2025年2月6日、Berachain(ベラチェーン)がメインネットをローンチして話題となりました。
しかし、Berachainに関して次のような疑問を持っている方も多いでしょう。
- どんな特徴をもつブロックチェーンなのかわからない
- 将来性があるのか気になる
- 関連するトークンの買い方を知りたい
結論からいうと、BerachainはNFT発の独自チェーンであり、高速処理・新しいDeFi設計・3トークン構造によって高い将来性が期待されています。
本記事ではBerachainの特徴や将来性、買い方などを網羅的に解説します。
Berachainに興味がある方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
Berachain(ベラチェーン)とは?5つの特徴

Berachainは、独自の設計思想と先進的なブロックチェーン技術で注目を集めています。
Berachainの特徴を、以下の5つの観点から詳しく解説しましょう。
- Bong Bears NFTから始まったプロジェクト
- Cosmos SDKを使用したEVM互換のブロックチェーン
- Proof-of-Liquidity(PoL)を採用
- BERA・BGT・HONEYの3トークン構造
- 2025年2月にメインネットを正式ローンチ
1.Bong Bears NFTから始まったプロジェクト

Berachainは、2021年に発表されたBong BearsというNFTコレクションを起点にスタートしました。
所有することでBond BearsやBoo Bearsなど新たなNFTコレクションを獲得できる仕組みであるため、Bong Bearsはコミュニティ形成の核となりました。
このミームNFTの世界観をより広く展開し、経済圏を自分たちで構築するために開発している独自チェーンがBerachainです。
このようにNFT起源のチェーンとして、独自のカルチャーと忠実なユーザー層を構築しています。
2.Cosmos SDKを使用したEVM互換のブロックチェーン

Berachainは、Cosmos SDKと独自の開発フレームワークBeaconKitを組み合わせた設計を採用しています。
これにより、イーサリアム仮想マシン(EVM)との互換性を持ちながら、高速で柔軟な処理性能を実現しています。
イーサリアムの開発環境で構築されたdAppsをそのまま導入できるため、ほかのブロックチェーンから開発者が参入しやすいのでしょう。
3.Proof-of-Liquidity(PoL)を採用

Berachainは、従来のProof of Stake(PoS)に代わり、Proof of Liquidity(PoL)という独自のコンセンサスメカニズムを導入しています。
ブロックチェーン上で取引の正当性を合意(コンセンサス)するための仕組み。
PoSはブロックチェーンの仕組みにステーキングを導入した仕組みで、預けている資産は眠っている状態です。
これに対し、PoLではユーザーが流動性を提供することが前提となっているため、預けている間も動いている資金として扱われます。
PoLの仕組みによって、実際に流動性を支えるユーザーがネットワーク運営に貢献しやすくなります。
投資となり元本保証はない
他のブロックチェーンで流動性提供する場合と同様に、BerachainのPoLでも預けた資金がそのまま戻ってくる保証はありません。
同価値の仮想通貨をペアで預けるため、片方の価格が変動すると比率が変わってしまいます。
場合によっては、預けたときと比べて金額的に減少する(インパーマネントロス)可能性も。
ステーキングと同じ感覚で預けないよう注意してください。
4.BERA・BGT・HONEYの3トークン構造
Berachainは、役割の異なる以下3つのトークンを使い分けています。
- BERA:取引やガス代支払いに使用されるネイティブトークン
- BGT:ステーキング報酬として得られる譲渡不可のガバナンストークン
- HONEY:価格安定性を保つステーブルコイン
役割を分担する目的は、不安定になりやすいWeb3経済圏の透明性と健全性を確保することです。
たとえば、BGTはステーキングの報酬としてのみ獲得できるため、トークンを購入してガバナンスでの投票パワーを買うことはできません。
また、BERAの価格が大きく変動したとしても、ステーブルコインであるHONEYがエコシステムの安定性を支えます。
各トークンが独立して機能している点は、Berachainの健全性を保つための大きな特徴です。
BERAの現在の価格
仮想通貨BERAの現在の価格は以下のとおり。
なお、BGTは報酬として受け取るトークンなので市場で取引されていません。
HONEYは米ドルと価格が連動しているステーブルコインなので、米ドルとほぼ同価値と考えて良いでしょう。
5.2025年2月にメインネットを正式ローンチ
Berachainは2025年2月6日に正式にメインネットをローンチしました。
トークン生成イベント(TGE)が実施された当時、BERAは約14.99ドル(約2,248円)から取引されていました。
過去のNFT保有者やテストネット利用者を対象としたエアドロップが開始されたのも、このタイミングです。

