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仮想通貨業界には、DeFi(Decentralized Finance)と呼ばれるサービスが存在します。なんとなく聞いたことがあるけど、以下のような疑問がある方も多いのでは?
- そもそもDeFiとは何か知りたい
- どのような種類のサービスがあるのか知りたい
- DeFiを活用した稼ぎ方を知りたい
結論から言うと、DeFiはブロックチェーンを活用した金融サービス。仮想通貨の両替や借入など、サービス内容は多岐にわたります。
本記事ではDeFiの特徴やメリット・デメリット、稼ぎ方を解説します。
DeFiがどういうものなのか、まずは基本的な知識を得たい人におすすめの記事です。ぜひ最後までお読みください。
仮想通貨を購入するには、まず取引所の口座を開設する必要があります。以下の記事で国内・海外のおすすめ取引所を紹介しているので、対応通貨や手数料を比較して投資スタイルに合った取引所を選びましょう。
海外取引所のmetaland専用キャンペーンは「【2024年8月最新】海外仮想通貨取引所のキャンペーン情報をカテゴリー別に紹介」記事で紹介しているので、ぜひ活用してください。
また、仮想通貨を実生活で手軽に利用したい方は、仮想通貨を含む複数資産を入金可能なクレジットカードAurora Cardもおすすめですよ。
DeFiとは?特徴や仮想通貨との関係をわかりやすく解説
DeFiはDecentralized Finance(分散型金融)の略称で、ブロックチェーンを活用した中央管理者のいない金融サービスのことを指します。
主な特徴は以下の通り。
- DeFi=仮想通貨の銀行のようなもの
- 中央集権型ではなく分散管理
- 様々な種類のDeFiがある
順番に見ていきましょう。
DeFi=仮想通貨の銀行のようなもの
DeFIとは、仮想通貨関連の取引を自動的に行う金融サービスのことです。例えると、ブロックチェーン上にある仮想通貨の銀行のようなもの。
サービス内容は、仮想通貨の交換や預入、貸付・借入など様々で、DeFiの市場規模はTVL(Total Value Rocked)で表されます。
スマートコントラクトにどれくらいの額が預けられているかを示す指標。
DeFi情報サイトDeFiLlamaによると、2024年1月21日現在、DeFiには65億2090万ドル(約9兆6511億4960万円)相当の仮想通貨が預けられています。
DeFiブームの2021年から2022年上旬までの時期には、2126億9200万ドル(約31兆3118億7816万円)を記録しました。
2022年後半から2023年前半にかけて仮想通貨市場全体が不況となりましたが、徐々にDeFiサービスも回復しています。
中央集権型ではなく分散管理
DeFiはDecentralized Financeの略称で、日本語では分散型金融を意味します。分散型の反対は中央集権型で、CeFi(中央集権型金融)と呼ばれます。
中央集権型の代表は、従来の銀行や証券会社などの既存金融。中央管理者である企業や組織が運営しているのが特徴です。
DeFiは中央集権型ではないため、仲介者がいません。様々な取引を、人ではなくスマートコントラクトが自動的に実行する仕組みです。
契約や手続きを自動化するブロックチェーンの仕組み。
一般的な銀行でかかる人件費やシステム運営費がDeFiでは大きく削減されるため、その分金利が高く手数料が安くなるメリットがあります。
様々な種類のDeFiがある
DeFiには、様々な種類があります。
提供されているサービスの種類はおおまかに下記の通りです。
- 仮想通貨の交換(スワップ)
- 仮想通貨の貸出・借入(レンディング)
- 流動性提供(ファーミング)
- ステーブルコイン発行
- ステーキング
- リキッドステーキング
- デリバティブ(信用・証拠金取引)
- アグリゲートサービス(集約)
- 資産運用管理
- 保険
スワップとは両替のことです。
レンディングでは、仮想通貨額を一定量預けていれば、同じ額を借りることも可能。
流動性提供とは2種類の仮想通貨をセットで預けて、流動性を提供します。
ステーブルコイン発行も、預入れられた額を担保としているため、DeFiの1つです。
ステーキングは、仮想通貨を預けて、DeFiの運営やセキュリティに貢献する見返りに報酬を稼ぐ方法のこと。
