AI投資(ロボアドバイザー投資)とは?概要・メリット・稼げるかどうかも解説!

近年、金融分野にも進出しつつあるAI。最近ではAIロボアドバイザーを活用した投資も実用化されています。

しかし、

  • AI投資は本当に儲かるのか
  • ロボアドバイザーは信用できるのか
  • どのアプリを利用すればよいか

このように考えている人は多いでしょう。たしかに大切な資金を運用する投資を、AIに任せてよいのか判断に窮する部分がありますよね。

結論から言うと、ロボアドバイザーを上手く利用すれば、投資効率を高められる可能性があります

本記事では、AI投資の概要やメリット・デメリット、おすすめのアプリなどを解説します。

投資に興味がある人はぜひ参考にしてください。

目次

AI投資の概要と種類

AI投資

まずはAI投資の概要と種類を理解しましょう。

AI投資とは、投資に関して学習してAIの投資判断の一部、または全部を参考にした資産運用のあり方のことです。すでに投資業界では一般的なものとなり、FXや投資信託、株取引などで活用されています。

投資信託とは?

株式投資の専門家に資金を預けて代理運用させ、その収益の分配を受けること。投資対象はSP500などセットとしてまとめられており、それを購入するケースがほとんど。

FXとは?

外国為替証拠品取引のことで、あるふたつの通貨の値動きに基づく差益の発生を目指す投資。レバレッジという仕組みがあり、これを利用して手持ち資金の数十倍以上のお金を動かせる。

人間が投資信託やFXに取り組む場合、どうしても判断の誤りやミスが生じ、それが損害につながります。そこで人工知能(ロボアドバイザー)に投資判断を委ねて、より正確で収益性の高い投資を実施することが可能です。

現在、一般的に知られているAI投資の種類は以下の二つ。

  • アドバイス型
  • 投資一任型

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

アドバイス型

アドバイス型のAI投資は、ロボアドバイザーに対して投資判断上の助言を求める投資スタイルです。

あくまでもアドバイスだけを得るものであり、それに従うか、買うか買わないかなどの意思決定はユーザー本人に委ねられます

アドバイス型のほとんどは無料で利用でき、導入しやすいのがメリット。ただし意思決定と購入手続きは自身でする必要があるのがデメリットです。

またアドバイス型の場合は、助言自体が投資に関する学習になりうるので、初心者が学ぶ機会を得るうえでも有用です。

一例として、SMBCロボアドバイザーが挙げられます。

SMBCロボアドバイザー
出典:三井住友銀行

ライフプランや投資に関する考え方について質問し、提案された商品を購入します。その後は投資のプロが運用し、月ごとの運用レポートを確認、必要であれば運用コースを見直します。

アドバイス自体は受けますが、実際に購入するのはユーザーです。

もしこれからAI投資を始めるならアドバイス型を選択し、緩やかにトライするのを推奨します。

投資一任型

投資一任型とは、投資における発注や運用、リバランスなど、すべてをAIに代行させるスタイルです。

リバランスとは?

市場や相場の変動に合わせて、保有している株式などの総量や割合を変動させる調整作業。

一度導入したら、ユーザー側がやることはほとんどありません。

これまでの投資ではほとんどの場合、ユーザーが思考、決断、計算する必要があったため、知識不足などで困難である、もしくは時間の都合上投資できないというデメリットがありました。

しかし、投資一任型のAI投資なら、そのすべてを代行できます。

一方でユーザーの意思決定の有無に関係なく売り買いされるため、最終的に確認できないというデメリットも。また、たいていの場合は手数料がかかるのも懸念点です。

サービスの代表例として後述するWealthNaviなどが挙げられます。

【補足】一般的な投資信託ですでに使っているかもしれない

自らAI投資やロボアドバイザーを活用しようと思わなくとも、一般的な投資信託などでは、それらが使われていることもあります

各証券会社や銀行では、誰でも簡単に投資信託商品を購入できます。購入した場合、誰かが代わりに株式運用しているわけですが、運用しているのが人間とは限りません。

投資判断を実施する際に、AIを活用している可能性があります。たとえば主要な証券会社の一つである松井証券は、有望な銘柄を調べる際にAIが使えないか検討しているとのこと。

日本経済新聞
出典:日本経済新聞

まだ投資分野においてAIの存在は身近に感じられないかもしれませんが、すでに活用の幅が拡がりつつあるのです。

AI投資のメリットとデメリット

AI投資のメリットとデメリット

AI投資のメリットは多々ありますが、主だったところでは以下が挙げられます。

  • 初心者でも一定水準で投資判断できる
  • メンタルコントロールが不要である
  • 取引の最適なタイミングを逃しづらくなる
  • さらなる成長が期待される

やはり人間にはできなかったことが一斉に可能になったのは魅力的です。

一方でAI投資だからこそのデメリットもあり、その点に関しても解説します。

初心者でも一定水準で投資判断できる

まず、初心者でも一定水準で投資判断できるのは大きなメリットです。

通常、投資する場合は、どの株や金融商品を、いつどのくらい売買するか、すべてユーザーが判断しなければいけません。そうすると初心者のうちはどうしても多くのミスが生じます。