ローンチ後はdAppsの増加やクロスチェーン機能の拡充が進んでおり、急速な発展を続けています。
Berachainの将来性

ここでは、将来性に関するBerachainのポテンシャルを5つの観点から解説します。
- a16zなど大手投資企業から資金調達を受けている
- 新しいDeFi設計が注目されている
- エコシステムが急拡大している
- エアドロップにより注目されている
1.a16zなど大手投資企業から資金調達を受けている
a16z(Andreessen Horowitz)など大手投資企業から資金調達を受けているBerachainには、高い期待が寄せられています。
Berachainが調達した資金は以下のとおり。
日付 | 金額 | 主な出資者 |
---|---|---|
2023年4月 | 約4,200万ドル(約63億円) | a16z |
2024年4月 | 約1億ドル(約150億円) | Brevan Howard Digital、Framework Ventures、Polychain Capital、Hack VC など |
合計で約1億4,200万ドル(約213億円)に達した強力な支援から、プロジェクトの信頼性と中長期の成長性が見込まれるでしょう。
2.新しいDeFi設計が注目されている
流動性提供を前提としたコンセンサスメカニズムを採用したBerachainは、新しい設計モデルとして注目されています。
多くのブロックチェーンは動かない資産としてステーキングしますが、Berachainは他人に動かされる可能性のある流動性に預ける仕組み。
損失が発生するリスクはあるものの、トークンの循環を停滞させずネットワークに貢献できる点は大きなメリットです。
こうした次世代のDeFi体験は、今後も注目される要因となるでしょう。
3.エコシステムが急拡大している
Berachain上では多くのプロジェクトが立ち上がっており、エコシステムが急拡大しています。
公式発表によると、正式ローンチから2日後の2025年2月8日時点で300以上のプロジェクトが構築されていたそうです。
このスピード感は異例であり、テストネットの段階から多数のdAppsが開発されていたことがわかるでしょう。
主要なdAppsが短期間で揃えられたため、今後の成長にも期待できます。
4.エアドロップにより注目されている
2025年2月のメインネットローンチに合わせた大規模なエアドロップは、広く注目を集めました。
エアドロップの存在により初期コミュニティの参加者が急増し、プロジェクトの知名度も拡大したのです。
今後再びエアドロップが実施されることがあれば、コミュニティがさらに拡大するでしょう。
ローンチ時エアドロップの条件
2025年2月から受け取れるエアドロップの条件は以下のとおりです。
カテゴリー | 条件概要 | 割当数 (全体に対する割合) |
---|---|---|
テストネットユーザー (Artio / bArtio) | テストネット上での操作(スワップ、流動性提供、BGT変換など)で報酬を得たユーザー | 8,250,000 BERA(1.65%) |
Request for Brobosal | テストネットでのアプリ構築やコミュニティ貢献に参加したプロジェクト/個人 | 11,730,000 BERA(2.35%) |
Boyco参加者 | ローンチプログラムに一定資金を預けた参加者(TVL に応じ配布) | 10,000,000 BERA(2.0%) |
ソーシャルエアドロップ | Berachain に関する建設的な投稿など、X(Twitter)や Discord での貢献活動 | 1,250,000 BERA(0.25%) |
エコシステムNFT保有者 | Bong Bears など Berachain 関連 NFT を保有したユーザー | 1,250,000 BERA(0.25%) |
Binance HODLers | Binance で BNB を保有していたホルダー | 10,000,000 BERA(2.0%) |
戦略的パートナー | インフラやプロトコル等で Berachain に貢献した法人パートナー | 2,000,000 BERA(0.4%) |
Bong Bears NFT 所有者(リベース含む) | Bong Bearsおよびその派生NFTを所有し、ブリッジしたユーザー | 34,500,000 BERA(6.9%) |
BERAトークンの購入方法

Berachainを利用する際に必要となるBERAを購入する手順を、以下の流れで解説します。
- それぞれの取引所で口座開設する
- bitFlyerでXLMを買う
- XLMをBitgetに送金する
- BitgetでBERAを購入する
- ウォレットに出金する
それぞれの取引所で口座開設する
利用する取引所で口座を開設し、仮想通貨を取引できる状態にします。
今回はbitFlyerとBitgetを利用するので、それぞれ口座を開設しましょう。
口座の開設方法については、以下の記事を参考にしてください。


bitFlyerでXLMを買う
口座開設が完了して取引できるようになったら、日本円を入金して仮想通貨XLM(ステラルーメン)を購入しましょう。
XLMを購入するのは、送付手数料が無料になるためです。
メニューの「入出金」で日本円を入金して「販売所」でXLMを購入してください。