その他にも、DeFiには様々な運用やサービスが存在するので、種類が多く戸惑う方もいるかもしれません。
そこで、DeFi初心者の方におすすめなのは、まずはUniswapやPancakeSwapでスワップ(両替)をしてみることです。
ウォレットを接続するだけで、すぐに仮想通貨を交換できるので、ぜひ試してみてくださいね。
代表的なDeFiサービスが提供しているサービスを表にまとめたので、参考にしてください。
対応チェーン | サービス | |
---|---|---|
Uniswap | Ethereum Arbitrum Optimism Polygon Base BNB chain Avalanche Celo | DEX(取引所)スワップ 流動性提供 NFTアグリゲーター |
PancakeSwap | BNB Chain Ethereum Polygon zkEVM zkSyncEra Arbitrum One Linea Base onBNB Aptos | DEX(取引所)スワップ 流動性提供ステーキング NFTマーケットプレイス 宝くじ |
Lido | Ethereum Polygon Solana | リキッドステーキング |
Maker | ー | ステーブルコイン発行 |
AAVE | Ethereum | スワップレンディングステーキング |
dYdX | ー | DEX(取引所) |
YearnFinance | Ethereum Base Optimismなど | アグリゲーター |
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DeFiのメリット・デメリットを紹介
DeFiを深く知るために、メリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
【メリット】
- 手数料が安く利回りが高い
- 本人確認不要
- 透明性が高い
- 24時間いつでもどこでも利用可能
【デメリット】
- 仕組みと使い方が複雑
- 投資リスクがある
- ハッキングや詐欺に遭う恐れがある
順番に見ていきましょう。
【メリット】手数料が安く利回りが高い
DeFiの魅力は手数料が安く、利回りが良い点です。DeFiはブロックチェーンで開発・運営されており、仲介となる人や組織が存在しません。
すべての取引がスマートコントラクトで自動実行されるため、人手が不要。さらにブロックチェーン上に存在するアプリケーションであるため、土地代や賃貸費用もかかりません。
その分浮いた費用をユーザーへの利回りにまわし、安い手数料を実現できるのです。
【メリット】本人確認不要
DeFiの多くは、本人確認が不要です。ウォレットを接続すれば口座開設や審査不要で、誰でも手軽に両替や預入ができます。既存の銀行と大きく異なる点と言えるでしょう。
途上国では銀行などの金融インフラが不足している地域があり、DeFiサービスが利用されています。
銀行口座を持たなくても仮想通貨の両替や貸借、投資が可能なため、DeFiは金融サービスの地域格差を解消する一翼を担っていると言えるでしょう。
【メリット】透明性が高い
DeFiのプラットフォームでは、一般的にソースコードが公開されています。開発者や利用者はソースコードをチェックして、いつでもシステムの動作を確認できます。
また、DeFiはブロックチェーン上に構築されたアプリケーションサービスであるため、取引や資産の移動は逐一記録され、誰でも情報にアクセス可能です。
この透明性により、資金の流れや利用状況を確認しやすくなり、不正行為のリスクが低減する効果があります。
【メリット】24時間いつでもどこでも利用可能
DeFiの金融サービスはインターネットに繋がっていれば、世界中のどこにいても24時間いつでも利用可能です。
銀行であれば、営業日や営業時間が存在する上に、地域によっては身近に店舗がない場合も。
しかし、DeFiでは取引は人の手を介さず、すべてスマートコントラクトによってなされるため、時間に縛られません。
たとえば、旅先で仮想通貨を借りたかったら、スマホでDeFiサービスにアクセスし、ウォレットをつなげれば可能です。
インターネットさえ繋がっていれば、24時間いつでもどこでも手軽に金融サービスにアクセスできるという点で、DeFiは利便性が高いと言えるでしょう。
【デメリット】仕組みと使い方が複雑