しかし、アドバイス型のAI投資を活用すれば、一定水準での投資判断を実施できるでしょう。少なくとも初心者がやりがちな、あまりにも将来性のない銘柄を選ぶような間違いを犯すことはなさそうです。

一任型の場合は初心者にもかかわらず、ワンストップで高度な投資を実施できます。

本来なら経験が重要な成功材料である投資分野で、未経験でも一定水準以上で判断できるのは大きなメリットと言えるでしょう。

なお投資信託自体はプロによって選定された株式のセットであり、比較的安定しています。そのうえでAI投資を活用すれば、より安全に投資を実施できるでしょう。

メンタルコントロールが不要である

AI投資を利用する場合はメンタルコントロールが不要です。

人間が投資する際は「負け分を取り戻そう」「この銘柄はなんとなくいやだ」といった感情が生じます。しかし感情に影響されて適切に判断できず、傷口を広げるケースは少なくありません。

一方、一任型のAI投資を活用すれば感情が介入することはなく、常に無感情で投資判断することが可能です。したがってメンタルコントロール不全による損失を出すことはなくなるでしょう。

SBIラップ
出典:SBIラップ 

取引の最適なタイミングを逃しづらくなる

さらに取引のベストタイミングを逃しづらくなるメリットもあります。

投資においては、どの株式をいつ売買するかが重要です。これを間違うと、たとえば「値上がりする前に手放す」「値下がりするのに長く持ち続ける」ミスが生じるわけですね。

また頭ではわかっていても、仕事や学業の都合上、適切な注文が間に合わないこともあります。

しかし一任型を利用している場合、最適なタイミングで自動的に売買が実施されます。したがってタイミングのずれによる損失を避けられるでしょう。

株やFXに本格的に取り組もうとすると、市場が開いている間はリアルアイムな判断が必要です。それを実践できるのは一任型ならではの強力なメリットだと言えるでしょう。

さらなる成長が期待される

現在でもある程度信頼されているロボアドバイザーですが、AIの進化により、さらなる成長が期待されるでしょう。

AIの成長速度はすさまじく、これまで不可能だったことが次々とできるようになっています。その恩恵が投資にも回ってくれば、さらに収益性の高い取引ができるはずです。

下図は、米国の投資マネジメント会社Ark Investによる、AIの処理能力の成長幅をグラフ化したものです。

GIGAZINE
出典:GIGAZINE

2010年までなだらかに成長していましたが、それ以降は毎年前年の約10倍の数字を記録しながら伸びています。

このペースで成長し続ければ、ロボアドバイザーもすさまじい勢いで成長していくでしょう。

将来的に、高い確率で利益を出せる時代になるかもしれません。

AI投資における無視できないデメリット・注意点

AI投資には以下の注意点・デメリットがあります。それぞれ影響が大きく無視はできません。

  • 投資一任型の場合は手数料が高い
  • 元本は保証されない
  • 必ず利益が出るとは限らない

まず投資一任型の場合、高額な手数料が発生するのがデメリットです。多くの場合、投資利益の1%ほどを支払う必要があります。

少額のうちはさほど影響はありませんが、たとえば数百万円単位で利益が出る場合、数万円の手数料が発生するかもしれません。

また、ほとんどの場合元本が保証されない、必ず利益が出るとは限らない点も懸念点です。AI投資といえども、完璧に将来を予測できるわけではありません。

今後リーマンショックのように、AIですら対応できない大きなイベントが起こる可能性があります。そういったことを予測できず、損失を出してしまう可能性はあるでしょう。

完璧でない人間が作った以上、ロボアドバイザーが完璧でないのは明らかです。失敗する可能性を念頭に入れて利用する必要があります。

AI投資用ロボアドバイザーアプリおすすめ3選

AI投資用ロボアドバイザーアプリおすすめ3選

実際にAI投資にチャレンジしたいと考えている人は多いでしょう。

ここで重要なのは、信用できるAI投資向けロボアドバイザーを選択すること。そのうえで、以下3種類の利用を推奨します。

  • WealthNavi|9割以上が利益を確保できた実績
  • FOLIO|5つのプランとノーベル賞受賞の理論を活用したアルゴリズム
  • SMBCロボアドバイザー|オーソドックスな分散投資による安定運用

いずれもロボアドバイザーとしては主要なものであり、すでに顧客から一定の信頼を勝ち得ています。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

WealthNavi|9割以上が利益を確保できた実績

WealthNavi
出典:WealthNavi

まず、WealthNaviをおすすめします。これは、一任型としては現在もっとも信頼されているサービスです。

特徴はその実績の豊富さであり、すでに39万人以上が利用しています。現在1.2兆円の信託を受けており、9割以上のユーザーが利益を出した実績があります。

これは現在実績を公開している主要なサービスのうち、抜きん出た数字です。

迷ったら、WealthNaviを選べば、まず失敗することはありません。

FOLIO|5つのプランとノーベル賞受賞の理論を活用したアルゴリズム

FOLIO
出典:FOLIO

FOLIOは、上図のとおり5つの投資スタイルでAI投資を実践できるロボアドバイザー投資です。これらを使い分けることで、自身の目的にもっとも近い形で一任型投資が可能でしょう。

