画像生成AIサービスの一つStable Diffusion Online(オンライン)は、Stable Diffusionを利用されている人気のWebアプリです。
しかし、以下のように思っている人もいるでしょう。
- Stable Diffusion Onlineで何ができるのかわからない
- 無料で使えるかどうかが気になる
- 利用方法や手順を詳しく知りたい
結論からいうと、Stable Diffusion Onlineは難しい準備や設定がなくても毎日10枚までの画像を無料で生成できます。
今回は、Stable Diffusion Onlineの概要や使い方などを解説します。
Stable Diffusion Onlineの代わりに使える他の画像生成サービスも紹介しているので、無料で画像生成を試したい方はぜひ本記事を最後までご覧ください。

Stable Diffusion Online(オンライン)とは?

画像生成AIサービスStable Diffusion Online(オンライン)の特徴となる以下4点について解説します。
- Stable Diffusion XL(SDXL)で画像生成できる
- 毎日10クレジット分を無料で使える
- 高いスペックのPCは必要ない
- モバイルアプリも提供されている
1.Stable Diffusion XL(SDXL)で画像生成できる
Stable Diffusion Onlineは、Stable Diffusion XL(SDXL)を利用して画像を生成できるオンラインサービスです。
Stable Diffusion XLとは、1024×1024ピクセルの高画質な画像でトレーニングされた画像生成用のAIモデル。
必要最低限のプロンプト(命令文)で、通常のStable Diffusionよりも解像度の高い画像を生成できるのが特徴です。
なお、Stable Diffusion OnlineではStable Diffusion XL以外のモデルを選択できません。

2.毎日10クレジット分を無料で使える
Stable Diffusion Onlineは、無料で毎日10クレジット分の画像を生成できます。
1枚の画像を生成するごとに1クレジット消費するため、生成枚数は1日につき10枚まで。
1日ごとの生成枚数が少なければ、無料のまま使い続けられます。
使いきれなかったクレジットは次の日に持ち越されないので注意してください。
有料プランでクレジットの追加が可能
1日に11枚以上の画像を生成したい場合は、有料プランに加入してクレジットを追加することも可能です。
Stable Diffusion Onlineで用意されているプランは以下のとおり。
プラン | 無料 | プロ | マックス |
---|---|---|---|
価格(月額) | 無料 | 10ドル | 20ドル |
価格(年額) | 無料 | 7ドル(計84ドル) | 14ドル(計168ドル) |
生成枚数 | 10枚 / 日 | 高速2000枚 / 月 | 高速4000枚 / 月 |
一度に生成できる枚数の上限 | 2枚 | 4枚 | 4枚 |
広告なし | × | 〇 | 〇 |
ウォーターマークなし | × | 〇 | 〇 |
商業ライセンス | × | 〇 | 〇 |
画像の拡大(アップスケール) | × | 〇 | 〇 |
プライベートで生成 | × | × | 〇 |
有料プランに加入すると、ウォーターマーク(透かし)や広告を消したり、アップスケール機能を利用できたりするメリットも。
まずは無料プランで試し、Stable Diffusion Onlineが気に入ったら購入を検討すると良いでしょう。
3.高いスペックのPCは必要ない
Stable Diffusion Onlineは、スペックの低いPCでも画像を生成できます。
画像生成はクラウド上で実行されるため、画像生成に必要なグラフィックボード(GPU)などがPCに搭載されていなくても問題ありません。
インターネットに接続できれば、画像の生成からダウンロードまで実行できるのは利点といえるでしょう。
4.モバイルアプリも提供されている
Stable Diffusion Onlineはブラウザ上で利用できるWebアプリですが、これとは別にモバイルアプリも提供されています。
提供されているアプリは、Stable Diffusion XLで画像を生成するDreamerと、アニメ系アートを作成できるAnime Masterの2種類。
どちらもStable Diffusion Onlineのモバイルアプリページにあるダウンロードボタンから入手できます。

ただし、Stable Diffusion Onlineとはシステムも料金も異なるので注意してください。
Stable Diffusion Onlineの利用方法・使い方

Stable Diffusion Onlineで画像を生成する手順を、以下のステップで解説します。
- アカウントを作成してログインする
- 使用する機能を選択する
- 生成する画像について設定する
- 画像を生成する
- 生成した画像をダウンロードする
アカウントを作成してログインする
公式サイトの右上にある「ログイン」からアカウントを作成し、ログインします。

「Googleで続ける」ボタンを押し、Googleアカウントを使ってサインインしてください。

Googleアカウントが認証されることで、Stable Diffusion Onlineのアカウントが自動的に作成されます。
画像生成ページに移動するので、右上にクレジット数が表示されているのを確認しましょう。

