仮想通貨Aptos(アプトス)とは?買い方や利用できるサービスを紹介

近年大きく成長している仮想通貨の1つとして、Aptos(APT)が挙げられます。

Aptosは、2022年10月に登場したブロックチェーンAptosのネイティブトークンです。

しかし、Aptosを利用したことがない方は、

  • Aptosチェーンの特徴や注目されている理由を知りたい
  • 仮想通貨APTの購入方法を知りたい
  • Aptosチェーン上で利用できるサービスを知りたい

このように考えているのではないでしょうか?

今回は、Aptosチェーンの特徴やAPTの買い方を解説し、利用できるサービスを紹介します。

Aptosに興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

仮想通貨Aptos(アプトス)とは?5つの特徴を紹介

Aptos Labs
出典:Aptos Labs

Aptos(アプトス)は、更新可能なWeb3.0インフラストラクチャになることを目的としたブロックチェーンプロジェクトです。

Aptosチェーン上でガス代などを支払う際に、仮想通貨Aptos(APT)を利用します。

以下では、Aptosの5つの特徴を紹介します。

  1. 元MetaのDiemチームメンバーが開発している
  2. プログラム言語にはMoveを採用
  3. 総額3億5,000万ドルの資金調達に成功している
  4. トークン上場時に多額のエアドロップを提供
  5. Aptos用のウォレットが必要

1.元MetaのDiemチームメンバーが開発している

Aptosプロジェクトを立ち上げたのは、元Meta(旧Facebook)でDiem(ディエム)の開発に携わっていたメンバーです。

Diem(旧名Libra)とは、さまざまな国の法定通貨をまとめたデジタル通貨を提供するプロジェクト。

2022年1月にDiemプロジェクトの開発が終了し、後継プロジェクトとしてAptosが立ち上げられました。

MetaのDiem開発をとおして得た技術と経験が活かされるため、Aptosは期待のブロックチェーンとして注目されています。

SuiやLineraもDiemが前身となるブロックチェーン

AptosだけでなくSuiLineraも、Diemの開発者が参加しているブロックチェーンプロジェクト。

Diemのメンバーはそれぞれのプロジェクトに分かれ、独自の特徴をもったブロックチェーンの開発を続けています。

3つのブロックチェーンの中では、最初にメインネットを公開したAptosに最も期待が寄せられています。

ブロックチェーンメインネット公開日
Aptos2022年10月18日
Sui2023年5月3日
Linera未公開

2.プログラム言語にはMoveを採用

Aptosの開発には、Move言語が採用されています。

Move言語とは、DiemプロジェクトのためにMetaが開発したプログラム言語。

一般的に使われているプログラム言語Rustをベースに作られているため、既存のアプリ開発者が新しく習得・参入しやすい言語といえるでしょう。

なお、Move言語はオープンソースなので誰でも利用できます

3.総額3億5,000万ドルの資金調達に成功している

Aptosはメインネットを立ち上げるまでに、総額3億5000万ドル(約480億円)資金調達を実施しています。

FTX VenturesやJump Crypto、a16z cryptoなどの投資企業・投資者によって、資金調達は2回おこなわれました。

  • 2022年3月:2億ドル(約280億円)
  • 2022年7月:1億5000万ドル(約200億円)

