メタバースを活用した英会話の事例8選!特徴やメリットを解説

多くの教育機関でメタバース空間を活用した英会話教育が導入されています。

そこで、メタバースを使った英会話において次のような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

  • メタバースを使った英会話にはどのようなメリットがあるのか?
  • 実際に何ができるのか知りたい
  • メタバースを活用した英会話の事例を知りたい

結論として、メタバースの活用で、従来の学習方法よりも実践的な英会話が可能です。

この記事では、メタバースを活用した英会話の事例や特徴、メリットなどを詳しく解説していきます。

英会話教育にメタバースの導入を検討している方はぜひこの記事を参考にしてください。

そもそもメタバースとは?

メタバースとは、オンライン上でアバターを使ってコミュニケーションをとれる仮想空間のことです。

ゲームだけでなくビジネス、教育、建築など、さまざまな分野で活用されています。

メタバース内ではアバターやアイテムがNFT化され、仮想通貨を使って取引されるケースも。

Meta(旧Facebook)や、マイクロソフトなどの大手企業がメタバース事業に参入しており、世界的に注目を集めています。

メタバースについて詳しく解説している記事があるので、参考にしてください。

目次

メタバースを活用した英会話学習とは?5つのメリットを紹介

メタバースを活用した英会話学習とは?5つのメリットを紹介

メタバースを活用すれば、さまざまなシーンで英会話を勉強できます。また、アバターやゲームを使って楽しく学べる環境があります。

メタバースを活用した英会話学習のメリットは以下の5つです。

  1. リアルな英会話環境を提供できる
  2. 学習者一人ひとりに適したコンテンツを提供できる
  3. ユーザー同士のコミュニケーションができる機会を提供できる
  4. 仮想空間でしかできない演出が可能である
  5. 遠方の相手とコミュニケーションがとれる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.リアルな英会話環境を提供できる