アルゴリズム面では現代ポートフォリオ理論を採用。これは1952年に発表されノーベル賞を受賞したのち、現代でも幅広く使われている確実性の高い理論です。

どの投資スタイルを選択したとしても、利益を最大化しつつ、リスクも十分に回避できるでしょう。

ただし積極・チャレンジ運用ではかなり運要素の強い投資が実践されているため、バランス運用(エリー)から安全運用(ピーター)の範囲でスタートすることを推奨します。

また、市場予測サービスとして評価が高いROBOPROも利用できます。

SMBCロボアドバイザー|オーソドックスな分散投資による安定運用

SMBCロボアドバイザー
出典:三井住友銀行

SMBCロボアドバイザーは三井住友銀行が提供するAI投資です。特徴は分散投資を採用し、徹底してリスク回避を心がけている点。

分散投資とは?

さまざまな銘柄や金融商品に対してバランスよく投資する戦略。特定の銘柄などが急激に値下がりした場合でも、その影響を小さくおさえられる。

ほかのAI投資と比較してリスクが低いため、投資経験がないユーザーにもおすすめです。

またロボアドバイザーのみならず、日本でもっとも影響力のある投資ファンドであるイボットソン・アソシエイツ・ジャパン社のアドバイスも取り入れています

三井住友銀行傘下であるブランド力も魅力です。安全に投資したいならSMBCロボアドバイザーの利用をおすすめします。

AI投資・ロボアドバイザー投資に関するよくある質問

AI投資・ロボアドバイザー投資

本記事ではAI・ロボアドバイザー投資に関して解説しました。ここではよくある質問に回答します。

  • AI投資でつみたNISAを利用できるか
  • ロボアドバイザー投資はやめとけと言われる理由とは何か
  • 少額から投資できるか

AI投資でつみたてNISAを利用できるか

AIを使ってつみたてNISAに取り組むことは可能です。ほとんどのロボアドバイザーは新NISAに対応しています。

一例として、三井住友銀行のSMBCロボアドバイザーが実際に対応済み

三井住友銀行
出典:三井住友銀行

新NISAがスタートするなど、個人での投資がより一般的なものとなりました。しかしNISAの仕組みや投資信託商品の選び方がわからない人も多いでしょう。

そういった場合には、SMBCロボアドバイザーを利用し、投資を始めるのも一つの方法です。

ロボアドバイザー投資はやめとけと言われる理由は何か

ロボアドバイザー投資が「やめとけ」と言われる理由として以下が挙げられます。

  • 投資一任型の場合、手数料が高い
  • ロボアドバイザーによる実績が出揃っていない
  • 必ず成功するとは限らない

まず投資一任型に関しては、手数料が高額であることから回避される傾向にあります。

またAI投資の歴史が浅く、ロボアドバイザーによる実績が出揃っていないのも「やめとけ」と言われる要因でしょう。

そして、いかに高性能なAIを使用しているとしても、必ず成功するとは限りません。たとえば明日から、株式市場を混乱させるような大規模な紛争が起こったとして、AIがそれに対応できるかどうかは疑問です。

ロボアドバイザー投資が本当に信用できるかどうかは、これから試されていくでしょう。

少額から投資できるか

投資対象にもよりますが、基本的には少額から取り組めます

一般的に月々10,000円から投資可能。もちろんそれ以上の資金を入金する選択肢もあります。積立コースなどもあり、自分のペースで投資を進めることが可能です。

少額のうちは、万が一相場が悪い方に傾いたとしても、痛手にはなりません。少々のリスクは恐れず、積極的にチャレンジすることを推奨します。

まとめ

AI・ロボアドバイザー投資

本記事ではAI・ロボアドバイザー投資に関して解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

  • AI・ロボアドバイザー投資とは、投資判断の一部または全部を人工知能に委ねる投資スタイル
  • 助言だけを受けるアドバイス型と、すべてを代行する投資一任型の2種類が存在する
  • メリットとしては、メンタルの影響を受けない、常に一定以上の正確性ある投資判断が可能な点などが挙げられる
  • 適切な売買のタイミングを逃しにくいのも魅力的
  • ただし元本保証されない、必ずしも利益が出るわけでない点には注意
  • WealthNavi、FOLIO、SMBCロボアドバイザーなどは特に有力なのでおすすめ

近年は人工知能の台頭により、AI・ロボアドバイザーの投資判断の正確性は急成長しています。ユーザーのうち9割が利益を出したWealthNaviなどがその代表格。

投資と聞くと抵抗を感じる人もいるでしょうが、少額であればほとんどリスクはありません。まずは積極的にAI・ロボアドバイザー投資に取り組み、感覚を掴むのをおすすめします。

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この記事を書いた人

「Metaland編集部」は、Web3.0、メタバース、AIといった最新のトピックを皆様にお届けします。専門知識がない方でもご心配は不要です。情報を深くかつ分かりやすく解説することを重視し、新しいデジタル時代への案内役となることを目指しています。一緒に新たなステップを踏み出しましょう!

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