メタバースはデジタル上の仮想空間で、新たなビジネスチャンスの宝庫として政府も力を入れている分野です。しかし新しい分野のため、情報が少ないのも事実。
- メタバースについて知りたい
- メタバースをビジネスに活かせるか検討したい
- メタバースの未来や可能性について学びたい
こんな悩みをお持ちの方に向けて、この記事ではメタバース関連のおすすめ本を紹介します。
難易度を初級・中級・上級にわけたので、ご自身の理解度に合わせて選んでみてくださいね。
メタバースとは、オンライン上でアバターを使ってコミュニケーションをとれる仮想空間のことです。
ゲームだけでなくビジネス、教育、建築など、さまざまな分野で活用されています。
メタバース内ではアバターやアイテムがNFT化され、仮想通貨を使って取引されるケースも。
Meta(旧Facebook)や、マイクロソフトなどの大手企業がメタバース事業に参入しており、世界的に注目を集めています。
メタバースについて詳しく解説している記事があるので、参考にしてください。
メタバースの基本がわかるおすすめ本6選|初心者向け
「メタバースって何?」などの基本を網羅したいメタバース初心者におすすめの6冊を紹介します。
- 60分でわかる! メタバース 超入門
- 図解まるわかり メタバースのしくみ
- マンガでわかる! メタバースの世界
- メタバースでできる100のこと
- メタバースで僕たちのコミュニケーションはこんなふうに変わる
- メタバースとは何か ネット上の「もう一つの世界」
図解やマンガなど、読みやすいものを中心に選びました。
1.60分でわかる! メタバース 超入門
Part1では、メタバースの概念や事例を紹介。続くPart2では技術について、Part3ではメタバースをけん引する主要サービスやプラットフォームについて触れます。
後半では、メタバースを活用したビジネスモデルを紹介し、成功のための条件や課題にも言及しています。
この1冊だけでメタバースの全体像を把握できるのが特徴です。口コミでも「カラーページで見やすい」「図でまとめてある」「重要な部分が赤字でわかりやすい」など好評です。入門書として役に立つ1冊と言えるでしょう。
出版社 | 技術評論社 |
著者 | 武井 勇樹 |
発売日 | 2022/4/27 |
ページ数 | 160 |
価格 | 1,320円 |
2.図解まるわかり メタバースのしくみ
解説とイラストがセットになっており理解しやすい構成です。メタバースを作るプログラミングやサーバーの仕組みなど、技術面についても解説されています。NFTやブロックチェーンにも触れており、最新のメタバース技術に関する知識を得られます。
口コミでは「メタバースに必要なソフトウェア・ハードウェア・関わっている技術や開発企業もわかる」「1テーマを見開き2ページで紹介しているから、サクサク読める」といった声が見られました。初心者に優しい作りのため、入門にピッタリの1冊です。
出版社 | 翔泳社 |
著者 | 波多間 俊之 |
発売日 | 2022/9/7 |
ページ数 | 200 |
価格 | 単行本 1,848円 kindle版 1,663円 |
メタバースとNFTの関係性については、こちらの記事を参考にしてください。
3.マンガでわかる! メタバースの世界
マンガでメタバースについて学べる1冊。メタバースの基本概念や可能性、リスク、活用事例などがわかります。
IT業界はもちろん、エンタメや教育機関など他業種の方がメタバースについてサラッと理解するのにぴったりです。
出版社 | 宝島社 |
著者 | 岡嶋 裕史(監修)ふじいまさこ |
発売日 | 2023/3/10 |
ページ数 | 176 |
価格 | 単行本 1,430円 kindle版 1,287円 |
4.メタバースでできる100のこと
メタバースで体験できる100の事例がわかるムック本。応用事例がカテゴリ分けされ、取材をもとにした具体的な内容が掲載されています。
民間企業のみならず、地方自治体の取り組みまで網羅されています。インタビューも複数あり、メタバースを現実社会と結びつけて理解しやすい構成です。
出版社 | 宝島社 |
著者 | 雨宮 智浩(監修) |
発売日 | 2022/10/11 |
ページ数 | 96 |
価格 | ムック本 1,430円 kindle版 1,287円 |
5.メタバースで僕たちのコミュニケーションはこんなふうに変わる