DeFiは日本語対応していないものが多く、使いこなすにはある程度仮想通貨の仕組みに精通している必要があります。
初心者の方はDeFiの仕組みや、使い方が難しいと感じることも多いでしょう。
たとえば、DeFiプラットフォームに2種類の仮想通貨を預けて、手数料収入(報酬)を得る運用方法があります。
仮想通貨を預ける際に価格範囲や手数料設定を調整できますが、初心者の方には難解に感じられるでしょう。
様々なDeFiの使い方に関する情報も既存金融での運用サービスに比べて少なく、中には英語記事でしか情報がない場合もあります。
便利な反面、仕組みや使い方が難しい点がDeFiのデメリットと言えるでしょう。
【デメリット】投資リスクがある
DeFiのデメリットは、投資リスクを伴う点です。
仮想通貨はボラティリティ(価格変動幅)が大きいため、1日に20%以上価格変動することも少なくありません。
たとえば、金利の高さに惹かれて仮想通貨をレンディング(貸し出し)しても、市況が急変して仮想通貨の価値が下落する可能性があります。
どんなに金利が良くても仮想通貨自体の価値が下がれば、換金したときにもらえる額は減ってしまいます。
インパーマネントロスに注意
DeFiプラットフォームに流動性を提供する場合は、インパーマネントロスに注意が必要です。
2種類の通貨をセットで預けることで、他のユーザーが通貨を交換しやすくなり、見返りとして報酬を得られる仕組み。自動販売機のお釣りを補充するイメージ。
たとえばPancakeSwapで、ETH/CAKEペアで流動性提供を行ったとして、その後ETHの価値がCAKEを上回り大きく上昇したとします。
すると2つの価格の合計金額を合わせるために、ETHの量が減りCAKEの量が増えます。
つまり流動性提供をせずに、ETHをウォレットで保有していた方が総額が減らずに済むという状況も発生し得るのです。
【デメリット】ハッキングや詐欺に遭う恐れがある
DeFiでは、数々のハッキングや詐欺の事案が発生しています。スマートコントラクトは改ざんができない仕組みであるため、不具合が発生した場合に修正が困難です。
ハッカーはバグを発見して攻撃し、DeFi内の資金を盗みます。また、詐欺プロジェクトが登場して、投資家を騙すケースも。
ブロックチェーンの匿名性の高さが利用され、不正な取引が行われるのです。2023年7月には、CurveFinanceで流動性プールの脆弱性が攻撃され、被害額は約4,100万ドル(約58億円)に上りました。
2023年11月にはKyber Swapもセキュリティ侵害を受け、7620万ドル(約113億9,695万円)が盗まれました。
これまでのDeFiのハッキング被害をまとめると、下記の表のようになります。
サービス名(被害額) | |
---|---|
2023年 | CurveFinance(約58億円) KyberSwap(約113億円) Merlin(約2.5億円) |
2022年 | Lodestar Finance(約9億円) TempleDAO(約3.5億円) Raydium(約5.7億円) |
2021年 | DAO Maker(約10億円) KyberNetwork(約3,700万円) Poly Network(約660億円) |
Chainalysis(米ブロックチェーン分析会社)によると、ハッキングだけではなく、詐欺なども含めた原因で、違法アドレスが受け取った仮想通貨総額の推移は下記のようになっています。
詐欺が非常に多い結果が出ているため、対策が喫緊の課題となっています。
DeFiの規制に関してはイノベーションと、投資家保護および金融の安定性のバランスが重要な焦点となります。
イノベーションを犠牲にせず、DeFiユーザーの資産の安全性をどのように確保していくかがポイントです。
ハッキングなどのリスクを抑え、また日々進歩するDeFiが提供する新しい金融サービスの信頼性を高めるためにも、規制の強化は重要。
2023年12月18日には、証券監督者国際機構(IOSCO)がDeFiに関する規制の一貫性を高めるための勧告を行いました。
以下のような内容です。
1. 提言1:DeFi市場の動向を理解し、監視する
2. 提言2:DeFiに関する総合的な規制当局の理解を深める
3. 提言3:既存の規制枠組みのDeFiへの適用可能性を検討する
4. 提言4 :スマートコントラクトとコードの脆弱性に関するリスクに対処する
