株式会社公式サイトから資料請求してみてはいかがでしょうか。

3.RIMO合同会社|RIMO Voice

RIMO合同会社

RIMO合同会社からは、議事録作成ツールRimo Voice(リモボイス)が展示されていました。

Rimo Voiceは会議の議事録や会話の記録、取材内容の文字起こしといった利用シーンを想定しており、1時間の音声データが5分程度で文字化、まとめの議事録作成が可能です。

話者分離機能も実装されており、音声データから誰が何を話していたかを自動で振り分ける事も可能です。

AIのレベルも日々向上しており、文字起こしや翻訳の精度が向上しているとのこと。会議音声を文字起こししながら、同時に翻訳もしてくれる機能も実演いただきました。

代表の相川様からRimo Voiceのサービス内容について熱く語っていただきました!

RIMO合同会社の代表相川氏

同時通訳ツールとしても利用できるため、海外スタッフとのコミュニケーションを円滑にできる効果も期待できます。

RIMO Voiceについては以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

4.株式会社ユーザーローカル|User Local ChatAI

株式会社ユーザーローカル

株式会社ユーザーローカルからは、自社独自のChatGPT環境を構築できるUser Local ChatAIが展示されていました。社員1名につき月額500円という破格の値段でローカル環境にて独自のChatGPT環境を構築可能。

さらに、自社社員がChatGPTにどういった質問をよくしているのかを集計することで、業務改善も可能です。

株式会社ユーザーローカルの展示

ChatGPTに機密情報を学習させると、他のユーザーへ回答する際に情報漏洩する危険性がありました。情報漏洩を防ぐためには、有料プランのChatGPT Enterpriseプラン(料金非公開)に加入、またはAPI版を利用する必要があります。

しかし、API版ではトークンを用いた従量課金制となっているため、利用回数が増加するほど支払う料金が高額になってしまいます。そこで、User Local ChatAIを活用すれば、低価格で自社のChatGPT環境を構築できます。

自社に合わせたChatGPTを作成するだけでも専門知識やリソースが必要になるため、これからChatGPTを自社運用しようと考えている方は、User Local ChatAIの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

月額500円は安すぎてどうやって実現しているのか不思議なほどです。

まとめ

今回は2024年5月22日〜24日に開催されたブロックチェーンEXPO【春】を紹介しました。Web3.0に関する事業に携わる方であれば、新しいプロダクト・サービスに出会えること間違いなし。

AI市場も拡大していることから、AI関連プロダクトも賑わいを見せていました。新しいテクノロジーに興味のある方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

次回のブロックチェーンEXPOは2024年11月20日(水)〜22日(金)に開催される予定。来場登録をすれば無料で参加できますよ。

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この記事を書いた人

「Metaland編集部」は、Web3.0、メタバース、AIといった最新のトピックを皆様にお届けします。専門知識がない方でもご心配は不要です。情報を深くかつ分かりやすく解説することを重視し、新しいデジタル時代への案内役となることを目指しています。一緒に新たなステップを踏み出しましょう!

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