メタバースが、年齢、場所、身体、メンタルなどのあらゆる壁をなくし、日々の生活に劇的な変化をもたらすと指摘。人を中心としたバーチャル空間とリアル空間のシームレスなコミュニケーションを、実例をもとに体感できる1冊です。
理論より具体例が多いので、テクノロジーに疎い方にもわかりやすい構成。メタバースによって私たちの生活がどのように変わっていくか、その可能性を想像できる内容となっています。
出版社 | 日本実業出版社 |
著者 | 佐藤 浩之 |
発売日 | 2023/4/28 |
ページ数 | 208 |
価格 | 1,870円 |
6.メタバースとは何か ネット上の「もう一つの世界」
技術やその歴史、言葉の定義など、メタバースをさまざまな視点から解説する1冊。前提知識がなくても理解できるよう丁寧に表現されています。
これまでの流れや傾向、具体的な導入例などまで理解できるうえに、新書でコスパもよく、初心者にうれしい点が満載です。
出版社 | 光文社新書 |
著者 | 岡嶋 裕史 |
発売日 | 2022/1/18 |
ページ数 | 248 |
価格 | 単行本・kindle版 902円 |
メタバースの概念やビジネス活用法がわかるおすすめ本5選|中級者向け
メタバースの概要はおおむね理解していて、さらにビジネスへの活用法まで網羅したいという方におすすめなのが次の5冊です。
- メタバース さよならアトムの時代
- メタバース未来戦略 現実と仮想世界が融け合うビジネスの羅針盤
- メタバース×ビジネス革命 物質と時間から解放された世界での生存戦略
- メタ産業革命 メタバース×デジタルツインでビジネスが変わる
- メタバースビジネス覇権戦争
順に見ていきましょう。
1.メタバース さよならアトムの時代
前半ではメタバースの概念や現状が整理されており、網羅的な知識を得られます。後半ではNFTやWeb3.0との関係性、VRやARとの違い、ビジネスでの活用方法などを解説。実際にメタバースを開発する著者が未来のビジョンを描きます。
著者の加藤直人氏は、メタバースプラットフォーム「claster(クラスター)」の開発者。ForbsJapanにより「世界を変える30歳未満30人の日本人」に選出されています。クラスター株式会社の代表取締役CEOとして活動し、一般社団法人MetaverseJapanのアドバイザーも務めています。
出版社 | 集英社 |
著者 | 加藤直人 |
発売日 | 2022/4/5 |
ページ数 | 272 |
価格 | 1,650円 |
2.メタバース未来戦略 現実と仮想世界が融け合うビジネスの羅針盤
関連技術の解説や識者へのインタビューを通じて、平易かつ立体的にメタバースの全体像がわかる1冊。ゼロから実践するまでの一通りが理解でき、ビジネスの事例や儲かるまでの道筋もわかります。
後半では「メタバースの始め方3つのステップ」と「何をすべきか」について語られており、ビジネスでメタバースを活用したい人に役立つ内容です。
出版社 | 日経BP |
著者 | 久保田 瞬/石村 尚也 |
発売日 | 2022/6/16 |
ページ数 | 304 |
価格 | 単行本 1,870円 kindle版 1,683円 |
メタバースの将来性については、こちらの記事を参考にしてください。
3.メタバース×ビジネス革命 物質と時間から解放された世界での生存戦略
これまでのビジネス事例を振り返りながら、メタバースの行く末を探求する1冊。メタバースにVRは必須ではないと指摘したうえで、課題や解決策について述べています。
ITジャーナリストである著者が、メタバースの過去と未来像を明らかにしながら、これからのビジネスについて考察する1冊です。
出版社 | SBクリエイティブ |
著者 | 西田宗千佳 |
発売日 | 2022/12/7 |
ページ数 | 258 |
価格 | kindle版1,485円 |
4.メタ産業革命 メタバース×デジタルツインでビジネスが変わる
ゲームやアートの世界のものだったメタバースは、いまやビジネスや都市建設領域にまで進出しています。さらに、製造業や都市領域で活用されるデジタルツインとの融合・補完が進んできました。
<デジタルツインとは?>
現実の世界から収集した、さまざまなデータをもとに、コンピュータ上(仮想空間)に建築物などを再現する技術
本書では、メタ産業革命の基本的なコンセプトを解説し、産業やジャンルごとに60以上の事例を紹介。メタバースをどのように利用すれば最大限の効果が得られるかを解説しています。
メタバースをビジネスに活かす具体的なヒントがちりばめられた一冊です。