メタバースを活用することで、リアルな英会話環境を提供できます。

実際に英会話を使う場面に近い環境で勉強できることで、英会話教育の質を高めることが可能です。

例えば、海外旅行で必要な空港やホテルでのチェックイン時や、レストランでのお会計などさまざまなシーンを再現できます。

さらに、英語での商談やプレゼンテーションなど、ビジネスシーンを再現することも可能。

従来の英会話は、リアルな英会話環境で勉強できず、いざ英会話が必要な時に話せないといった点が問題でした。

しかし、メタバースを活用すると、リアルな場面で英会話を習得できるようになるのです。

2.学習者一人ひとりに適したコンテンツを提供できる

メタバース活用によって、一人ひとりのレベルや勉強目的にあったコンテンツ作成が可能です。メタバース上では、ユーザー一人ひとりの行動を収集できます。

膨大なデータを収集することで、各ユーザーにあったコンテンツを提供できるようになるでしょう。

例えば、英会話における発音やよく間違える文法などのデータを収集することで、効率的に英語を身につけられます。

また、さまざまなデータを活用することでディスカッションや文法など、あらゆる学習に活かすことが可能です。

3.ユーザー同士のコミュニケーションができる機会を提供できる

メタバースでは動画を一方的に視聴するのではなく、ユーザー同士でコミュニケーションをとれます。

また、講師から習うだけでなくユーザー同士でコミュニケーションをとることで、英会話に触れる機会が増えるでしょう。

ボディーランゲージを使ったコミュニケーションをとる機会が増えることから、実践的な経験をつめる点もメリットです。

4.仮想空間でしかできない演出ができる

海外各地へ瞬時に移動してアバターを使って会話するなど、仮想空間でしかできない演出ができる点もメタバースのメリットです。

ほかにも、ゲーム要素を取り入れたコンテンツを提供できるため、楽しく英会話を身につけられるでしょう。

例えば、レッスンをクリアするごとにアイテムを獲得できるようにしたり、ストーリー仕立てにしたりすることが挙げられます。

メタバースを導入することで、ユーザーはモチベーションを高めることができ、より効果的に英会話を取得できるようになるでしょう。

5.遠方の相手とコミュニケーションがとれる

メタバースを使うことで、離れたところに住んでいる人とコミュニケーションをとれます。

またアバターを使って、世界中の人々とリアルタイムで交流できるのも魅力です。

音声通話やテキストチャットだけでなく、イベントやショッピング、ゲームなどに参加することも可能。

メタバースを使って物理的な距離を超えたコミュニケーションを図ることで、海外での生活を疑似体験できるのです。

メタバースを活用して英会話を学習する現場の事例8選

メタバースを活用して英会話を学習する現場の事例8選

メタバースを活用した英会話学習を行う現場の事例を8つ紹介します。

  1. IMMERSE|喋り放題のバーチャル英会話
  2. メタバース英会話|マイクラやフォートナイトで英会話
  3. fondi|メタバース空間で世界中の英語学習者と会話可能
  4. AEON VR|英会話スクールAEONが展開するサービス
  5. 羽衣国際大学|フィリピン人講師と英会話学習
  6. 浦和学院高等学校|さまざまなシチュエーションで英会話学習
  7. 中央大学|EdTechの研修にVRを採用
  8. 鹿児島大学教育学部付属小学校|メタバース空間を制作