5. 勧告5 :流動性と担保管理に関するリスクへの対応
6. 推奨事項 6 :ガバナンスとオペレーションに関するリスクへの対応
7. 勧告7:市場の健全性と不正行為に関するリスクへの対応
8. 提言8 :投資家保護に関するリスクへの対応
9. 勧告9 :DeFi市場、広範な暗号資産市場、伝統的な金融市場の相互関係を理解し、評価する。
引用元:IOSCO
上記のような提言に対して各国や国際機関がアクションを取ることで、今後DeFiのデメリットは少しずつ解消されていくと考えられます。
しかしDeFiは分散型で国をまたいで存在しているので、各国の足並みを揃えるなどに時間がかかります。
規制が整備されるまではトラブルが起きても、ユーザー保護や救済の仕組みはありません。
DeFiを使用するときは、リスクがあることを念頭に置きましょう。
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DeFiでおすすめの稼ぎ方5選
DeFiでおすすめの稼ぎ方を5つ紹介します。
- スワップ(両替)|仮想通貨を交換する
- レンディング|仮想通貨の貸借を行い報酬をもらう
- ステーキング|通貨を預けて報酬を獲得
- ファーミング|流動性提供の見返りに報酬をもらう
- リキッドステーキング|仮想通貨を預けるともらえる引換証を運用する
- エアドロップ|タスクを行って仮想通貨やトークンを無料で獲得する
順番に見ていきましょう。
1.スワップ(両替)|仮想通貨を交換する
スワップは、DeFiサービスの分散型取引所(DEX)における最も基本的な使い方です。
ブロックチェーンで構築された中央運営者の存在しない仮想通貨取引所。
スワップ機能を使用すれば、仮想通貨を両替したいときに通貨の交換相手を待つ必要がありません。
DEXでは、AMM(自動マーケットメーカー)と呼ばれるメカニズムがあるおかげで、好きなときに仮想通貨を両替できます。
AMMは自動販売機のようなものだとイメージするとわかりやすいでしょう。
DEXでの両替は取引所に比べてスワップの際の手数料が安いため、節約効果もあります。
他にも取引所で注文を出す手間を省けるため、時間とコストを節約できますよ。
2.レンディング|仮想通貨の貸借を行い報酬をもらう
レンディングが可能なDEXでは、仮想通貨の貸借が可能。使用する予定のない仮想通貨を預けて金利収入を得られます。
また、低金利で仮想通貨を借りて、他の取引所やDEXで借りたとき以上の金利で運用すれば(ステーキングなど)差益を狙えるのも魅力です。
しかし、余剰資金があれば、利用の仕方によって大きな利益を出せる可能性がありますよ。
なお、仮想通貨を借りるには、担保として借りたい価格相当の仮想通貨を預け入れる必要があるので注意しましょう。
3.ステーキング|通貨を預けて報酬を獲得
ファーミングは、2種類の仮想通貨を預け入れて、DEXに流動性を提供する代わりに報酬を得る仕組みです。
ファーミングをする人がいるおかげで、流動性が提供され、ユーザーは仮想通貨のスワップができるのです。
流動性提供者は手数料収入という形で、仮想通貨を預けている資産額の割合に応じて報酬をもらえます。
なお、UniswapやPancakeSwapの現行バージョンでは、流動性提供の価格範囲指定や手数料の選択が行えるようになりました。
その結果、価格の調整範囲を適切に設定するともらえる手数料収入が増えるため、資本効率が向上しました。
4.ステーキング|通貨を預けて報酬を獲得
ステーキングとは、ネットワークに仮想通貨を預けてセキュリティと運営に貢献し、対価として報酬をもらうこと。
たとえば、SHIBAネットワーク上にあるDEXであるShibaSwapでは、3種類の仮想通貨(SHIB、BONE、LEASH)をステーキング可能です。
Decentralized Exchangesの略。分散型取引所のこと。
その他、ブロックチェーンの1つであるCOSMOSチェーンに存在するDEXのOsmosisでは、Superfluidステーキングと呼ばれる流動性提供とステーキングが、同時に行える仕組みを採用しています。
様々な種類のステーキングサービスがあるため、保有する仮想通貨や利回りなどを検討して挑戦してみると良いでしょう。
なお、ShibaSwapのステーキング方法は、下記の記事で詳しく解説しています。興味のある人はぜひチェックしてみてください。