調達された金額から、Aptosに対する期待の大きさがわかるでしょう。

4.トークン上場時に多額のエアドロップを提供

Aptosのメインネット立ち上げとともにAPTトークンが上場した際、大規模なエアドロップ(無料配布)が実施されています。

エアドロップの対象になったのは、以下のいずれかの条件を満たしたユーザーです。

  • Aptos Incentivized Testnetの申し込みを完了した
  • APTOS:ZERO testnet NFTをミントした

満たした条件によって300または150APTが配布され、10万円を超える給付金が受け取れたと話題になりました。

5.Aptos用のウォレットが必要

Aptos用のウォレット
出典:Aptos Foundation|Ecosystem Projects

Aptos上のサービスを利用する際には、Aptos用のウォレットが必要になります。

Aptosでよく利用されているのは以下のウォレットです。

  • Petra|Aptosのチームが開発
  • Pontem|利用者の多い人気のウォレット
  • Martian|Suiチェーンにも対応

イーサリアムのウォレットとして有名なMetaMaskは、Aptosに対応していません。

また、Trust WalletのようにAptos以外のネットワークも利用できるウォレットでは、Aptosのサービスに接続できない場合もあるので注意してください。

対応するサービスは続々と登場している

Aptosでしか使えないウォレットに不便さを感じるかもしれませんが、Aptos用のウォレットに対応しているサービスは増えつつあります。

たとえば、PancakeSwapSushiといった人気のある分散型取引所(DEX)がAptosチェーンに進出。

ほかにも、以下のようなサービスにAptosが提携しています。

今後もAptosを利用できる場面がどんどん拡大していくでしょう。

仮想通貨Aptosの買い方を画像つきで解説

Aptos Foundation
出典:Aptos Foundation

仮想通貨のAPT(Aptos)トークンを買う手順は、以下の通り。

  1. Aptosチェーンに対応するウォレットを準備
  2. 国内取引所で仮想通貨を購入
  3. 海外取引所に送金
  4. 海外取引所でAPTとトレード
  5. ウォレットに出金
STEP

Aptosチェーンに対応するウォレットを準備

Aptos用のウォレットを持っていない場合は、あらかじめインストールしておきましょう。

はじめてAptosを利用するなら、Aptosを開発しているAptos Labsが提供しており、シンプルでわかりやすいPetraウォレットがおすすめです。

Aptosチェーンに対応したPetraウォレット
出典:Petra

公式ページからストアに移動し、Petra Aptos Walletをインストールしてください。

インストールが完了すると、Petraのアカウント作成画面が自動的に起動するので、「Create New Wallet」からアカウントを作成しましょう。

Petraウォレットアカウント作成ページ
アカウント作成の手順

新しくアカウントを作成する手順は次のとおり。

  1. ウォレット起動時に使うパスワードを設定する
  2. 表示されるSecret recovery phrase(12個の単語)をメモする
  3. メモした単語を順番どおりに入力する

Secret recovery phraseが誰かに知られると、ウォレット内の資産を抜かれる危険性があります。厳重に保管してください

STEP

国内取引所で仮想通貨を購入

国内の暗号資産取引所でAPTは取り扱っていないため、いったん支払い用の仮想通貨を購入します。

口座を持ってない場合は、出金手数料がかからないGMOコインで開設するのがおすすめです。

GMOコインのトップページ
出典:GMOコイン

口座を開設できたら、取引所の入金画面から日本円を入金します。

GMOコインの入金ページ

取引所に入金が反映されたのを確認できたら、販売所または現物取引で適当な仮想通貨を選んで購入してください。

GMOコインの通貨購入ページ

ここで買った仮想通貨はすぐにAPTと交換するので、BTCでもETHでもXRPでも構いません。

STEP

海外取引所に送金

購入した仮想通貨を海外の取引所に送金します。

日本語に対応していて使いやすいBybitのような海外取引所で、あらかじめ口座を開設しておきましょう。

海外送金所Bybit
出典:Bybit

海外の取引所で仮想通貨を入金する画面を開き、送金先のアドレスをコピーしてください。

Bybitの入金ページ

あとは、国内の取引所で暗号資産の出金(送付)を選択し、コピーしたアドレスを送り先に設定したうえで出金手続きをおこないましょう。

GMOコインでBybitに送金する通貨を選択

送金には数日かかる場合もあるので、少し時間を置いてから送金できたか確認してください。

トラベルルールに注意

2023年より適用されているトラベルルールの影響で、ほかの取引所へ直接送金できない場合があります。

トラベルルールとは?

