半減期の到来などで、値上がりが期待されているビットコイン。
すでにある程度の利益を得られて、換金することを検討している人も多いでしょう。
しかし、
- ビットコインを換金するにはどうすればよいか?
- ATMで簡単に換金できないか?
- どういうタイミングで換金するべきなのか?
このような疑問を持っている人は多いのではないでしょうか?
ビットコインは、いくつかの方法で簡単に換金できます。ただし、タイミングを図らないと損をするので、注意が必要です。
本記事ではビットコインを換金する方法や、そのタイミングに関して解説します。
ビットコインを換金する4つの方法

ビットコインを換金する方法は、大きく分けて4つあります。
- ビットコインを取引所で換金する
- ビットコインを販売所で換金する
- プリペイドカードを使って疑似換金する
- ATMで換金する
多くの場合取引所や販売所で換金しますが、ATMやプリペイドカードを使う方法もあります。それぞれがどのような方法か、以下で解説します。
ビットコインを取引所で換金する
ビットコインは、取引所で換金できます。つまり、仮想通貨ユーザーにビットコインを売り渡し、その対価として現金を得ます。いわゆる「板取引」に該当します。
指値取引できるため、希望価格で売却し、換金できるのがメリット。またスプレッドも比較的狭いため、手数料を安くおさえられる点も魅力です。
一方で買い手が見つからないと売却できません。チャートに合わせてベストなタイミングで換金できない点に注意が必要です。
もちろん、成行注文で売却することも可能です。
ビットコインを販売所で換金する
ビットコインは、販売所でも換金できます。
Coincheckをはじめとした仮想通過の販売所では、取引所が提示するレートでビットコインを販売できます。
仮想通貨ユーザー間で取引する場合と違い、ただちに売却できるのがメリット。急いで現金を得たい、タイミングを遅らせたくない場合に便利です。
一方で販売所を使って換金する場合、スプレッドが広くなり、最終的な入金額がやや下がる傾向にあります。
急いでいる、少量のビットコインを扱う場合は有効ですが、頻繁な換金には向かないことに留意しましょう。
プリペイドカードを使って疑似換金する
プリペイドカードを使って疑似的に換金する方法もあります。

たとえばbitFlyer VISAプリペイドカードは、Kanmuなどのバンドルカードアプリを使ってカードを発行し、ビットコインをチャージすることが可能。

現金ではありませんが、プリペイドカードを発行し、VISA加盟店での決済に利用できます。クレジットカードと同等の使い勝手と考えて問題ないでしょう。
現金ではなく、プリペイドカードの残高が払い戻される点に注意してください。
現金と比較して、利便性が高い点も特徴として挙げられます。
ATMで換金する
ビットコインは、専用のATMの操作によっても換金できます。
ビットコインATMの一つであるガイアでは、仮想通貨を日本円として両替しながら出金できます。

預金を下ろす感覚でビットコインを換金できる点が便利です。
ただしビットコインのATMの設置数は少なく、ガイアは東京都内に2つ、大阪市内に1つしか存在しません。
近隣にガイアがない場合は、ほかの方法で換金しましょう。
ただし、ビットコインに関連したサービスは拡充される傾向にあり、ガイア設置数が今後増えていく期待はあります。
なお、ガイアでは新規にビットコインは購入できない点に注意してください。
詳細な設置場所はガイア公式ホームページを参照にしてください。
ビットコインを換金するタイミング

ビットコインを換金する場合は、損をしないタイミングを選ぶのが大切です。
一例として以下が挙げられます。
- ビットコインが十分に高騰している
- ビットコインが下落トレンドに乗り始めている
- 仮想通貨やビットコインに対してネガティブなニュースが発表されている
- 自身が設定した目標利益額に到達している
- 税務調整の必要がある
つまり、値上がりトレンドに乗り損ねるのを避ける、税務調整を実施するなどの明確なねらいを持ったうえでタイミングを選ぶのが大切です。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
ビットコインが十分に高騰している
ビットコインが十分に高騰しているなら、換金するタイミングとして適切です。具体例として以下が挙げられます。
- 高騰し続けているものの、値上がり幅が鈍っている
- 高騰しているものの、何らかの理由で逆に激しく下落すると予想できる
値上がり幅が鈍り出したなら、それ以上の大幅な収益の増加は期待しにくく、換金してもよいと判断できます。
また、テクニカル分析などを用いて下落サインを見抜いた段階では、たとえ勢いよく高騰していても売却する方法も考えられるでしょう。
このようにタイミングを見計らって売却するのが大切です。
ビットコインが下落トレンドに乗り始めている
ビットコインが下落トレンドに乗り始めているなら、損切りのタイミングかもしれません。
テクニカル分析などを用いれば、このあとビットコインが下落トレンドに入るか否か、ある程度判断できます。
大幅下落を避けるのであれば、この兆候を確認したタイミングが最後のチャンスとなるでしょう。
ただし、いつでも予想や分析が正しいとは限りません。また下落トレンドを乗り越えた先でもう一度盛り返すパターンもあるため、その点を踏まえて売却ないし換金する必要があります。
仮想通貨やビットコインに対してネガティブなニュースが発表されている
仮想通貨やビットコインに対して、明確にネガティブなニュースが発表された場合、換金および売却を検討する必要があります。
たとえば2025年6月18日、イスラエルとイランの情勢が悪化したことで、ビットコインが大幅下落しました。