使用する機能を選択する
画面上部のメニューから、使用する機能を選択します。
2025年2月時点では、無料で選択できる機能は以下の2つです。
- テキストから画像
- 画像から画像
「テキストから画像」は、テキストプロンプトで入力した内容を反映して画像を生成する機能です。
一方「画像から画像」は、画像をアップロードすることで生成結果に影響を与えられます。
使い方としては画像をアップロードするかどうかが違う程度なので、好きな機能を選びましょう。
生成する画像について設定する
画像を生成するために必要な情報を入力、設定します。

生成したい画像のイメージに近づけるよう、以下の項目を設定してください。
画像アップロード ※画像から画像のみ | 参照元となる画像 |
プロンプト(文章入力部分) | 画像に反映したい内容 |
否定的なプロンプト | 画像に反映したくない内容 |
スタイル | 生成する画像のスタイル・画風 |
アスペクト比 | 画像のアスペクト比およびサイズ |
画像数 | 一度に生成する画像の枚数 |
指導の尺度(画像指導スケール) | プロンプトが与える影響の強さ |
固定されたシードを使用する | シード値(生成ごとのランダム要素)を固定 |
画像数は増やした分だけクレジットの消費も増えるので注意してください。
プロンプトの書き方については、以下の記事を参考にすると良いでしょう。

画像を生成する
プロンプトなどを入力したら「生成」ボタンを押して画像生成を実行します。
画像生成が始まったら進捗バーが100%になるまで10秒ほど待ちます。

生成が完了すると、画像数で設定した枚数の画像が表示されるでしょう。

生成した画像は履歴に7日間保存され、期限を過ぎると自動的に削除されます。
生成した画像をダウンロードする
期限が過ぎて削除される前に、生成した画像をダウンロードします。
履歴に表示されている画像を選択し、詳細情報を表示させてください。

「ダウンロード」ボタンがあるので、クリックして保存しましょう。
ちなみに、プロンプトやシードなどをコピーして再利用することで、同じ画像を再び生成することも可能です。
無料でStable Diffusionを利用できる他サイト5選

Stable Diffusion Onlineでも無料で画像を生成できますが、クレジットが必要だったりモデルを選択できなかったりする制限があります。
そこで、Stable Diffusionを無料で利用できる以下5つのサイトを紹介します。
- リートン|SD3を無制限かつ無料で使える
- Mage.space|豊富なモデルで無制限に生成できる
- chichi-pui(ちちぷい)|イラスト特化の日本語サイト
- Tensor.Art|使えるモデルやLoraなどが多数
- Civitai|配布されているモデルから選択できる
1.リートン|SD3を無制限かつ無料で使える

リートンは、AIを用いたサービスを無制限かつ無料で利用できるプラットフォームです。
ChatGPTによるAIチャットや資料作成など、さまざまな機能が利用できます。
画像生成の機能には最新モデルが利用されているので、高品質な画像を生成できるでしょう。
ただし、混雑時には生成時間が長くなる場合も。
サイトURL | https://wrtn.jp/ |
日本語対応 | 〇 |
無料で生成できる数 | 無制限 |
有料プラン | 完全無料 |
利用できるモデル | Stable Diffusion 3 |
2.Mage.space|豊富なモデルで無制限に生成できる

Mage.spaceは、Stable Diffusionの派生モデルが複数用意されている画像生成サービスです。
無料利用でも生成数に制限がないため、比較的自由に画像生成を試せるでしょう。
ただし無料利用ではモデル数が限られているので、より多くのモデルを利用したい場合は有料プランに加入するのがおすすめです。
より高額なプランに加入することで、ControlNetやLoraといった拡張機能を利用したり、モデルをインポートしたりすることもできます。
サイトURL | https://www.mage.space/ |
日本語対応 | × |
無料で生成できる数 | 無制限 |
有料プラン | Basic:月8ドル Pro:月15ドル Pro Plus:月30ドル |
利用できるモデル | ・Flux Schnell ・Stable Diffusion 3.5 Turbo ・Stable Diffusion 3.5 Medium 他多数 |
3.chichi-pui(ちちぷい)|イラスト特化の日本語サイト

chichi-pui(ちちぷい)は、女の子のAIイラストに特化した画像投稿サイトです。
画像生成機能も用意されており、puiと呼ばれるポイントを消費して画像を生成できます。
使用するモデルや設定によって消費するpuiの量が変わるので、生成前に確認するよう注意してください。
毎日50puiまで補充されるほか、デイリーミッションやポイ活で追加のpuiを獲得することも可能です。
サイトURL | https://pui.chichi-pui.com/generator/ |
日本語対応 | 〇 |
無料で生成できる数 | 50pui分(1枚ごとに5pui以上消費) |
有料プラン | puiの追加購入が可能(以下 税込価格) 80pui:110円 400pui:550円 800pui:1100円 1800pui:2200円 5000pui:5500円 12000pui:11000円 |
利用できるモデル | 独自モデル(BUTTER、HALO、VEGAなど) |
4.Tensor.Art|使えるモデルやLoraなどが多数

