IOSTは2021年に総合格闘家の朝倉未来氏が購入し、億り人となったことで注目を集めました。
しかし、その後、IOSTの価格は低迷。大きなニュースもなく今日までの月日が流れています。
IOSTの将来性に興味を持ちつつも、以下のような疑問を抱えている人が多いのではないでしょうか?
- IOSTがそもそもどのような仮想通貨なのか知りたい
- これまでどのような価格動向だったのか知りたい
- IOSTの最近の動向を知りたい
結論から言うと、プロジェクトとしてのIOSTは堅実性があり、将来性が期待できます。国内外でWeb3.0普及に尽力しています。
本記事では、IOSTの特徴や価格動向、将来性などを解説。IOSTの将来性が気になる人は、ぜひ最後までお読みください。
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仮想通貨IOSTとは?5つの特徴と購入方法を解説
仮想通貨IOSTの特徴について説明します。
ポイントは下記の通り。
- Dapps開発ができるプラットフォーム
- スケーラビリティ問題を解決
- JavaScriptで簡単に開発可能
順番に見ていきましょう。
1.Dapps開発ができるプラットフォーム
IOSTは2018年1月に立ち上げられ、2019年2月にメインネットをリリースしたブロックチェーンプラットフォームです。
イーサリアムのように、スマートコントラクトを使用して、ネットワーク上でDapps(ブロックチェーンアプリ)開発ができます。
取引や契約の条件を自動的に実行するために使用されるプログラムのこと。
IOST財団が運営・開発を行っており、創立者兼CEOは中国出身のJimmy Zhong氏。
仮想通貨IOSTは、IOSTプラットフォームでの取引手数料などに利用されます。
2.スケーラビリティ問題を解決
IOSTは分散型ネットワークでありながら、イーサリアムチェーンが抱えるスケーラビリティ問題を解決。クレジットカードに匹敵する速度と処理能力を持ちます。
クレジットカードはが1秒間に3,000〜4,000件処理できるのに対して、IOSTは、1秒間に約8,000件の処理が可能。
処理のために必要とされる規模や負荷に対応できる拡張性を指す。
分散型ネットワークは中央管理者がおらず、参加者同士が取引を管理・承認しあうネットワークです。
高い透明性を持つため不正が発生する可能性が低い反面、処理能力が低くなるデメリットも存在します。
IOSTは下記の方法で、処理能力の高さを実現しています。
- EDS(効率分散型シャーディング)
- PoB(Proof of Believability)
それぞれ詳しく解説します。
処理速度向上のためにEDS(効率分散型シャーディング)を採用
IOSTはEDS(効率分散型シャーディング)を採用することで処理速度を高めています。
データベースを水平に分散して処理すること。負荷を分散させられる。
EDSはネットワークをシャードと呼ばれるグループに分割し、並行して処理が行えるようにする仕組みのこと。
シャーディング技術には、取引手数料を軽減し処理速度を向上させるメリットもあります。
最近ではイーサリアムも、The Surgeと呼ばれるアップデートでシャーディング技術を段階的に実装していますよ。
分散性の高いPoB(Proof of Believability)を採用
IOSTはコンセンサスアルゴリズムに、PoB(Proof of Believability)を採用しています。
PoBではSERVIと呼ばれるポイントが存在し、ネットワークにどれだけ貢献しているかを表します。
SERVIのポイントが高いノード(ブロックチェーンの処理をするコンピューター)は、1度だけブロックを生成する権利が与えられ、ブロック生成後にSERVIは失効。
毎回SERVIをリセットすることで、特定のノードだけがいつもブロックを作って報酬を得ることを防ぐのです。
このように高い分散性を維持することで、ブロックチェーンに記録されたデータが多くの異なる場所に分散して保管され、安全性が保たれます。
3.JavaScriptで簡単に開発可能
IOSTはスマートコントラクトがJavaScriptで開発が可能で、開発者が取り組みやすいプラットフォームとしても知られています。
Webページに動きをつけるために使われるプログラミング言語。ポピュラーで比較的やさしい。