なお、BERAを買うにはBitgetで売却するので、代わりに他の仮想通貨を購入しても構いません。
XLMをBitgetに送金する
bitFlyerで購入したXLMを、Bitgetのアカウントに送金します。
bitFlyerの「入出金」でXLMを選択し、Bitgetを送り先に登録したうえで送りましょう。
送り先の登録時に必要なアドレスとタグ/メモはBitgetの入金画面で確認できるので、先に確認しておいてください。

送金先の国は「セーシェル共和国」を選択すればOKです。
BitgetでBERAを購入する
Bitgetに送ったXLMを使ってBERAを購入します。
メニューの「取引 > 現物」から現物取引できるので、XLMをいったんUSDTに変えてからBERAを購入しましょう。

XLMから直接BERAを買うことはできないので注意してください。
手軽に交換したいならBitget Convert
現物取引での売買が面倒であれば、Bitget Convertを利用する方法もあります。
Bitget Convertでは、XLMから直接BERAと交換することが可能です。

数量を入力するだけとわかりやすいので、現物取引に慣れていなければこちらを利用すると良いでしょう。
ウォレットに出金する
Berachain上でBERAを利用するには、仮想通貨用のウォレットへ出金する必要があります。
Bitgetの出金画面でBERAを選択し、ネットワークとウォレットのアドレスを入力して出金を実行しましょう。

選択できるネットワークはBERA(Berachain)のみです。
もしウォレットを持っていなければ、以下の記事を参考にしてMetaMask(メタマスク)を利用すると良いでしょう。

Berachainに関するQ&A

Berachainに関する、よくある質問と回答を紹介します。
- 他のEVMチェーンとの違いは何ですか?
- BGTはどうやって入手できますか?
- HONEYはどこで入手できますか?
- 別チェーンからBerachainにブリッジできますか?
- ローンチ時のエアドロップを受け取るには?
- 他のEVMチェーンとの違いは何ですか?
-
他のブロックチェーンと大きく異なるのは、コンセンサスメカニズムにProof of Liquidityを採用している点です。
流動性を提供しつつネットワーク報酬を得られるため、多くのユーザーから注目されています。
BERAやBGT、HONEYを活用した3トークン構造も、他チェーンには見られないユニークな要素です。
- BGTはどうやって入手できますか?
-
BGTは、流動性提供やステーキングの報酬として入手できます。
出典:BeraHub 譲渡不可トークンのため、取引所などで直接購入することはできません。
BeraHubなどのサービスで仮想通貨を預けて、Berachainのガバナンスに参加するためのトークンを手に入れてください。
- HONEYはどこで入手できますか?
-
HONEYは以下2つの方法で入手できます。
- 担保資産を預けてMint(ミント)する
- Swap(スワップ)で他のトークンと交換する
Honeyプラットフォームで担保資産を選択してミントするとHONEYが新規で発行され、同プラットフォームで返済すると預けた資産が返ってくる仕組みです。
返済しないと担保資産が没収される可能性があるので注意してください。
出典:Honey DEXなどでスワップした場合は返済する義務がないため、自分の資産として保有できます。
- 別チェーンからBerachainにブリッジできますか?
-
他のチェーンから資産をブリッジすることは可能です。
Symbiosisなどのクロスチェーンブリッジを利用すれば、別のトークンに変換することもできます。
すでに別のチェーンで資金を持っている方は、こうしたサービスを利用するのも良いでしょう。
NFTについては、公式サイトでBONG BEARS関連のコレクションをブリッジできます。
- ローンチ時のエアドロップを受け取るには?
-
条件を満たしているユーザーは、公式のエアドロップページで請求できます。
ウォレットを接続して報酬を獲得しましょう。
なお、NFT保有による報酬を受け取るには、NFTをBerachainにブリッジしておく必要があるので注意してください。
まとめ
本記事では、Berachainについて解説しました。
最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。
- BerachainはBong Bears NFTから始まったコミュニティ主導のチェーン
- Cosmos SDKとEVM互換により高速かつ柔軟なブロックチェーンを実現している
- 流動性提供を活用したProof of Liquidity(PoL)を採用している
- BERA・BGT・HONEYの3トークンで役割を分担している
- a16zなど大手投資企業の支援により高い信頼性があり、将来性が期待できる
- Berachainの利用に必要なBERAは海外取引所で購入できる
Berachainは、技術とカルチャーの融合により、他のブロックチェーンとは一線を画す存在です。
ぜひウォレットとトークンを準備して、次世代のエコシステムに触れてみてください。