仮想通貨市場が盛り上がるとともに、注目を集めているリップル。おおむね値上がりが予想されており、2025年前後は上昇を基調としてチャートが進行しています。
しかし、
- なぜリップルは値上がりするといえるのか
- 投資にあたって何に注意すればよいのか
- そもそもリップルとは何なのか
このような疑問を持っている人は多いでしょう。
そこで本記事では、リップルの基本情報や値上がりする理由、また投資における注意点を解説します。
これからリップルを購入しようと考えている人はぜひ参考にしてください。
そもそもリップルとは?
まずはリップルがどのような仮想通貨・プロジェクトなのか理解しましょう。ポイントは大きく分けて4つあります。
- ビットコインに次ぐメジャーな仮想通貨
- 独自のネットワークによる国際送金
- 速い送金速度とコストの低さ
- マイニングを活用しない運営方針
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
1.ビットコインに次ぐメジャーな仮想通貨
リップルは、テクノロジー企業のRipple社によってリリースされた仮想通貨、およびそれを利用した国際間送金システム。
数ある仮想通貨のなかでも主要なものとして知られています。2025年1月の時価総額はビットコイン、イーサリアムに続く3位に位置し、広く普及しているのが特徴。
後述する国際送金システムで主要な役割を果たすことから、仮想通貨としての需要は高いのです。
また、値動きも比較的安定している部類であり、安心して投資できる仮想通貨の一つとして知られています。
2.独自のネットワークによる国際送金
また、独自のネットワークによって国際送金網を構築しているのもポイントです。
通常、国際間での送金には相当な時間がかかるもの。銀行を利用する場合、入金してから着金するまで1週間以上かかるケースもあります。
国際間の送金をよりスピーディかつローコストで実施するため、独自ネットワークのリップルネットを構築しました。現在では45カ国、300以上の金融機関が、これに参加しています。
リップルネットで国際間送金するには、ブリッジ通貨であるリップル(XRP)を手に入れる必要があります。これが仮想通貨としての需要を高めるわけですね。
国際送金としての地位が確立されれば、リップルそのものに対する需要が高まります。これにより、リップルは仮想通貨としての価格を上昇させ、安定する特性を持つわけです。
3.速い送金速度とコストの低さ
リップルの特徴として、速い送金速度と送金にかかるコストの低さが挙げられます。
リップル公式サイトの発表によれば、たとえばビットコインの送金は、着金まで45分もの時間を要します。
一方でリップルは送金完了まで、わずか3.3秒しかかかりません。
一般ユーザーからすれば、大きな違いではないかもしれません。しかし一刻を争うビジネスシーンでは、送金指示から着金までのタイムラグは、重要な要素です。
これを解決できるのは、リップルネットおよびブリッジ通貨であるリップルの大きな特徴です。
4.マイニングを活用しない運営方針
リップルはその性質上、マイニングを実施しません。
マイニングとは、仮想通貨取引のデータを検証したり、ブロックチェーンに記録したりする作業。
および、それに協力したユーザーに対して、新規発行された仮想通貨を供与することを示します。
しかしリップルはすでに発行上限枚数1000億枚が発行されており、マイニングの余地がありません。
マイニングを採用しない代わりに、リップルはバリデーターと呼ばれるユーザーによって、承認を実施しています。
バリデーターは誰にでもできるものではなく、リップルの許可を受けた一部の金融機関だけが参加しています。
バリデーターが誠実に取引を承認できるかはきわめて重要です。だからこそ、本当に信頼できる金融機関のみが、取引承認に参加できます。
リップルの今後が期待できる理由
リップルは一般的に、今後値上がりすると見られています。実際、チャートもそのように進行しています。
その根拠はさまざまですが、主だったところで以下が挙げられるでしょう。
- SECとの法的な闘争に一部勝利した
- トランプ大統領の誕生が有利にはたらく可能性がある
- 決済手段としてスタンダードになりつつある
- 運営元の上場の可能性がある
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
SECとの法的な闘争に一部勝利した
まず、SEC(米国証券取引委員会)との裁判で、リップルの一部勝訴が認定されたのは、今後の値上がり予想を後押しする大きな要因です。
リップルはSECから「リップル(XRP)は有価証券であるが、その登録がないまま販売したので、同社は法律違反している」と提訴されていました。
しかし2023年7月「少なくともリップルは有価証券ではない」との判決が下され、リップルの部分的な勝訴が確定したのです。
