VR技術の発達に伴い、スポーツの臨場感をより高度なレベルで体感できるVRスポーツが密かに人気を集めています。
- VRスポーツって何?
- VRスポーツの楽しみ方を知りたい
このように考えている人は多いでしょう。本記事では、VRスポーツの魅力や楽しみ方を実用例と合わせてご紹介します。
本記事を読めば、VRスポーツのメリットや楽しみ方をご理解いただけるはずです。ぜひご参考にしてください。
VRスポーツ=仮想現実でのスポーツ
VRスポーツとは、仮想現実(VirtualRealty)を使ったスポーツを指します。具体的にどのような楽しみ方ができ、従来と何が異なるのかおさえていきましょう。
VRでスポーツを観戦したりプレイしたりできる
VRスポーツでは、まるでその場にいるかのような感覚でスポーツを観戦したり、あるいはプレイしたりすることが可能。たとえば野球であれば、スタジアムの特等席にいるかのような仮想現実を体感できます。
最近では、VRだけでなく現実と仮想現実をミックスしたAR(複合現実)のスポーツも登場しました。
ARでは、現実世界の情報にバーチャルな視覚情報を加えることで、より高いリアリティと臨場感を楽しめます。
たとえば、一時は社会現象にもなった人気ゲームアプリ「ポケモンGO」などもAR技術を使ったエンタメの1つです。
現実ではなくVRを使うメリット
VRを使う場面は、「自らがプレイする」と「スポーツ観戦する」の2つのケースに分けられます。それぞれのメリットは以下のとおり。
- 場所や時間の制約を受けずに楽しめる
- 表現の自由度が高い
- リアルに限りなく近い体験ができる
非VR環境下では、視点の自由度や動ける範囲が限定されていました。しかしVRであれば360度広がる仮想空間を楽しむことが可能。
- 現地にいるかのような臨場感
- 実際のプレイヤー目線でプロの技術を体感できる
- コロナ禍でも安心してスポーツ観戦が楽しめる
たとえば野球観戦なら、バッターボックスに立って投手の球速や変化球を体感することが可能。そうしてピッチングの迫力や、それを打ち返す打者の凄みを感じられます。
またコロナの感染リスクを回避して、安心してスポーツ観戦できるのも魅力です。
必要なVRデバイスと準備
VRを楽しむためには、通常以下のものを準備する必要があります。
- VRヘッドセット
- PCもしくはスマホ
- 専用デバイスやゲームソフト(自分でプレイする場合)
現在ではVRゴーグルのみでスポーツ観戦が楽しめるスタンドアロン型、ゲーム機やPCにVRヘッドセットを接続するだけで使用できる据え置き型など様々なものがあります。
ただしこれらは高額であるため、導入ハードルが高く感じられます。その場合、比較的安価なモバイル型デバイスがおすすめです。
低価格であるモバイル型デバイスの基本的な機能は、スタンドアロン型などと違いはありません。頭の回転や傾きを検知して、360度広がる映像でVR空間を楽しむことが可能。
できるだけコストをかけずにVRの世界を体験してみたい方にはおすすめです。
VRで楽しめるプロスポーツと実用例4選
VRで楽しめるプロスポーツと実用例を4つご紹介します。
- J SPORTS VR
- バーチャルハマスタ
- RIZIN VR
- VRLeague
それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。
1.J SPORTS VR|oclusであらゆるスポーツをVR観戦
J SPORTS VRはあらゆるスポーツコンテンツをVR視聴できるアプリ。
野球やサッカー、ラグビー、サイクルロードレースなどの人気スポーツをVR環境で観戦できます。
J SPORTS VRにはアプリ版があり、インストールしてただちに使用することが可能です。
中継映像は、VR空間内部の巨大モニターに表示されるしくみです。これをVRデバイスで視認すれば、大迫力のスポーツ観戦を楽しめます。
前述したメジャースポーツ以外にも、あらゆる競技がVR化する予定です。VRスポーツを観戦したい人はぜひインストールしておきましょう。
2.バーチャルハマスタ|ベイスターズの本拠地を再現
プロ野球球団横浜DeNAベイスターズは、「バーチャルハマスタ」を提供しています。自宅にいながら横浜スタジアムの試合をVR環境で観戦できるサービスです。
オリジナルのアバターを操作してスタジアム内を自由に移動できます。打者視点やマウンド、あるいはバックスクリーンなど、現実世界では立ち入れない場所に入ることも可能。
さらに横浜DeNAベイスターズに関連したイベントにも参加できます。