ビットコインは経済発表や世界情勢、仮想通貨業界におけるトラブルや不祥事があると、価格が大幅に動く性質を有します。
特に社会的、経済的不安を想起させる出来事があった場合、その傾向は顕著です。
したがって、ネガティブなニュースが発表された場合は、その影響が顕在化する前に売却ないし換金してしまうのがよいでしょう。
ただし、影響が生じない、もしくは逆に値上がりするといったケースもあるため、状況によって総合的に自己判断する必要があります。
自身が設定した目標利益額に到達している
目標とする利益額が得られると確定した場合は、換金するタイミングとして適切です。
たとえば100万円の売却益を得たいと考えていて、実際に利益確定すればそうなるなら、換金するのがよいでしょう。目標にしたがって行動すれば、余計な損失を避け、確実に必要な利益を得られます。
ここからズルズルと投資を続け、大負けすることも多いので注意しましょう。
一方でビットコインをはじめとした仮想通貨は、ほかの投資対象よりも大幅に値上がりするケースもあります。その可能性に期待し、目標を上方修正して換金を見送るのも一つの方法です。
税務調整の必要がある
税務調整の必要がある場合も、ビットコインを換金するタイミングです。
たとえば直近1年間のビットコイン投資の損益を確定させる場合、換金を実施が必要でしょう。
ビットコインで得られた売却益は雑所得と定義され、雑所得全体で年間20万円以上得ている場合は課税対象となります。
仮に年間で19万円の利益が上がっているなら、20万円に乗ってしまわないように、あるいは来年度の課税ハードルを下げるために、換金によって税務調整するわけです。
売却益と確定申告の時期に鑑み、適切なタイミングで換金しましょう。
ビットコインを換金する具体的なステップ

ビットコインを換金する場合、大きく分けて3つの方法があります。
- ビットコインを取引所で換金するステップ
- ビットコインを販売所で換金するステップ
- プリペイドカードを使って疑似的に換金するステップ
ここでは、それぞれのステップを詳しく解説するので参考にしてください。
ビットコインを取引所で換金するステップ

ビットコインを取引所で換金するステップは、以下のとおりです。
ここではCoincheckを利用するものとします。
- Coincheckに仮想通貨取引所の口座を開設する
- 自身の仮想通貨ウォレットから仮想通貨取引所にビットコインを移動させる
- BTC/JPYの注文板で、ビットコインを売却する
- 取引完了後に日本円残高が増加しているのを確認する
- Coincheckから銀行口座に対して送金する
銀行口座への反映は、土日などを挟むとタイムラグが起こるかもしれないので、注意しましょう。
ビットコインを販売所で換金するステップ

ビットコインを販売所で換金するステップは、以下のとおりです。
ここでは仮にbitFlyerを利用するものとします。
- bitFlyerに会員登録してKYCを完了する
- 自身の仮想通貨ウォレットかBitFlyerにビットコインを移動させる
- BitFlyerでビットコインを売却する
- BitFlyerから銀行口座に対して送金する
販売所取引では、確実に即時売却・換金できます。ただし送金には時間がかかるケースがある、またスプレッドによって手数料がやや高くなる点に注意しましょう。
プリペイドカードを使って疑似的に換金するステップ
プリペイドカードを使って疑似的に換金するステップは以下のとおりです。
ここでは仮にbitFlyer VISAプリペイドカードを利用するものとします。
- bitFlyerのアカウントを作成してカードサービスに登録する
- カードが到着したあと、スマートフォンアプリでビットコインをチャージする
- VISA対応店で決済手段として利用する
プリペイドカードにビットコインをチャージするには、クレジットカードの発行などある程度の手間がかかります。
早い段階での換金には不向きである点に注意してください。
ビットコインの換金に関するよくある質問