1.IMMERSE|喋り放題のバーチャル英会話

IMMERSE
出典:IMMERSE

IMMERSE(イマース)は、さまざまなシチュエーションでVR体験できる喋り放題のバーチャル英会話です。

講師とのマンツーマンレッスンや、AIとのロールプレイによって苦手な部分を反復練習できます。

また、言語学習ゲームやAIとのスピーキング練習などさまざまな方法でスムーズに英会話を取得できるでしょう。

IMMERSE
出典:IMMERSE

英語以外にもフランス語やスペイン語、ドイツ語などにも対応しています。

2.メタバース英会話|マイクラやフォートナイトで英会話

メタバース英会話
出典:メタバース英会話

メタバース英会話は、マイクラやフォートナイトといったゲームを使ってメタバース空間で英会話を学べるサービスを提供しています。

楽しくゲームしながら英会話を学べるため、継続しやすい点が大きな特徴だといえるでしょう。

日常のゲーム時間を使って英語を学習することで英会話力を高めていきます。

導入する人のニーズに合わせてオリジナルの世界を作成することができ、さまざまなシーンでのコンテンツが用意されています。

3.fondi|メタバース空間で世界中の英語学習者と会話可能

fondi
出典:fondi

fondi(フォンディ)は、メタバース空間で世界中の英語学習者と会話できるサービスで、iOSやAndroidに対応しています。

ラウンジで友達と話したり公園で立ち話したりするなど、ユーザー同士の疑似海外生活を楽しむことができるでしょう。

出典:fondi
出典:fondi

アバターを使った実践英語や、プライベート会話、ほかにもミニゲームやテレビ鑑賞など豊富なシーンが揃っています。

アバターを使うため相手に顔を見られることがないうえに、気兼ねなく英語を話せるでしょう。

PRTIMES
出典:PRTIMES

fondiは世界10ヵ国地域を中心に展開を続け、2024年2月には累計で100万インストールを達成しています。

AIを使ってリスニングやフレーズ、簡単な会話などテーマに沿ってトレーナーと練習できます。

また、アメリカのニューヨークタイムズスクエアやダウンタウン、イギリスのロンドンのシティセンターやウエストミンスターの空間を再現。

それぞれの観光地にアバターを使って訪問し、必要な英会話をクリアするロールプレイング形式の英会話を楽しめます。

fondiは世界中で英語を学んでいる人が集まっており、英会話に自信がない人であっても安心です。

カジュアルゲームや専用のラウンジなど、知らない人とでも気軽に話せるよう工夫されています。

4.AEON VR|英会話スクールAEONが展開するサービス

AEON VR
出典:日本経済新聞

英会話スクールのイーオンは、メタバース空間で英会話を勉強できるオンライン学習サービスであるAEON VRを展開しています。

AEON VRはイーオンとImmerseが共同で開発しており、最大6名まで同時に参加可能です。

ホテルのチェックインや空港での入国審査といった実際の場面を想定して、英語を使って疑似体験できます。

Meta社が開発するVRゴーグルMeta Quest 2と、無線LAN環境があればどこでも利用可能です。

PRTIMES
出典:PRTIMES

AEON VRの特徴は「予習→レッスン→復習」の学習サイクルです。予習はレッスンで使う表現や単語などを動画で視聴します。

次にレッスンは、VRを使って予習で習った表現や単語を使って表現をします。

レッスンが終わると同じ内容を復習して、次のレッスンに進む流れです。

5.羽衣国際大学|フィリピン人講師と英会話学習

羽衣国際大学
出典:PRTIMES

羽衣国際大学では、3D仮想空間メタバースを導入し、VRでリアルタイムにフィリピン人英語講師と英会話できる機会を提供しています。

スピーキングレッスンを受けられる他、フィリピンの異文化についても授業を展開しています。

羽衣国際大学
出典:PRTIMES

Meta Quest 2を使って、バーチャル会議室でVR英会話レッスンを受講します。

お互いにアバターを使ってコミュニケーションを図っているため、生徒にとってもスムーズに話せると好評です。

Meta Quest 2は高い品質の音声を提供しているため、隣の人と話しているような感覚です。

さらに、話す内容に合わせてアバターの口が動き表情も変わります。アバターで会話するため、実際に人と話す場合と比べて話しやすいのではないでしょうか。

また、Meta Quest 2にはハンドトラッキング技術があり、身振り手振りもアバターに反映します。

メタバースを活用してより効果的に非言語コミュニケーションを身につけられるでしょう。

6.浦和学院高等学校|さまざまなシチュエーションで英会話学習

浦和学院高等学校
出典:PRTIMES

浦和学院では、新型コロナウイルス感染症の影響によって海外研修や留学できない状態でした。

そこで、より生きた英会話を身につけるためにVRを使ったメタバース留学を導入しました。

ファストフードでお客役をしたり空港でチェックインしたりするなど、さまざまなシチュエーションで英会話を学んでいます。

CURIOUS WORLD 
出典:CURIOUS WORLD 

メタバースを活用することで聴覚や視覚が刺激され、学習意欲が高まり、ボディーランゲージも見られるようになりました。

CURIOUS WORLD 
出典:CURIOUS WORLD 

7.中央大学|EdTechの研修にVRを採用

中央大学
出典:中央大学

中央大学の国際情報学部の斎藤ゼミでは、EdTech(Education & Technology)を研究しています。

EdTechとは?