開発者にとって参入障壁が低いため、将来的にIOSTに携わる人は増加する可能性があります。
JavaScriptを学んでいる人であれば開発に携わりやすいという点で、将来的にIOSTに人が集まる可能性があるでしょう。
イーサリアムはSolidityと呼ばれる難易度の高いプログラミング言語で開発する必要があります。
IOSTの購入方法・始め方
IOSTの購入の仕方は下記の通りです。
- Coincheckの口座を開設
- 日本円の入金
- IOSTを購入
順番に説明します。
Coincheckの口座を開設
今回は、シンプルでわかりやすいUIで定評のあるCoincheckを例に解説します。
公式サイトの右上に会員登録ボタンがあるため、クリックして口座開設を行いましょう。
メールアドレスを入力してアカウントを作成し、本人確認書類を提出します。
審査が完了すれば取引が可能になります。
日本円を入金
Coincheckにログインすると、左側にある「日本円の入金」をクリック。
すると、入金先として利用する銀行名と口座番号等が表示されます。銀行振り込みで入金すると良いでしょう。
IOSTの購入
入金が完了したら、赤枠の販売所(購入)をクリックして、仮想通貨一覧からIOSTをクリックしましょう。
IOSTの数量を入力し、「購入する」をクリックすれば、購入は完了です。
国内仮想通貨取引所のOKCoinJapanやCoinTradeでは、IOSTのステーキングサービスを提供しています。
ここでは、仮想通貨を取引所に預けて報酬を得ることを指す。
たとえば、CoinTradeでIOSTを30日間預けると、1IOSTにつき5.5%の年利を得られます。
購入したIOSTをしばらく使用する予定がない人は、ステーキングサービスを利用してお得に増やすのも良い方法と言えるでしょう。
詳細:CoinTrade
仮想通貨IOSTの価格動向
上図は仮想通貨の価格情報サイトCoinMarketCapでの、IOSTの価格動向です。
IOSTの現在価格は以下の通り。
IOSTの価格動向は、おおまかに下記の3つの期間に分けられます。
順番に見ていきましょう。
- 【2018年〜2021年】上場直後に高騰
- 【2021年〜2022年】大手取引所に次々と上場
- 【2022年〜現在】仮想通貨市場全体が低迷
【2018年〜2021年】上場直後に高騰
IOSTは2018年1月に立ち上げられ、2019年2月にメインネットをリリースしました。IOST設立直後の2018年はビットコインバブルの影響もあり、約10円まで高騰。
しかし、バブルが収束すると1円を切り、2021年までは0.8円前後で推移します。
【2021年〜2022年】大手取引所に次々と上場
2020年には、新型コロナウイルスにより落ち込んだ経済を上向かせるために、世界各国が金融緩和を行いました。
2021年はその影響により、マネーが仮想通貨市場にも流れ、バブルのような様相を呈します。
さらにIOSTは取引所上場やエアドロップなどの良いニュースが続き、価格が高騰しました。
仮想通貨が無料配布されるイベントのこと。新規通貨の認知度拡大のために実施されることが多い。
2021年4月にシンガポールを拠点とする仮想通貨取引所Crypto.comにIOSTが上場した際は、約7円に高騰。
2021年2月と9月には、仮想通貨プロジェクトのDonnie Financeが、IOSTの保有者にガバナンストークンであるDONのエアドロップを実施。
結果的にIOSTの取引量が増加し、価格は最高7.8円をつけました。
【2022年〜現在】仮想通貨市場全体が低迷
2021年末からは、前年から始まった金融緩和の影響で、インフレが発生。
米FRBはインフレ抑制のため、金融引き締めの方向へ舵を切りました。
結果、金利が上がり株式市場を始めとした金融市場全体が低迷し始めます。
さらに、5月に起きたステーブルコインテラの暴落、11月の大手仮想通貨取引所FTX破綻が追い打ちをかけ、IOSTも価格が約1円前後まで下落。
しかし、2023年10月からは下記のようなポジティブなニュースも浮上しています。
- 半減期到来によるビットコイン高
- ビットコインETF(上場投資信託)の承認への期待
- FRBの金融政策の転換(利下げ)を予測