本記事ではビットコインの換金に関して解説しました。ここでは、よくある質問に回答します。
- ビットコイン換金時に税金は発生するか?
- 換金には手数料がかかるか?
- ビットコインはドルに換金できるか?
- ビットコインを即日で現金化するには?
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
- ビットコイン換金時に税金は発生するか?
-
ビットコインを換金したことで税金が発生する可能性はあります。
前提として、日本では雑所得(仮想通貨の売買益や副業収入など)が年間20万円以上であれば、課税対象です。
仮にビットコインを換金したことで、雑所得が年間20万円を上回るなら、確定申告を実施して納税しなければいけません。あくまでも売買益(売却価格−購入価格)が20万円以上であった場合です。
ただし、換金した時点でただちに納税義務が発生するわけではありません。そのほかの仮想通貨の取引や副業の損益を含めて、1年間で20万円以下の雑所得にとどまる場合、確定申告の必要がなく、したがって納税する必要はありません。
確定申告と納税が必要であるにもかかわらず、これを怠った場合、追徴課税などが課されるケースがあるため、注意が必要です。
- 換金には手数料がかかるか?
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ほとんどのケースで、ビットコインの換金には手数料がかかります。
たとえばbitFlyerで換金する場合、以下の手数料が発生します。
三井住友銀行への出金:220〜440円
三井住友銀行以外への出金:550〜770円
取引所売買手数料:売却するBTC×0.01〜0.15
bitFlyer Lightning(販売所取引):売却するBTC×0.15〜0.01
出典:bitFlyer
なるべく手数料を安くおさえながら換金することを心がけましょう。
出金時は送金手数料が安くなる銀行、売買時は取引手数料が安くなる方法を選択するのが基本です。
手数料が気になる場合は、ビットコイン決済が可能な店舗やWebサービスを利用するなどして、出費をおさえる方法も考えられます。
- ビットコインはドルに換金できるか?
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ビットコインは、ドルに換金できます。多くの仮想通貨取引所が、ドルや日本円に限らない、さまざまな法定通貨への換金に対応しています。
たとえばBinanceであれば、ドル建てで売却し、銀行などに出金する形で換金できます。
出典:Binance ただし海外の仮想通貨取引所を利用する場合、通常よりも高い手数料が発生するかもしれません。たとえば為替手数料や国際送金手数料が生じるケースが多い傾向です。
特別にドルを使う必要がないなら、日本円で出金するのを推奨します。
- ビットコインを即日で現金化するには?
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ビットコインを即日で現金化する方法として以下が挙げられます。
- ビットコインを販売所で売却する
- ビットコインATMを使って出金する
- P2P取引で当日に売買取引をまとめて成立させる
ただし、ビットコインATMは数が少なく、P2P取引はそれ自体難易度が高いものです。P2Pを利用したことがなければ避けたほうがよいでしょう。
したがってビットコインを即日で現金化するなら、販売所を利用するのがもっとも現実的といえます。
まとめ:ビットコインの換金はタイミングの精査が重要

本記事では、ビットコインの換金に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
- ビットコインを換金する方法は取引所・販売所が一般的
- 取引所では、仮想通貨ユーザーにビットコインを売り渡す
- 販売所では、仮想通貨取引所が定めるレートでビットコインを売り渡す
- ATMやプリペイドカードを使う方法もある
- プリペイドカードは現金ではなく残高チャージであり疑似的なものである
- 即日で取引して換金するなら販売所取引がおすすめ
- ビットコインを換金するタイミングの見極めは慎重に
- 自身が設定した目標をクリアした、下落が予想されるなどのタイミングはおすすめ
- 税務調整の関係で換金が必要なケースもある
- ビットコインを換金したことで課税ラインを超えることがあるので注意
- ビットコインはドルにも換金できるが、為替手数料が心配される
ビットコインは、さまざまな方法で換金できます。いくつかの方法がありますが、ほとんどの場合は取引所か販売所を使うことになるでしょう。
重要なのは、ビットコインの換金、すなわちポジションを手放すタイミングを見極めること。テクニカル分析の結果や社会情勢に鑑み、ベストタイミングで換金するようにしましょう。