EdTechは、Education(教育)とTechnology(技術)を組み合わせた造語で、テクノロジーを用いて教育を支援する仕組みやサービスを指します。

引用:NTT Communications

ゼミでは、Immerse Inc.の支援によってレッスンカリキュラムを提供。

中央大学
出典:中央大学

中央大学のゼミでは、継続してメタバースにおけるVR言語教育に取り組んでいます。

アクティブラーニングとして活用しており、教師側にとっても生徒側にとっても満足度の高い結果となっています。

中央大学
出典:中央大学

学生一人ひとりに合わせた外国人とのマッチングで、気の合う人同士がコミュニティを形成するのです。

コミュニティを通して会話したりいろいろな活動を継続したりすることで、英会話学習におけるモチベーション向上を実現します。

中央大学
出典:中央大学

また、さまざまなロールプレイング型留学空間を提供しており、それぞれのシーンにおいてミッションをクリアしていきます。

ゲーム感覚で英会話の勉強に取り組めるため、英会話能力の向上につながるでしょう。

8.鹿児島大学教育学部付属小学校|メタバース空間を制作

鹿児島大学教育学部付属小学校
出典:PRTIMES

鹿児島大学教育学部付属小学校では、メタバース空間を制作することで英語教育を実施しています。

フードコートやスーパーマーケットで、英語を使って購入したり接客したりするなど、児童はアバターを使ってさまざまな活動が可能です。

VRヘッドセットを使うことで、さまざまなシーンをよりリアルに体験できるようになりました。

鹿児島大学教育学部付属小学校
出典:PRTIMES

メタバース英会話についてよくある質問

メタバース英会話についてよくある質問

メタバース英会話に関するよくある質問についてまとめました。疑問をお持ちの方は参考にしてください。

  • メタバースは教育分野でどのように活用されている?
  • メタバースは簡単に始められる?
  • 英会話学習にVRChatを使うメリットはある?
  • メタバースの将来性は期待できますか?
  • 話すのが恥ずかしい人にも効果がありますか?

メタバースは教育分野でどのように活用されている?

メタバースは、スタンフォード大学や角川ドワンゴ学園など、さまざまな教育機関で活用されています。

メタバースを使うことで、現実世界では体験できないことを学べるほか、離れた場所にいる人でも気軽に参加可能です。

教育分野でのメタバース活用については、以下の記事を参考にしてください。

メタバースは簡単に始められる?

メタバースは、手順を把握できれば誰でも簡単に始められます。パソコンやスマートフォン、WiFi環境だけあればすぐに導入できるサービスもあります。

メタバースの始め方については、以下の記事を参考にしてください。

英会話学習にVRChatを使うメリットはある?

VRChatを活用すれば、世界中のユーザーとコミュニケーションをとることで英会話力の向上が望めます

VRChatとは、バーチャル空間内で他のユーザーとコミュニケーションをとれるメタバースプラットフォームのことです。

アバターを使ったバーチャル空間内で、英語話者と一緒にイベントに参加できるなど、VRChatは英会話学習に効果的なプラットフォームだといえるでしょう。

メタバースの将来性は期待できますか?

メタバースは将来的に市場規模が拡大していくと予想されています。

総務省が発表する「令和5年 情報通信に関する現状報告の概要」では、世界のメタバース市場は、2022年の8兆6,144億円から、2030年には123兆9,738億円まで拡大すると予想されています。

メタバース市場が拡大することで、英会話に活用されるシーンも増加することでしょう。

令和5年 情報通信に関する現状報告の概要
出典:令和5年 情報通信に関する現状報告の概要

メタバース市場についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

話すのが恥ずかしい人にも効果がありますか?

メタバース上では、アバターを使って会話するため相手の表情を見ることがありません。そのため、自分の表情を見せることもないため、恥ずかしさを感じることはないでしょう

特に、本記事で紹介したfondiではアバターで話すほか、英語を勉強している外国人が集まっているので英語が苦手な人でも安心です。

日本人は恥ずかしさがあるため、英語力が高まらない可能性があります。

しかし、アバターを使って会話することで英語力の向上につながる可能性があるでしょう。

まとめ

この記事では、メタバースを活用した英会話についてまとめました。

最後に重要な点をおさらいしておきましょう。

  • メタバースを使って海外の人と交流できる
  • さまざまなシーンで英会話ができる
  • ユーザーにあったコンテンツを受けられる

メタバースを使うことで世界中の人と交流できるため、生きた英会話に触れられるでしょう。

また、さまざまなシーンが用意されていることで、疑似的に海外生活を体験できます。

グローバル化が進む現代において、今後さらにメタバースを活用した英会話の事例は増えていくことでしょう。

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この記事を書いた人

「Metaland編集部」は、Web3.0、メタバース、AIといった最新のトピックを皆様にお届けします。専門知識がない方でもご心配は不要です。情報を深くかつ分かりやすく解説することを重視し、新しいデジタル時代への案内役となることを目指しています。一緒に新たなステップを踏み出しましょう!

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