上記の期待と予測を織り込み、2023年12月8日現在、ビットコインやイーサリアムなどの主要な仮想通貨の価格が回復傾向にあります。
今後、IOSTも御多分にもれず、価格が上昇する可能性があるでしょう。
IOSTは日本国内の数多くの取引所で取り扱いがあります。
下記の取引所で購入可能なため、気になる取引所がある方は口座開設をしてみると良いでしょう。
- Coincheck
- BITPoint
- DMM Bitcoin
- BitTrade
- CoinTrade
- OKCoin Japan
- BinanceJapan
はじめて仮想通貨取引をする方には、取引画面がシンプルで使いやすいCoincheckがおすすめです。
仮想通貨IOSTの将来性・今後の見通し
仮想通貨IOSTの将来性と今後の見通しについて説明します。
ポイントとなるのは下記の通り。
- 教育機関と連携を深めWeb3.0普及に尽力
- ビットコインの価格上昇が好影響となる可能性
- 【懸念点①】時価総額の低さゆえの相場変動の大きさ
- 【懸念点②】話題性が低いゆえ情報収集がしにくい
順番に見ていきましょう。
教育機関と連携を深めWeb3普及に尽力
IOSTは大学などの教育機関と連携して、Web3.0の技術を普及するための試みを多く行っています。
2021年には、日本ブロックチェーン協会(JBA)に加盟し、ブロックチェーン技術の社会認知と普及のために活動を行っていくと表明しました。
Web3.0の普及に熱心なIOSTがこれまで行ってきた活動は次の通り。
- 2020年〜2023年:毎年1回、近畿大学とIOST財団によるHIVEHackハッカソン(ブロックチェーン開発体験)
- 2020年10月:IOST財団によるIEEE関西支部でのオンライン技術講演
- 2021年7月:チューリッヒ大学ブロックチェーンサマースクール IOSTのCTOテリー・ワンが講師として講演
- 2022年8月:山口大学研究室とIOSTが共催しWeb3サマースクール「メタバースとスマートコントラクト」を実施
若い世代に向けたブロックチェーン教育に力を入れているのがわかります。
将来的に、Web3普及のビジョンに賛同する若い人材が、IOSTに携わる可能性が考えられるでしょう。
ビットコインの価格上昇が好影響となる可能性
ビットコインは2024年に半減期を迎えるため、価格上昇が予想されています。
ビットコインのマイニング報酬が半減する時期のこと。
新しいビットコインの供給が減少するため、新しく発行されるビットコインの量は半分となり、希少性が増すため、価格上昇に繋がる。
ビットコインは仮想通貨市場全体に影響を及ぼすため、長く続いた仮想通貨市場の低迷に終止符が打たれる可能性があります。
その他、FRBの金融政策の転換、ビットコイン現物ETHの承認への期待が仮想通貨市場全体に織り込まれ、IOSTの価格上昇に繋がるかもしれません。
【懸念点①】時価総額の低さゆえの相場変動の大きさ
IOSTの将来性には、懸念材料も存在します。
IOSTの仮想通貨時価総額ランキングは224位。2023年12月7日時点で、時価総額は約26億4,998万円です。
時価総額が決して大きな仮想通貨ではないため、市場全体の影響を受けやすく、大口の取引がなされると、価格が急激に変動する場合があります。
つまり、クジラの影響を受けやすいのが特徴です。
大口の投資家。取引する額が大きく市場に影響を与える。
そのため、将来的にIOSTの価格が上昇相場となった場合でも、急激に下落する可能性もあるのです。
IOSTを取引する場合は、市場動向を慎重に観察する必要があると言えるでしょう。
【懸念点②】話題性が低いゆえ情報収集がしにくい
IOSTは、他のブロックチェーンプロジェクトに比べると、教育機関と連携など堅実性はあるものの、ニュース性や華々しさにはやや欠ける印象があります。
プロジェクトの進展や技術的なアップデートが、国内外のメディアで取り上げられにくいため、情報収集が難しい仮想通貨と言えます。
また、デメリットとして、IOSTにはDiscordコミュニティがないため、何か疑問があってもコミュニティで質問できません。
よって、投資する場合は、公式サイトやMedium、X(Twitter)で最新の情報を日々チェックすると良いでしょう。
仮想通貨IOSTに関するQ&A
仮想通貨IOSTに関するよくある質問と回答を紹介します。
- IOSTに将来性はないですか?