暗号資産取引所が仮想通貨などを移転する際、送付人と受取人に関する情報を通知しなければならないルール。
取引所はトラベルルールを守るために送金先を制限しており、制限内容は取引所によって異なる。

今回利用しているGMOコインも一部の海外に送金できませんが、ドバイに本拠地があるBybitであれば問題ありません。

もし別の取引所を利用していて送金できない場合、いったん自分のウォレットに送れば、海外の取引所に入金できます。

ウォレットを経由するときは、手数料が高めのイーサリアムチェーンは避けたほうがよいでしょう。

STEP

海外取引所でAPTとトレード

海外の取引所に届いた仮想通貨と、APTをトレードします。

仮想通貨のトレードは資産変換の画面でおこないます。

bybitの資産変換メニュー

Bybitに送られた仮想通貨は、変換ウィンドウの右上を「現物」にすると表示されるでしょう。

Bybitに送られた仮想通貨は、変換ウィンドウの右上を「現物」にすると表示される

表示される仮想通貨を取引したいものに変えてから、数量を決めて交換してください。

STEP

ウォレットに出金

無事にAPTを購入できたら、取引所の出金画面からAptos用ウォレットへ出金します。

Aptosと取引所の出金画面からAptos用ウォレットへ出金

送信先アドレスは、ウォレットのダッシュボードからコピーしたものを貼り付けましょう。

送信先アドレスは、ウォレットのダッシュボードからコピーしたものを貼り付ける

国内取引所から送金したときと同様、ウォレットに着金するまで時間がかかる場合もあります。

ウォレットにAPTの数量が反映されたら、Aptosの各サービスで利用可能です。

Aptosチェーンを利用しているサービス4選

Aptosチェーンを採用するアプリ
参照:MoveMarketCap

Aptosで稼働している200以上のサービスのうち、代表的な4つを紹介します。

  1. Liquid Swap
  2. Topaz
  3. Aptos Names
  4. Aptos Arena

ユーザー数や取引高からその人気がわかるものばかり。ぜひ読み進めてくださいね。

1.Liquidswap|分散型取引所

Aptosチェーンを採用するLiquidswap
出典:Liquidswap

Liquidswap(リキッドスワップ)は、Pontem Walletを提供しているPontem Networkが開発した、Aptos初の分散型取引所です。

Liquidswapでは、仮想通貨を交換(スワップ)したり、仮想通貨を預けて(ファーミングやステーキング)利益を得たりできます。

また、MetaMaskなどのウォレットを接続すれば、イーサリアムをはじめとした他ブロックチェーン間での仮想通貨の移動(ブリッジ)も可能。

Liquidswapの画面
出典:Liquidswap

2023年10月時点で45万人以上のユーザーに利用され、取引高は2億ドル(約300億円)以上と言われています。

2.Topaz|NFTマーケットプレイス

Aptosチェーンを採用するTopaz
出典:Topaz

Topaz(トパーズ)は、Aptosで最も利用されているNFTマーケットプレイスです。

メインネットが立ち上がった2022年10月18日にリリースされ、わずか5日で180万ドル(約2億7000万円)の取引高に達しました。

NFTコレクション全体に対して売値を提案するコレクションオファーや、安いNFTからまとめて購入するフロアスイープが可能です。

Topazのマーケットプレイス

Aptos MonkeysやPontem Space Piratesといった人気のNFTコレクションが数多く販売されているので、NFTに興味があればチェックしてみるとよいでしょう。