東北楽天ゴールデンイーグルスはVRでスポーツトレーニングを実践
プロ野球球団東北楽天ゴールデンイーグルスは、2017年からNTTデータが開発したVRトレーニングシステムによる練習を導入しています。
このシステムによって、選手はVR用HMDで他球団の投手のピッチングを体感することが可能になりました。球筋や球速、変化球のキレなどを事前に把握できます。
システムを利用した今江敏晃選手(当時)は「ゼロ打席目を体感できる」とし、その実用性を評価しました。
導入されたのは2017年。現在ではアップデートにより、さらに高度になっているかもしれません。
3. RIZIN VR|S席以上の至近距離で観戦
人気格闘技団体である「RIZIN」も、格闘技をVR観戦できるサービスを提供しています。
ニュートラルコーナーやリングサイド、コーナーポストなどに設定されたカメラからの視点で、迫力のあるシーンを楽しむことが可能。S席よりも近い位置で観戦できます。
プロ格闘家が見せるパンチやステップ、さらにはノックアウトの瞬間からは、想像以上の迫力や興奮を得られるでしょう。
4.VRLeague|eスポーツのリーグ戦を楽しめる
VRLeagueは、VR環境でeスポーツの対戦を観戦できるサービス。Echo ArenaやThe Unspokenなどの人気ゲームを舞台に繰り広げられる、世界最高峰の対戦を体感できます。
そもそもVR環境を通して感じるゲームの世界は、相当に迫力があるものです。さらにプロゲーマーのプレイとなれば、感動や興奮もひとしお。
特定のプレイヤーを応援しているなら、よりエキサイトするでしょう。
自宅で楽しめるVRスポーツおすすめ4選
観戦するのではなく、自分自身がVRスポーツを楽しみたいと思っている人も多いでしょう。下記では、自宅で楽しめるおすすめのコンテンツを4つご紹介します。
- VRフィットネスイカロス
- Beat Saber
- Fit XR(Steam版)
- DANCEC CENTRAL
それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。
1.VRフィットネスイカロス|アトラクションのようなフィットネス
VRフィットネスイカロスは、VRの世界を飛び回りながら、フィットネスを楽しめるマシーンです。
仮想空間に合わせて本体が不規則な動きをするため、姿勢をキープする必要があります。これにより、健康的なフィットネスをより楽しむことが可能。
また従来とは違い、VRの世界を楽しめるのも大きなポイントです。現実ではあり得ない景色や音声、シチュエーションは、ややつまらなくなりがちなフィットネスを刺激的かつ楽しいものに変えてくれるでしょう。
2.Beat Saber|最も人気のあるVRリズムゲーム
Beat Saberは、ライトセーバーを持ち、流れてくるキューブをタイミングよくカットするリズム・アクションゲームです。
不規則に流れてくるキューブに対応したり、障害物を避けたりして、体を動かします。
ルールがシンプルで、誰にでもトライしやすいのが特徴。サイバティックな世界観と、美しいグラフィックも魅力的です。
難易度も複数から選択できるため、リズムゲームに不慣れなユーザーでも問題なくプレイできます。
3.Fit XR(Steam版)|ボクシングベースでフィットネスを楽しめる
Fit XRは、ボクシングベースのフィットネスを楽しめるゲームです。飛んでくる球体に打撃を与えたり、あるいは回避したりして、得点を獲得します。
ゲームのパターンが豊富に用意されており、飽きることなくフィットネスに取り組むことが可能。また難易度も微調整できます。
Fit XRは、フレンドとボイスチャットで会話できるのもポイント。励まし合いながら運動を続けられます。
4.DANCE CENTRAL|ナイトクラブでのダンスを楽しむ
DANCE CENTRALは、VR空間で表現されるフロアでダンスを楽しむゲームです。わかりやすくいえば、DANCERUSH STARDOMやDanceDanceRevolutionをVRスポーツとして楽しめます。
初心者でも簡単にプレイできるように配慮されているのが特徴。難易度調整やわかりやすいガイダンスに基づいて、ダンスを始められます。
ポジティブな声かけで、モチベーションを高めてくれるのもポイント。
また他のプレイヤーとも、ボイスチャットを通して会話できます。励ましあったり、スキルを競ったりして、よりフィットネスを楽しむことが可能です。
VRスポーツに関するよくある質問
VRスポーツに関するよくある質問と回答をまとめました。
- 東京・大阪で楽しめるVRスポーツのお店は?