5.リキッドステーキング|仮想通貨を預けるともらえる引換証を運用する
リキッド・ステーキングとは、通貨を預け入れた引換証として代替トークンを受け取れる仕組みを持つステーキングサービスです。
一般的なステーキングでは、通貨をロックすると一定期間利用できないデメリットがありました。しかしリキッドステーキングでは、預け入れた通貨とほぼ同額の価値を持つ代替トークンを受け取れます。
代替トークンは他のDEXで運用でき、ステーキングの利回りに加えて運用益を得られるのです。
主な運用方法は、下記のパターン。
- セービング
- リステーキング(再ステーキング)
- レンディング
- ファーミング
セービングは主にCEX(中央集権型取引所)が提供しているサービスで、取引所に仮想通貨を預けて利息をもらえるサービスです。
リステーキングでは、EigenLayerを通してEthereumに投資します。
リステーキングサービス専門のイーサリアム上のプロトコル。
レンディングやファーミングで代替トークンを利用して利益を出す方法もあります。利回りの高さや使いやすさから、運用するサービスを選びましょう。
6.エアドロップ|タスクを行って仮想通貨やトークンを無料で獲得する
DeFiサービスでは、大規模なエアドロップが実施される場合があります。
エアドロップとは、プロジェクトが設定した条件をクリアしたウォレットアドレスに、仮想通貨やNFTを無償で提供するイベントのことです。
新興チェーンやDEX、仮想通貨の普及が目的で実施される場合が多いのが特徴。
仮想通貨などをもらう条件は、DeFiプロトコルに資産をステーキングしている、取引の記録があるなど様々あります。
たとえば、SolanaチェーンのステーキングプロトコルのJito Foundationでは、SOLのステーキング数量と期間に応じてエアドロップを実施。1人100万円〜300万円相当のJitoがエアドロップされたため、SNSで話題となりました。
有望な新興チェーンに自分のウォレットアドレスの取引履歴を残すと、後々ネットワーク発展に貢献したとしてエアドロップの対象になる可能性があります。
ただし、ウォレットの資産を盗む詐欺プロジェクトや、偽物のSNSアカウントが乱立しているため、エアドロップに参加する際は細心の注意を払いましょう。
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おすすめのDeFiサービス・取引所7選
おすすめのDeFiサービスや分散取引所(DEX)を紹介します。
- Uniswap|仮想通貨の両替・ファーミング
- PancakeSwap|両替やファーミング以外にゲームや宝くじも
- Lido|リキッドステーキングができる
- Maker|DAIを発行・管理の他、レンディングも可能
- AAVE|フラッシュローンで無担保融資可能
- dYdX|レバレッジ取引ができる
- YearnFinance|DeFiのアグリゲーターサービス
順番に解説します。
1.Uniswap|仮想通貨の両替・ファーミング
チェーン | ||
---|---|---|
Uniswap | Ethereum Arbitrum Optimism Polygon Base BNB chain Avalanche Celo | DEXスワップ 流動性提供 NFTアグリゲーター |
Uniswapは、DEX(分散型取引所)の中でTVL1位を誇る代表的なDeFiサービスです。2018年11月頃にサービスを開始し、仕組みが革新的だとユーザーが集まりました。
ブロックチェーンで構築された中央運営者の存在しない仮想通貨取引所。
それまでのDEXは利用する人の数が少ないため流動性が乏しく、なかなか取引相手が現れない問題が起きていました。
そこでUniswapは流動性プールと呼ばれる仕組みを導入して、その問題を解決。流動性プールとは、2種類の仮想通貨がセットで預けられている部屋のようなものです。
2つの仮想通貨をペアで預けて流動性を提供してくれた人は、手数料収入という形で仮想通貨を預けている資産額の割合に応じて、報酬をもらえます。
Uniswapが作った流動性プールの仕組みは、DeFiの発展に重要な役割を果たしました。
Uniswapの流動性プールの仕組みはオープンソースのため、多くのDeFiプロジェクトに活用されました。
