出典:Brandmark
2022年にリリースされたChatGPTを皮切りに、さまざまなAIツールが開発されています。
オシャレなロゴを作成できるAIツールも登場しており、Brandmark(ブランドマーク)もその中のひとつ。
- Brandmarkの特徴や利用料金を知りたい
- 利用するメリットを知りたい
- 始め方や使い方を知りたい
- 使ってみたいが難しそう
などの悩みをもつ方も多いのではないでしょうか。結論からいうと、Brandmarkは手順さえわかれば簡単に使いこなせます。
そこで今回は、Brandmarkの特徴や始め方、使い方について解説します。
画像つきで詳しく解説しているので、Brandmarkで手軽にブランドロゴを作成したい方はぜひ最後までご覧ください。
Brandmarkとは?3つの特徴を紹介
Brandmarkの主な特徴は以下の通り。
- クオリティの高いブランドロゴをAIが生成
- ロゴは何度でも無料で生成可能
- 有料ロゴの購入は3つのプランから選択
1.クオリティの高いブランドロゴをAIが生成
BrandmarkはAIを活用したブランドロゴ生成ツール。クオリティの高いロゴを手軽に生成可能です。
Midjorney(ミッドジャーニー)などの画像生成AIとは違い、ロゴ生成に特化している点が特徴。
複雑なプロンプト(指示文)を入力する必要なく、ブランドの存在ジャンルやプロダクトの特徴を選択するだけでロゴが何パターンも生成されます。
- プロンプトとは?
-
AIにどのような動きをするか指示する命令文。
フォントや色はWebブラウザ上で簡単に編集できるため、自由度が高い点も特徴だと言えるでしょう。
2.ロゴは何度でも無料で生成可能
Brandmarkでは、登録不要かつ無料で何度でもロゴを生成可能。使用制限はないため、気に入るロゴができるまで無限に試せます。
アカウント登録すれば、生成したロゴをお気に入り登録可能。お気に入り登録できる数にも制限はありません。
まずはアカウント登録して、気に入るロゴができるまで何度でも試してみましょう。
3.有料ロゴの購入は3つのプランから選択
ロゴは無料で作成できますが、ロゴをダウンロードするには有料プランに登録する必要があります。
有料プランは3つあり、違いは以下の通り。
プラン | BASIC | DESIGNER | ENTERPRISE |
---|---|---|---|
料金(ロゴ1つにつき) | 25ドル(約3,600円) | 65ドル(約9.500円) | 175ドル(約25,000円) |
購入できるもの | PNG形式のロゴファイル | ・ロゴのソースファイル ・ブランドスタイルガイド ・名刺デザイン ・フェイスブックカバー ・プロフィールとアプリのアイコン ・レターヘッドのデザイン | ・DESIGNERプランのすべてのサービス ・Brandmarkのデザイナーが作成した10種類のプロダクトデザイン |
BASICプランではPNG形式のロゴファイルがダウンロードできるため、簡単なロゴを作成したい際に登録すると良いでしょう。
DESIGNERプランでは、以下のロゴソースがダウンロード可能となります。
- jpg
- png
- svg
- eps
Illustratorを利用して、ロゴを細かく調整したい方はDESIGNERプランに登録してsvg形式のファイルを購入しましょう。
また、デザイナーパッケージで購入できるサンプルは以下のリンクから確認できます。
名刺デザインやロゴをTシャツにした際のイメージなど、豊富なサンプルが用意されています。
ENTERPRISEプランでは、DESIGNERプランでダウンロードできるすべてに加え、Brandmarkのデザイナーが作成した10種類のロゴコンセプトを購入できます。
本格的なプロダクト開発を行う企業の担当者におすすめです。
BrandmarkとAI画像生成ツールPlaygroundAIを比較
自由度の高いAI画像生成ツールPlaygroundAIでも、Brandmarkのようにクオリティの高いブランドロゴを作成できるのかを試してみました。
まずBrandmarkで「meta land」とキーワードを入力して、関連する事業に「Metaverse NFT AI cryptocurrency 」と入力。
以下のようなロゴが生成されました。
次に、Playground AIを使って、同じようなプロンプトを入力して画像を生成してみました。
Please generate a brand logo for the following words: meta land The logo image should include the following elements: metaverse,NFT,AI,cryptocurrency
日本語訳:以下の単語のブランドロゴを生成してください:meta land
ロゴのイメージには以下の要素を含ませてください:Metaverse,NFT,AI,cryptocurrency
以下のような画像が生成されました。
3D調の画像が生成されましたが、「meta land」の文字がうまく反映されていません。
画像生成AIは文字の認識が少し苦手なため、ロゴを生成するにはかなり複雑なプロンプトを作成する必要があるでしょう。