出版社 | 日経BP |
著者 | 小宮 昌人 |
発売日 | 2022/10/20 |
ページ数 | 464 |
価格 | 単行本 3,080円 kindle版 2,772円 |
5.メタバースビジネス覇権戦争
メタバースの背景から歴史、現状までを丁寧に追える1冊。メタバースとWeb3.0の動向を広い視野で解説しています。VRゲーム『ソード オブ ガルガンチュア』を開発・提供している著者が、技術動向を視点の核としているのが特徴。
メタバース空間においてビジネスエコシステムがどのように形成され、どのように発展しうるのか、さらにそこでベンチャー企業がいかなる役割を果たしうるのかなどが示されています。
出版社 | NHK出版新書 |
著者 | 新 清士 |
発売日 | 2022/8/10 |
ページ数 | 235 |
価格 | 968円 |
メタバースの本質やこれからがわかるおすすめ本5選|上級者向け
メタバースの概要をおさえつつ、メタバースによってもたらされるであろう価値観や経済の変化についてわかる5冊です。
- メタバース進化論――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界
- テクノロジーが予測する未来
- Web3とメタバースは人間を自由にするか
- ザ・メタバース 世界を創り変えしもの
- 世界2.0 メタバースの歩き方と創り方
順に見ていきましょう。
1.メタバース進化論――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界
メタバースの原住民かつメタバース文化エバンジェリストであるバーチャル美少女ねむが、豊富な画像とデータでメタバースの全貌を伝えた現地取材記事のような1冊。
メタバースユーザー1200人を対象とした「ソーシャルVR国勢調査」のデータや、仮想現実の現地調査などをまとめています。
著者本人がヘビーユーザーだからこそわかる目線で、なおかつ客観的なレポートを交えて解説。読者は、メタバースの可能性にワクワク感が止まらないはずです。
出版社 | 技術評論社 |
著者 | バーチャル美少女ねむ |
発売日 | 2022/3/19 |
ページ数 | 320 |
価格 | 単行本 1,980円 kindle版 1,881円 |
2.テクノロジーが予測する未来
メタバースのみならず、Web3.0やNFTで変化していく世界の未来像を予測する1冊。働き方、学び方、価値観、文化、アイデンティティ、政治など、テクノロジーの発展により、今までの価値観が一転する未来を語っています。最終章では、日本が世界で闘うための課題や対策について解説。
身近な企業やサービスの事例をわかりやすく説明しており、初心者でも理解しやすい内容です。メタバースとは切り離せないWeb3.0やNFTなどについてもわかります。
出版社 | SB新書 |
著者 | 伊藤穰一 |
発売日 | 2022/6/7 |
ページ数 | 232 |
価格 | 990円 |
3.Web3とメタバースは人間を自由にするか
メタバースやWeb3.0で社会や経済が変わる可能性を述べた1冊です。
「支配と隷従から脱し、自由のために戦うエリート」と「安楽な暮らしに浸かって、支配され隷属している人たち」に世界が二分化されるという説に対して、筆者が持論を展開。
テクノロジーが進化しても社会が悪夢にならない「第三の道」はありうるのではないか、という新たな価値観を示しています。
ただのメタバースの解説に終わらず、テクノロジーを利用する私たちの未来の在り方を考察する内容です。Web3.0やメタバースを社会にどう組み込んでいくかを考えるのに役立ちます。
出版社 | KADOKAWA |
著者 | 佐々木 俊尚 |
発売日 | 2022/12/2 |
ページ数 | 246 |
価格 | 1,650円 |
4.ザ・メタバース 世界を創り変えしもの
メタバースをテーマに書いたブログが大きな反響を呼んだ著者による一冊。
メタバース第一人者とも呼ばれるマシュー・ポールが書いたこちらは、メタバースという新たなメディアを戦略的・技術的・哲学的に理解するのに役立つでしょう。
「メタバースとは」といった概念や、メタバースの創り方、さらにはメタバースで変わる企業の事例まで取り上げています。多くのメタバース関連書籍内でも引用されており、外せない一冊です。
メタバースの可能性を知るために最適だといえるでしょう。
出版社 | 飛鳥新社 |
著者 | マシュー・ポール |