その結果DeFiプロジェクトの競争が激化し、ユーザーの取り合いに発展。中でも有名なのは、SushiSwapがUniswapに仕掛けたヴァンパイア攻撃です。
オープン・ソースプロジェクトのコードをまるごとコピーし、模倣したプロジェクトにはない特典(インセンティブ)を提供して、ユーザーや流動性を奪い取ろうとすること。
SushiSwapはUniswapを模倣して作られたサービスです。当時Uniswapには流動性を預け入れてもUNIがもらえませんでしたが、SushiSwapではSUSHIと呼ばれるガバナンストークンを配布。
SUSHIトークンに魅力を感じたユーザーは、UniswapではなくSushiSwapを利用するようになりました。結果、約8億ドル(約880億円)の流動性がUniswapからSushiSwapへ流れたのです。
他にもNFTマーケットプレイスのOpenSeaが、同じような方法でLooksRareやX2Y2にヴァンパイア攻撃を仕掛けられました。
競争が激化するWeb3市場において、プロジェクトが新しいユーザーを獲得するために様々な模索をした一例と言えるでしょう。
出典:決定版Web3(書籍)
2.PancakeSwap|両替やファーミング以外にゲームや宝くじも
名称 | チェーン | サービス名 |
---|---|---|
PancakeSwap | BNB Chain Ethereum Polygon zkEVM zkSyncEra Arbitrum One Linea Base onBNB Aptos | DEXスワップ 流動性提供 リキッドステーキング ステーキング NFTマーケットプレイス ゲーム 宝くじ |
PancakeSwapは、2021年にBNBチェーン上に構築されたDEX(分散取引所)。
海外取引時Binanceが開発・運営するブロックチェーン。
2024年1月時点では、BNBチェーン以外にEthereumやAptosチェーン、レイヤー2チェーンへの対応が進んでいます。
機能の多様性が特徴で、Uniswapと同様にスワップの他にファーミングも可能。Uniswapとの大きな違いは、流動性を提供してもらえるLPトークンをステーキングすることで、仮想通貨CAKEを獲得できる点です。
流動性を提供したことを証明するレシートのような存在。
獲得したCAKEが将来的に値上がりすれば、売却益を得られるでしょう。
その他、PancakeSwapはNFTマーケットプレイスやゲーム、宝くじの機能があります。さらにTシャツやパーカなどのグッズ販売もしています。
全体的にシンプルで遊び心のある雰囲気なので、楽しんで仮想通貨投資をしたい人に向いているサービスと言えるでしょう。
PancakeSwapが気になる人は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
3.Lido|リキッドステーキングができる
名称 | チェーン | サービス内容 |
---|---|---|
Lido | Ethereum Polygon Solana | リキッドステーキング |
LidoはリキッドステーキングができるDEXです。
2024年1月24日現在、LidoはTotal Value Locked(TVL)が218億48,00万ドル(約3兆2,225億8,000万円)。
DeFi情報サイトDefiLlamaのTVLランキングでは1位にランクインしており、人気のあるサービスです。
Lidoが人気なのは、ETHをLidoでリキッドステーキングすると、預けたETHと同じ量の引換証トークン(stETH)がもらえるからです。
このstETHは他のDeFiサービスで運用可能。ステーキングのデメリットであった、資産がロックされて運用できない問題が解消されました。
Lidoでは、Ethereum以外のチェーンであるPolygonやSolanaなどでもリキッドステーキングができますよ。
4.Maker|DAIを発行・管理の他、レンディングも可能
名称 | チェーン | サービス内容 |
---|---|---|
Maker | EVM系 | ステーブルコイン発行 |
Makerは、米ドルの価格と連動したステーブルコインDAIを作り出すためのDeFiプロジェクトです。
DeFiLlamaによると、Makerの総保有価値(TVL)は2024年1月25日現在約79億ドル(約1兆270億円)。Lidoに次いで2番目に大きなプロジェクトです。