シンプルでスタイリッシュなロゴ作成ならBrandmarkの方が使い勝手が良さそうです。
PlaygroundAIをうまく使う方法を解説している記事があるので、そちらも参考にしてください。
Brandmarkを使用するメリットを紹介
Brandmarkを利用するメリットは以下の通り。
- ブランド名を考えるコストを削減できる
- イラスト作成ソフトを使わずに編集できる
- ロゴ作成以外にも便利な機能を利用できる
1.ブランド名を考えるコストを削減できる
Brandmarkを利用するメリットの1つ目は、ブランド名を考えるコストを削減できることです。
Brandmarkではロゴを作成できるだけでなく、サービス内容を入力してブランド名を作成するサービスも存在します。
クラウドソーシングサイトなどでブランド名の作成依頼をすると、数万円から十数万円のコストがかかります。
2023年9月現在、実際に33,000円でブランド名の募集依頼が存在しました。
BrandmarkにはNamelix(ネームリックス)というサブサービスが存在し、プロダクトのキーワードやブランド名のスタイルを選択するだけでブランド名が生成されます。
生成されたブランド名はロゴとして生成され、Brandmarkのプラットフォームで編集可能。購入金額も同じ設定となっています。
ロゴ生成回数の制限はないため、何度でもブランド名を作り直すことが可能です。
詳しい使い方は本記事の「ブランド名が決まっていないならNamelixを活用する」項目を参考にしてください。
2.イラスト作成ソフトを使わずに編集できる
Brandmarkで作成したロゴはプラットフォーム上でそのまま編集できるため、こだわりがなければロゴ素材をダウンロードしてイラスト作成ソフトで編集する必要はありません。
ロゴを1から作る際には、一般的にイラスト作成ツールのIllustratorを利用します。
Illustratorの利用料は、月払いで3,828 円(税込み)が必要。年間払いだと少し安くなりますが、年間28,776円かかります。
Brandmarkでは1つのロゴ購入は25ドル(約3,600円)で済むため、ブランドロゴが必要な時だけ利用すれば、大幅なコスト削減が可能です。
3.ロゴ作成以外にも便利な機能を利用できる
Brandmarkでは、ロゴ作成以外にも便利な機能を利用できます。
有料のDESIGNERプランを購入すれば、生成したロゴを使ったプレゼン資料のテンプレートや請求書のテンプレートをダウンロード可能です。
Brandmarkの始め方・使い方を画像つきで解説
これからBrandmarkを始める方のために、実際の手順を画像つきで詳しく解説します。
ここから先は、このページを別画面で開きながら作業するとわかりやすいですよ。
- 公式サイトにアクセス・アカウント登録
- サービスの概要を入力
- ブランドのキーワードを入力
- カラースタイルを選択
- 生成されたロゴを選択・編集
- ロゴを購入
公式サイトにアクセス・アカウント登録
まずはBrandmark公式サイトにアクセスして、画面右上の「Login」をクリックしましょう。
Googleアカウントかメールアドレスを入力すればアカウント登録が可能です。
アカウント登録すれば作成したロゴを保存できるようになります。
サービスの概要を入力
Brandmarkにログインしたら、ブランド名とスローガンを入力しましょう。
今回はブランド名に本サイト名の「meta land」と入力してみました。スローガンは入力しなくても問題ありません。
スローガンはロゴの下に表示されます。
ブランドのキーワードを入力
次に、ブランドに関連するキーワードを入力しましょう。今回は「メタバース」「NFT」「AI」「仮想通貨」と入力してみました。
単語を入力してEnterを押せばキーワード登録されます。
カラースタイルを選択
次に、ロゴのカラースタイルを選択しましょう。カラースタイルの下にある色のボタンを選択すれば、単色を選ぶことも可能です。
生成されたロゴを選択・編集
次のページに進むと、ロゴのパターンが生成されます。
画面右上の歯車マークをクリックすれば、ロゴのスタイルを選択できます。
選択できるロゴスタイルは以下の通り。
- All Style:すべてのスタイル
- Modern:現代風
- Classic:クラシック
- Playful:遊び心のある
- Handwriting:手書き風
気に入ったロゴを選択すると、ブランドバッグや名刺にした際のイメージ画像が表示されます。
ロゴを編集する際は、ロゴの下に表示されている「Edit」ボタンをクリックしましょう。
ロゴを購入
ロゴが完成したら、購入手続きに進みましょう。
ロゴ選択ページから「Purchase」をクリックします。
購入するプランの「Purchase」をクリック。
メールアドレスを入力して「Next」をクリックします。
次に、支払い方法をクレジットカードかPayPalから選択します。
クレジットカードを使用する場合、クレジットカード情報を入力して「Complete purchase」をクリックすれば支払い手続きは完了です。
ブランド名が決まっていないならNamelixを活用する
ブランド名がまだ決まっていないのであれば、BrandmarkのサブサービスNamelix(ネームリックス)を活用するとよいでしょう。