- 処理速度はどれくらいですか?
- IOSTのデメリットは何ですか?
- 2025年にはいくらになると考えられますか?
順番に見ていきましょう。
- IOSTに将来性はないですか?
-
IOSTは、将来性を秘めているプロジェクトです。
積極的に教育機関と連携し、ブロックチェーン技術を使ったインターネットの品質向上に尽力しています。
将来的に、今IOSTから教育を受けている若い世代が、ブロックチェーンネットワークとしてIOSTを選択する可能性は高いと言えるでしょう。
なお、2023年3月にIOSTはAmazonのクラウドサービス(AWS)との提携を発表しました。
IOSTは、AWSのインフラや機械学習、IoT技術など様々な技術が利用できるようになります。
今後、どのようにIOSTが技術を革新していくかが期待されています。
- 処理速度はどれくらいですか?
-
IOSTは、1秒間に約8,000件の処理が行えると言われています。クレジットカードの処理は1秒間に3,000〜4,000件です。
IOSTはクレジットカードを上回る高速な処理が可能です。
- IOSTのデメリットは何ですか?
-
IOSTのデメリットは、時価総額が少ないため流動性が低く、価格変動が大きい点です。
大口の取引が発生すると、影響を受けて大きく価格が上下する傾向があります。
またIOSTは、中央集権型のプロジェクトではなく、分散管理型のプロジェクトです。なんらかの問題が発生した場合には、民主的な合意形成が必要となります。
トップダウンのプロジェクトに比べると、問題解決までに時間を要する可能性があるでしょう。
- 2025年にはいくらになると考えられますか?
-
ビットコインの半減期到来による恩恵を受けて仮想通貨市場全体が好況となれば、IOSTも価格上昇する可能性があります。
2023年12月時点では約1.5円ですが、過去には10円に到達したこともあるため、5円を超えてくる可能性もあるでしょう。
しかし、なんらかの市場低迷に繋がる出来事が起こらないとも言い切れません。
ネガティブインパクトがあったり、市場が低迷し続けた場合は、今のままの1円前後が続く可能性もあるでしょう。
まとめ
本記事ではIOSTの特徴、価格動向、将来性などについてわかりやすく解説しました。
最後に、IOSTについておさらいしておきましょう。
- IOSTはクレジットカードを超える処理速度を実現している
- 開発言語がJavaScriptなので多くの開発者が参入しやすい
- 2018年はビットコインバブルの影響もあり最高値の10円まで価格が上昇
- 国内外の教育機関と連携し、Web3普及のために尽力している
- 時価総額が少ないため、大口の取引が起きると価格変動が起こる恐れも
IOSTは比較的マイナーな通貨ではありますが、堅実性がある仮想通貨です。
教育機関と連携を深めているため、若い世代が将来的にIOSTに携わり活躍する可能性があります。
IOSTの将来性に期待する人は、投資を考えてみると良いでしょう。