- 5G回線が実装されればVRスポーツ・観戦はどう変化する?
- マリオカートもVRで楽しめる?
気になる項目をチェックしてみましょう。
- 東京・大阪で楽しめるVRスポーツのお店は?
-
東京や大阪には、VRスポーツを楽しめるお店が多数あります。
東京 店名 所在地 電話番号 公式サイト TYFFONIUM お台場 東京都江東区青海1-1-10 03-5579-6332 https://www.tyffonium.com/location/odaiba.html 東京ジョイポリス 東京都港区台場1-6-1号 03-5500-1801 https://tokyo-joypolis.com/ First Airlines 東京都豊島区西池袋3-31-5 パークハイムウエストビル8F 03-6914-3353 https://firstairlines.jp/ よみうりランド 東京都稲城市矢野口4015-1 044-966-1111 https://www.yomiuriland.com/ GINZA 456 東京都中央区銀座4-5-6 0800-500-0456 https://ginza456.kddi.com/ FREX Park Tokyo 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー16F – https://flexpark.dream-on.or.jp/#about 大阪 店名 所在地 電話番号 公式サイト VS PARK 大阪府吹田市千里万博公園2-1ららぽーとEXPOCITY内 06-6369-7186 https://bandainamco-am.co.jp/others/vspark/ REDEE WORLD 大阪府吹田市千里万博公園2-1 06-6155-7299 https://expocitybanpaku.com/36.html これらの店舗へ行けば、VRデバイスを買わなくともVRスポーツを楽しめます。近隣に出かけることがあれば、ぜひ一度立ち寄ってみましょう。
- 5G回線が実装されればVRスポーツ・観戦はどう変化する?
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5G回線が実装されれば、VRスポーツや観戦は大きく進化するでしょう。
5G回線は、4G回線と比較して10倍近いスピードで通信できるテクノロジー。これによりVRのグラフィックやリアリティが大きく向上すると考えられます。
もちろん音声や音楽も同様です。
通信技術の進化により、VRスポーツは、より精度を上げるでしょう。
- マリオカートもVRで楽しめる?
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現在のところ家庭でプレイするマリオカートはVRに対応していません。しかし一部のゲームセンターでは、マリオカートアーケードグランプリVRをプレイすることが可能です。
出典:BANDAI NAMCO公式サイト 実際にレーサーの視点に立ち、スピード感や爽快感を体感できます。もちろんマリオカートならではの”アイテムをぶつける”アクションも楽しむことが可能。
ただしマリオカートはVRスポーツと呼べるほどの運動量がありません。基本的にハンドルを左右に切るだけであり、フィットネス的な楽しみ方はできないでしょう。
まとめ
この記事では、VRスポーツの魅力や実用例についてまとめました。最後に重要な点をおさらいしておきましょう。
- VRスポーツ=仮想空間を利用したスポーツもしくは観戦
- まるでその場にいるかのような環境を楽しめる
- プレイヤーの目線に立ったり、普段は行けないところに行ったり、ある意味で現実を凌駕している部分も
- 横浜DeNAベイスターズのバーチャルハマスタのように、VRスポーツ観戦は実用化されつつある
- VRフィットネスイカロスやFit XRなど、自分自身がVRスポーツをプレイできるコンテンツも普及し始めている
かつてスポーツやその観戦は、現地に行く、実際にプレイすることでしか体験できませんでした。しかしそれがゲームになったり、ラジオやテレビで中継されたりして、ある意味で仮想体験できるようになった歴史があります。
そして現代では、仮想空間にスポーツの世界を創り出し、その場にいながらプレイや観戦を楽しめるようになりました。そして高度化したVR技術によって迫力や臨場感、没入感を存分に味わえます。
ぜひ一度何らかの形で、VRスポーツを体験してみましょう。