プロダクトの概要を入力するだけで、AIがブランド名を提案してくれます。
トップページにキーワードを入力して「Generate」をクリックしましょう。今回は「Metaverse」と入力してみました。
次に名前のスタイルを選択します。選択できるスタイルと概要は以下の通り。
スタイル | 概要 |
---|---|
Auto | 自動でスタイルを選択 |
Brandable names | GoogleやRolexのようなスタイル |
Alternate speling | LyftやFiverrのような少し変わったスタイル |
Non-English words | トヨタやAudiのような英語以外のスタイル |
Compound words | FedExやMicrosoftのような言葉を複合したスタイル |
Real words | AppleやAmazonのような実際のものにちなんだスタイル |
Two words | FacebookやBitcoinのように2つの単語を積み合わせたスタイル |
Short phrase | Dollarやshave clubのような短いスタイル |
今回は「Compound words」を選択しました。
次に、AI生成のランダム性の高さを選択します。高いほどキーワードの原型から遠ざかり、創造性の高いブランド名が生成されます。
次に、入力したキーワードに加えて、事業に関連するキーワードを入力しましょう。Business discription(事業概要)は入力しなくても問題ありません。
「Check domains」をオンにすれば、ドメイン名が利用できるかを確認できます。
- ドメインとは?
-
Webサイトの住所のようなもの。〇〇.comなどの箇所を指し、他者が利用しているドメインと同じ名前は使用できない。
入力が完了したら「Generate」をクリックしましょう。
AIが入力したキーワードを元にブランド名を生成します。今回は以下のようなブランド名とロゴが生成されました。
ロゴを選択するとBrandmarkと同じ編集画面が表示されます。ここから先の編集やロゴの購入方法はBrandmarkと同じです。
Brandmarkに関するQ&A
Brandmarkに関するよくある質問と回答を紹介します。
疑問をお持ちの方は参考にしてください。
- 無料で利用できますか?
- スマホでも利用できますか?
- 日本語のロゴも作成できますか?
- Brandmark以外にロゴを作成できるAIツールはありますか?
- 無料で利用できますか?
-
Brandmarkはロゴ生成だけなら無料で何度でも利用可能。アカウント登録をすれば生成したロゴを保存できます。
ロゴを購入する際は費用がかかります。
PNG形式でロゴをダウンロードする際は25ドル(約3,600円)のBASICプランを、IllustratorやPhotoshopで細かい調整ができる形式でダウンロードしたいのであれば65ドル(約9.500円)のDESIGNERプランを購入しましょう。
- スマホでも利用できますか?
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Brandmarkはスマホでも利用できます。PC版と同様、スマホブラウザから利用できるので、公式サイトにアクセスして利用しましょう。
スマホアプリはリリースされていません。AppStoreに「BrandMark」というアプリがありますが、まったく別のアプリなので注意しましょう。
- 日本語のロゴも作成できますか?
-
Brandmarkは日本語には対応していません。ブランド名を入力する際は英語を使いましょう。
日本語でもロゴは生成できるのですが、英語で生成するようなクオリティの高いロゴを作ることはできません。
以下の画像は、実際に日本語のブランド名を入力して生成したロゴです。
色は変わりますが、ロゴのバリエーションが限られます。
- Brandmark以外にロゴを作成できるAIツールはありますか?
-
Brandmark以外にもAIを活用したロゴ生成ツールは存在します。
いくつかおすすめのツールをピックアップしたので参考にしてください。
Canvaについて詳しく解説している記事があるので、そちらも参考にしてください。
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まとめ
この記事では、Brandmarkの特徴や始め方、使い方について解説しました。
最後に重要な点をおさらいしておきましょう。
- BrandmarkはAIを活用したブランドロゴ生成ツール
- 無料で何度もロゴを生成できる
- アカウント登録すればロゴを保存できる
- サブサービスのNamelixを活用すればキーワードからブランド名を生成できる
- PNG形式だけでダウンロードするなら25ドルのBASICプランを購入する
- 他のツールで使えるロゴソースをダウンロードする際は65ドルのDESIGNERプランを購入する
Brandmarkは簡単なキーワードを入力するだけで、クオリティの高いブランドロゴを生成できるAIツール。使い方はシンプルなため、英語ができなくても直感的な操作で使いこなせます。
本記事を参考にして、この機会に新しいサービスやブログのロゴを作成してみましょう。