これにより今後の普及や価格安定に対してポジティブな見方がなされました。実際、判決が出た2023年7月13日にリップルの価格は急上昇しています。
現在、SECが中間控訴を求めています。この控訴が退けられたり再び棄却されたりすれば、さらなる価格上昇が期待できるでしょう。
トランプ大統領の誕生が有利にはたらく可能性がある
また、トランプ大統領が誕生したのも、リップルにとって追い風だと見られます。
トランプ氏は、仮想通貨に対して好意的な考えを持っている人物。実際、仮想通貨推進につながるいくつかの大統領令を発令しています。
トランプ氏、仮想通貨推進の大統領令 半年内にルール案https://t.co/Aq7RFNmVNj
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) January 23, 2025
また、すでに規制緩和を実施するための専門チームも立ち上げています。(参考文献:日本経済新聞)
さらに仮想通貨を国家で備蓄する計画も持っているとのこと。
リップルをはじめとした暗号資産の値上がりは、各国の規制によって妨げられています。しかしトランプ政権が誕生したことで規制緩和方針が強まると見られます。
そうすればリップルも、価格が上昇すると考えるのが自然でしょう。
ただし、トランプ政権が方向転換する可能性があり、また大統領任期は4年間。次の大統領が仮想通貨に対して否定的である、といったケースも想定しておく必要があります。
決済手段としてスタンダードになりつつある
決済方法としてより一般的になりつつあるのも、値上がりが期待できる理由です。
リップルは、リリースされて以来、送金システムであるリップルネットを継続的に強化。欧米を中心に順調に取扱銀行を増やしてきました。
さらにはアジア圏での普及にも力を入れており、その拠点として子会社「SBI Ripple Asia」が立ち上がっています。
仮想通貨ニュースメディアCOINPOSTによれば、2021年にはフィリピンへの送金ネットが完成したとのこと。
もっとも一般的な国際送金システムは、2025年現在、SWIFTです。しかしSWIFTは、送金してから着金するまでのタイムラグが大きい、手数料が高いといった課題を持っています。
一方でリップルネットは中央集権型の強みを活かし、先述した送金速度の高さとコストに低さを実現しています。
今後、リップルネットの優秀さが知られ、SWIFTを凌駕するようなことがあれば、リップルの継続的かつ大幅な値上がりが期待できるでしょう。
運営元の上場の可能性がある
リップル社が上場を控えているのも、今後が期待できる理由の一つです。
通貨としてのリップル(XRP)は多くの取引所に上場しています。
ただ、運営元のRipple Labs Inc.は米国で最も価値あるナスダック市場に上場していません。
もし上場できた場合、当然ながらRipple Labs Inc.のさらなる成長が期待されます。それが仮想通貨のチャートにも反映され、値上がりする可能性も出てくるでしょう。
ただし、Ripple Labs Inc.のナスダック上場を確定するニュースは見受けられません。
SECからの裁判もまだ決着がついていないことなども考えると、上場するのはもう少し先の話になるでしょう。
リップルの今後における注意点
リップルの価格に関しては値上がりが予想されます。
しかしリスクがないわけではありません。損害を出すのを防ぐため、以下の点に注意しましょう。
- 総枚数のうち過半数以上をリップルが所有している
- 仮想通貨市場全体が低迷すると値下がりする
- 急激な価格変動は起こりうる
- SWIFTとのシェア争いに負ける可能性がある
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
総枚数のうち過半数以上をリップルが所有している
まず、リップル総枚数のうち、過半数がLipple社によって保有されている点に注意してください。
総枚数1,000億枚のうち、630億枚がLipple社の手元にあります。
これは、Lipple社が大量のリップルを売却・購入するなどして、市場価格を操作できる可能性を示唆します。
仮に大量売却することがあれば、需要と供給のバランスが崩れ、結果として値下がりするかもしれません。
仮想通貨市場全体が低迷すると値下がりする
また、仮想通貨市場全体が低迷すると、値下がりする可能性はあります。
また仮想通貨自体は、何度か低迷期を迎えています。
たとえば2022年は、テラショックやFTXグループの破産、ロシアによるウクライナ侵攻などのネガティブ要素が重なり、年間を通して不調でした。
リップルも例外ではなく、大幅な値下がりを記録しています。
したがって仮想通貨市場全体の低迷があった場合、売り抜けするか否かなどを都度判断しなければいけません。
2025年現在、仮想通貨市場は好調です。しかし、過去のチャートから見てもその調子がずっと続くわけではなさそうです。