DAIの発行が主体ですが、レンディングプラットフォームとしても扱われることがあります。
ユーザーは仮想通貨を担保にしてDAIをMakerに発行してもらい、返却の際は手数料を支払い資産を受け取るからです。
また2023年6月にMakerは、米国債に約1,780億円(12.8億ドル)を投資したことが話題に。
昨今、仮想通貨業界のトレンドとなっているRWA(Real World Asset)を意識した動きとして注目を集めました。
実際の有形・無形資産(株式や国債から、金、不動産、カーボンクレジットなど)が仮想通貨と結びつく市場の成長のこと。
Makerが将来的にRWAに関連するサービスを展開する可能性があります。
5.AAVE|フラッシュローンで無担保融資可能
名称 | チェーン | サービス内容 |
---|---|---|
AAVE | Ethereum Base Arbitrum Avalanche Fantom Harmony Optimism Polygon Metis Gnosis BNB Chain | レンディング ステーキング |
AAVEは、2018年に設立されたTVL3位の老舗のレンディングプラットフォームです。
単なるレンディングサービスではなく、下記の2つのサービスを提供しているのが特徴です。
- フラッシュローン
- 信用委任システム
フラッシュローンとは、仮想通貨の借り入れと返済を瞬時にできる仕組みのこと。1つのトランザクション内で即時に返済が行われるため、無担保融資となります。
一方、信用委任システムでは、AAVEにレンディングしているユーザーが自分の信用枠を第三者に委任できます。
ユーザーがプロトコルから借りられる金額を指す。通常、レンディングでは仮想通貨を預け入れた分と同じ価格分が借りられる。
上記の2つの方法により、AAVEは上級者向けのDeFiと言えるかもしれません。
6.dYdX|レバレッジ取引ができる
名称 | チェーン | サービス内容 |
---|---|---|
dYdX | ー | 取引所 |
dYdXは、日本語に対応している分散型デリバティブ取引所です。
デリバティブ取引は、将来の日付や価格に基づいて、仮想通貨などの資産を取引する契約のこと。
画像をご覧いただくとわかるように、一見すると仮想通貨取引所のようなUIのDEXです。
AMM(自動マーケットメーカー)方式を採用するPancakeSwapやUniswapと異なり、dYdXでは板取引形式のサービスを提供しています。
つまり、流動性プールを使用して両替するのではなく、売り手と買い手のマッチング取引により仮想通貨の交換を行います。
さらに現物取引だけではなく、パーペチュアル取引が可能です。
先物取引の1種。無期限でポジションを保有できる。
様々な種類の取引を行いたいトレーダーにとっては、利便性の高い取引所であると言えるでしょう。
7.Yearn Finance|DeFiのアグリゲーターサービス
名称 | チェーン | サービス内容 |
---|---|---|
Yearn Finance | Ethereum Base Optimismなど | アグリゲーター |
Yearn Financeは、2020年にリリースされたイーサリアムベースのDeFiのアグリゲーターサービスです。
アグリゲーターとはユーザーの資産を自動的に管理し、最適なリターンを提供するサービスのこと。
Yearn Financeでは、ユーザーが預けたETHを自動的に最適な運用をしてくれます。
つまり、多忙でなかなかDeFiサービスの比較や適切な選択をする時間が取れなくても、自動的に高利回りの選択が可能となるのです。
預け入れた資金は「yToken」と呼ばれるトークンに変換され、ユーザーは自分の資産がどのように運用されているかを簡単に追跡可能。
さらに、yTokenは、運用成果に基づいて増加するため、保有するだけで利益を得ることが可能です。
ユーザーへのメリットが多いため、将来的に様々な投資家から選ばれるDeFiになるかもしれません。
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DeFiに関するQ&A
DeFiに関するよくある質問と回答を紹介します。
疑問をお持ちの方は参考にしてください。
- DeFi関連銘柄で代表的なものは何ですか?