発売日 | 2022/11/8 |
ページ数 | 424 |
価格 | 単行本 2,750円 kindle版 2,475円 |
5.世界2.0 メタバースの歩き方と創り方
メタバース事業の最先端を行く起業家である著者が、メタバースのすべてについて書き尽くした1冊です。
「メタバースとは何か」から始まり、世界がどのようにかわるか、ビジネスや政治、われわれの生活へおよぼす影響まで丁寧に解説。メタバースの創り方に、視空間と生態系のふたつの方向からアプローチします。
著者の佐藤航陽氏は、米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人「Under 30 Asia」や「日本を救う起業家ベスト10」に選出された人物です。
出版社 | 幻冬舎 |
著者 | 佐藤 航陽 |
発売日 | 2022/3/31 |
ページ数 | 284 |
価格 | 1,650円 |
メタバースの本に関するQ&A
メタバースの本に関して、よくあるQ&Aをご紹介します。
- メタバース関連本を無料で読む方法は?
- メタバースを開発したいときに読むおすすめ本は?
- 最初に読むならどの本がおすすめ?
順に見ていきましょう。
- メタバース関連本を無料で読む方法は?
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Kindle Unlimitedで、下記のメタバース関連本が無料で読めます。
ほかにも30冊ほど無料で読めるメタバース関連本があります。
これまでご紹介した16冊のなかでは無料で読めるものはありませんが、Kindle版であれば単行本よりも少し安い価格で購入可能です。
Kindle版が発売されているものは下記です。
Kindle Unlimitedで無料で読めるものを利用してメタバースについて予習したのち、単行本に挑戦するのもおすすめです
- メタバースを開発したいときに読むおすすめ本は?
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「メタバースワールド作成入門 clusterで作る仮想世界・イベント空間」は、初心者でもメタバースワールドが無理なく作成できるよう解説した入門書です。
日本発のメタバース空間cluster(クラスター)での、メタバースワールドの作成手順を学べます。
画像や図で丁寧に説明しており、サンプルも豊富に用意されています。イベント開催、アイテム作成のコツなどもわかり、試しに始めてみようと考えている方におすすめです。
出版社 翔泳社 著者 vins 発売日 2023/1/23 ページ数 304 価格 3,300円 【徹底図解】cluster(クラスター)の使い方|登録から操作まで完全ガイド | meta land 上記のように考えている人は多いのではないでしょうか? clusterは数あるメタバースプラットフォームのなかでも、かなり人気の高い存在。一方で登録方法や使い方、そして収…
- 最初に読むならどの本がおすすめ?
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最初に読むなら「60分でわかる! メタバース 超入門」がおすすめです。図解やイラストが多く、難しい専門用語も使用していません。重要部分には赤線が引いてあり、注目ポイントもわかりやすいのが特徴です。
「マンガでわかる! メタバースの世界」は、マンガでメタバースの概念や基礎が楽しく学べます。お子さんと一緒に読むのもおすすめです。
まとめ
本記事では、メタバースについて学びたい方に向けて、おすすめ本を紹介しました。
最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- メタバース関連本は2022年~2023年発売の新しいものが多い
- メタバースについて学ぶとそれによってもたらされる社会変革がわかる
- メタバースの仕組みについて学ぶ本と未来図を描く本がある
- Web3.0やNFTを絡めて解説している本もある
- Kindle Unlimitedを利用すれば無料で読める本もある
2022年がメタバース元年といわれ、個人の趣味の域を超え、メタバースをビジネスに活用する企業も増えてきました。
今後もメタバースの発展にともない、技術革新や新しい経済圏の創出などから目が離せません。メタバースについて正しく理解するために、基礎を本で学び、その後も最新の情報にキャッチアップしていきましょう。