低迷期にどのように行動するのか、ある程度イメージしておきましょう。
急激な価格変動は起こりうる
リップルは価格変動が安定した銘柄です。しかし、それでも急激な価格の変動の可能性は残っています。
たとえばリップルと似たようなボラティリティを持つビットコインも、暴落したことがありました。
2022年に起こったFTXの経営破綻をきっかけに、ビットコインの価格は1/3程度まで下落。
このような事態は、リップルにも起こり得ます。
比較的安定した通貨であるものの、仮想通貨特有のボラティリティは有しています。基軸通貨や大手企業の株式とは、まったく異なる感覚で運用するのが重要です。
SWIFTとのシェア争いに負ける可能性がある
また、SWIFTとのシェア争いに敗北する可能性も理解する必要があります。
SWIFTとは「国際銀行金融通信協会」の略。国際間送金システムの主幹を担っており、リップルから見れば最大のライバルです。
そしてSWIFTがシェアの大半を占め、リップルがそれに挑んでいるような形になっています。
仮にSWIFTが圧倒的優勢になれば、リップルの価格変動に影響が出るかもしれません。
リップルが多くの投資家から注目される一部の要因は、「SWIFTを超えるシステムになるかもしれない」期待感があるからです。
それが失われればリップルの価格は下落すると考えられるでしょう。
リップルの今後に関するFAQ
本記事ではリップルの今後に関するよくある質問に回答します。
- リップルは将来的に1万円になる?
- AIによる予測は?
- 仮想通貨とNISAどちらがよいか?
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
- リップルは将来的に1万円になる?
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1XRP=1万円になるか、で考えれば、可能性は高くありません。
2025年現在で1XRP=500円程度。
ここから1万円に到達するチャートは想像しにくいものです。
ただし価格が数十倍にまで伸びた過去の事例もあるため、ないとは言い切れません。
仮に1万円に到達した場合は、およそ20倍の成長になります。例えば10万円投資していれば、200万円になるわけですね。
そのような期待をこめて、保有しておくのも一つの方法です。
リップル(XRP)は裁判に勝ったら100万円になる?今後の値動きや将来性をチェック 値動きの激しい仮想通貨のなかでも、比較的価格が安定しているリップル(XRP)。 将来性が期待されており、リップルを購入しようと考えている方もおられるでしょう。 し… - AIによる予測は?
-
仮想通貨メディアのCryptoNewsZによれば、2030年までに以下の値動きが予想されています。
年 最高価格 2025年 $4.01 2026年 $5.63 2027年 $5.72 2028年 $7.36 2029年 $9.50 2030年 $12.05 2030年までに1XRP=12.05ドルまで成長すると予想されているのです。
仮にこの予想が正しかった場合、2025年1月24日時点の1XRP=800円程度として、およそ3倍の値上がりになります。
ただしAIによる予測は、さほど正確ではありません。これ以外にも「1XRP=7000円以上になる」「1XRP=1万円以上になる」といった予想も。
AIの予測に関して、信頼しすぎないようにしましょう。
ただし、ほとんどのAI予測が、程度の差こそあれ揃って値上がりを示唆しているのは大きなヒントになるでしょう。
- 仮想通貨とNISAどちらがよいか?
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仮想通貨とNISAどちらを選ぶか、投資スタイルや目的により異なります。
値下がりのリスクを許容できるなら、ボラティリティが大きい仮想通貨への投資割合を増やしたほうがよいでしょう。
一方で値下がりは避けたい、確実に資産を増やしたいなら、NISAに力を入れたほうがよいでしょう。
まとめ:リップルの今後はポジティブ見てもよい
本記事ではリップルの今後に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
- リップルはメジャーな仮想通貨の一つで値動きが安定している
- 国際間送金システムにおいてブリッジ通貨としての役割を持つ
- リップルは今後、十分に値上がりする可能性がある
- トランプ政権の誕生や運営元の上場の可能性など、後押しする要因は多い
- ただし仮想通貨市場の低迷などがあると値下がりする可能性も考えられる
- 値下がりのリスクを踏まえながら投資すれば十分に勝算はある
近年、仮想通貨市場は盛り上がりを見せ、多くの銘柄で値上がりや最高額更新が報道されています。
リップルも、それ相応の成長を見せ、今後さらに値上がりするかもしれません。
今のうちに購入しておくと、将来的に大きな利益源になるかもしれません。