ちなみに、Aptosに対応しているほかのNFTマーケットには、BlueMovesouffl3があります。

3.Aptos Names|ドメインネームサービス

Aptosチェーンを採用するAptos Names
出典:Aptos Names

Aptos Names(アプトスネームズ)は、ウォレットのアドレスを「◯◯.apt」といった形のドメインに置き換えるサービスです。

Aptosのネームサービスに対応しているアプリ上でドメインを表示できるので、ほかの人のウォレットアドレスと区別がつきやすくなります。

Aptos関連のアプリを今後利用していくのであれば、Aptos Namesでドメインを取得するとよいでしょう。

2023年10月時点では1APT(約920円)からドメインを購入でき、文字数が少なくなるほど価格は高額に。

Aptos Namesのドメイン購入ページ

有効期限は1年間なので、期限が過ぎたら更新が必要です。

4.Aptos Arena|NFTゲーム

Aptosチェーンを採用したAptos Arena
出典:Aptos Arena

Aptos Arena(アプトスアリーナ)は、2023年10月20日にリリースされたシューティングゲームです。

ゲームに1回参加するのに0.02APTが必要で、敵を1体倒すごとに0.018APTを獲得できます。

自分が倒されるまでプレイし続けられるため、ゲームスキル次第では1APT以上を得ることも可能。

ローンチしてからわずか6時間で6100人以上がプレイしたと話題になっています。

仮想通貨Aptosに関するQ&A

FAQ

Aptosに関する、よくある質問と回答を紹介します。

  • 将来性はありますか?
  • ガス代は高いですか?
  • Aptos(APT)のチャートや価格を確認できますか?
  • ステーキングはできますか?

将来性はありますか?

Aptosは今後も拡大していくと予想されるため、将来性があると言えるでしょう。

Aptosは立ち上げから1周年を迎え、稼働・構築されているプロジェクト数は30から200超にまで成長しています。

Aptos Foundationによる開発援助システムも用意されており、今後もさまざまなサービスの登場が見込まれます。

また、人気ゲームグランサガの世界観を引き継いだブロックチェーンゲームGran Saga: UnlimitedがAptosで開発されるとの発表がありました。

Aptosチェーンを採用するGran Saga: Unlimited
出典:Gran Saga: Unlimited

今後Gran Saga: Unlimitedのような大型ゲームがリリースされれば、Aptosの利用者数が大きく増加するかもしれません。

ガス代は高いですか?

2023年10月時点で0.001APT(約1円)程度です。

ほかのブロックチェーンと比べると、安い部類に入るでしょう。

また、Aptosは高い処理能力によって混雑を防げるため、ガス代の急激な高騰は起こりにくいことも魅力です。

Aptos(APT)のチャートや価格を確認できますか?

CoinMarketCapなどの価格追跡サイトで、APTの価格を確認できます。

2023年10月24日時点のAPTの価格は6.34ドル(949円)

過去の最高金額は、2023年1月26日の18.31ドル(約2746円)です。

Aptosの価格動向
出典:CoinMarketCap|Aptos

ステーキングはできますか?

Bybitなどの仮想通貨取引所でAPTをステーキングできます。

また、Liquidswapではデリゲーションステーキングが利用可能

デリゲーションステーキングでは、好きなバリデーター(委任者)にAPTを預け、分配されたステーキング報酬を受け取れます。

デリゲーションステーキングは年利10%前後と通常のステーキングより高めなので、APTを預けるならLiquidswapを利用するのがおすすめです。

まとめ

本記事では、仮想通貨Aptosについて解説しました。

最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。

  • 仮想通貨Aptos(APT)はAptosチェーンで利用されるネイティブトークン
  • 元MetaのDiem開発チームメンバーがAptosチェーンを開発している
  • Azure OpenAI ServiceやUnityと提携しており将来性も期待できる
  • APTおよびAptosチェーンを利用するには、Aptos用のウォレットが必要
  • APTを取り扱っている暗号資産取引所は海外のみ

高い処理能力がありガス代も安いAptosは、成長の余地を十二分に残しています。

本記事を読んでAptosが気になった方は、APTを手に入れて各サービスを利用してみてください。

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この記事を書いた人

「Metaland編集部」は、Web3.0、メタバース、AIといった最新のトピックを皆様にお届けします。専門知識がない方でもご心配は不要です。情報を深くかつ分かりやすく解説することを重視し、新しいデジタル時代への案内役となることを目指しています。一緒に新たなステップを踏み出しましょう!

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