- 仮想通貨とDeFiの違いは何ですか?
- DeFiとステーキングの違いは何ですか?
- 日本発のDeFiはありますか?
- DeFiはアプリで利用できますか?
- DeFi関連銘柄で代表的なものは何ですか?
-
DeFi関連銘柄の代表的かつ人気が高いのはイーサリアムです。
Ethereumブロックチェーンは、DeFiアプリケーションの基盤を提供しているため、多くのDeFiプロジェクトがEthereum上で構築されています。
その他、Makerの発行するステーブルコインDAI、PancakeSwapの発行するCAKE、AAVEの発行するAAVEコインなどが有名です。
- 仮想通貨とDeFiの違いは何ですか?
-
仮想通貨は、ブロックチェーンプロジェクトの発行するトークンです。DeFiはDecentralized Financeの略称。日本語では分散型金融を意味し、サービス全体を指します。
DeFiサービスで使用されるのが仮想通貨であると考えると良いでしょう。
- DeFiとステーキングの違いは何ですか?
-
DeFiは分散型の金融サービス全般を指します。
ステーキングでは、特定の仮想通貨をプロジェクトに預入れ、ネットワークの運営やセキュリティ維持に貢献することで報酬を得ます。
ステーキングは、数あるDeFiサービスの中の1つと考えると良いでしょう。
- 日本発のDeFiはありますか?
-
日本発のDeFiには、Cega Financeがあります。
Cegaは2022年6月にSolanaチェーンでローンチされ、現在はイーサリアム、Arbitrumにも展開されています。
一般的な債券にデリバティブ(金融派生商品)を組み込んだ仕組債の取引ができるのが特徴です。
まとめ
本記事では、DeFiの種類やメリット・デメリット、稼ぎ方やおすすめサービスについて紹介しました。
最後に重要な点をおさらいしておきましょう。
- DeFiとは仮想通貨の銀行ようなもの
- 中央集権型ではなく分散型であるのが特徴
- メリットは手数料が安く利回りが高い点
- デメリットは投資リスクやハッキングに遭うリスクがあること
- DeFiの稼ぎ方はスワップからリキッドステーキングまで幅広い
- UniswapからYearnFinanceまで、様々なサービスを提供するDeFiがある
- DeFi関連の代表銘柄はイーサリアム、CAKE、AAVEなど
DeFiサービスは、ウォレットさえあれば世界中どこにいても24時間アクセスしてサービスを利用できます。
初心者の方はまずはUniswapやPancakeSwapでスワップから試すのがおすすめ。
少しなれてきたら、ファーミングやステーキング、リキッドステーキングなど様々な種類のDeFiサービスに挑戦してみましょう。
しかし、スマートコントラクトの脆弱性を攻撃するハッキング被害に遭うリスクもゼロではないため、分散投資などの方法で自分の資産を守ることも大切です。
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