Tensor.Art(テンソルアート)は、Stable DiffusionのモデルやAIツールが共有されているプラットフォームです。
画像生成に使うモデルは投稿されているものから選択でき、おすすめの設定があれば自動的に適応することもできます。
ワークフローを用いたり、リアルタイムに結果を表示したりする生成方法が選択できる点も特徴の一つです。
生成する際はクレジットを消費する必要がありますが、毎日50クレジットまで補充されるため、さまざまなモデルを試しやすいでしょう。
有料のProユーザーになることで毎日300クレジットを獲得できるほか、クレジットの追加購入も可能です。
サイトURL | https://tensor.art/ |
日本語対応 | 〇 |
無料で生成できる数 | 50クレジット分(1枚ごとに0.8クレジット以上消費) |
有料プラン | ・Proユーザー 月払い:9.90ドル 四半期(3か月)払い:19.90ドル 年払い:59.90ドル ・クレジット購入 3000クレジット:9.90ドル 10000クレジット:29.90ドル 30000クレジット:59.90ドル |
利用できるモデル | 多数 |
5.Civitai|配布されているモデルから選択できる

Civitaiは、Stable Diffusionモデルが多数アップロードされている人気のプラットフォームです。
モデルをダウンロードするサイトの定番として知られていますが、画像生成の機能を使うこともできます。
画像を生成するには、毎日25以上獲得できるBlue Buzzが必要です。
メンバーシップへの加入などで手に入るYellow Buzzを使って画像を生成することもできます。
サイトURL | https://civitai.com/ |
日本語対応 | × |
無料で生成できる数 | 25Buzz分(1枚ごとに3Buzz以上消費) |
有料プラン | ・メンバーシップ Bronze:月1500円 Silver:月3750円 Gold:月7500円 ・Yellow Buzz購入 5000Buzz:5ドル 10000Buzz:10ドル 20000Buzz:20ドル 40000Buzz:40ドル |
利用できるモデル | 多数 |

Stable Diffusion Onlineに関するQ&A

Stable Diffusion Onlineに関する、よくある質問と回答を紹介します。
- 利用するにはGoogleアカウントが必要ですか?
- アップスケールとは何ですか?
- モデルは変更できますか?
- 生成した画像は商用利用できますか?
- NSFW(Not safe for work)画像は生成できますか?
- 利用するにはGoogleアカウントが必要ですか?
-
メールアドレスでアカウントを作成することも可能です。
メールアドレスを使う場合は、ログイン画面の下に表示されている「アカウントを作成する→」から登録してください。
アカウントを作成する際、以下の情報を設定する必要があります。
- 名前
- メールアドレス
- パスワード(8文字以上)
- アップスケールとは何ですか?
-
アップスケールとは、より高い解像度(4K画質)に画像を引き伸ばす機能です。
AI処理によって細かい部分を補完するため、単純に拡大するよりも高品質な仕上がりになります。
生成した画像が気に入ったら、アップスケールしてからダウンロードすると良いでしょう。
なお、アップスケールは有料プランに加入したユーザーのみ利用できます。
- モデルは変更できますか?
-
Stable Diffusion Onlineではモデルを変更できません。
Stable Diffusion XL以外のモデルを試したいのであれば、別の画像生成サービスを利用してください。
とはいえスタイルは変更できるので、アニメ系やリアル系などバリエーションはあります。
画像から画像機能で別スタイルに変えることも可能なので試してみましょう。
- 生成した画像は商用利用できますか?
-
Stable Diffusion Onlineで生成した画像は商用利用できます。
ただし、無料プランで生成されたウォーターマーク(右下の文字)付きの画像は商用利用できません。
商用利用するのであれば、少なくともプロプランに加入する必要があります。
- NSFW(Not safe for work)画像は生成できますか?
-
過激な表現が含まれるNSFW画像は生成できません。
もしNSFW画像を生成しようとすると、クレジットは消費しないもののエラーになります。
Stable Diffusion Online以外の画像生成サービスでも、NSWF要素を含む画像は生成できないのが一般的です。
場合によってはアカウントが停止することもあり得るため気を付けましょう。
まとめ
本記事では、画像生成サービスの一つStable Diffusion Onlineについて解説しました。
最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。
- Stable Diffusion Online(オンライン)は、Stable Diffusion XL(SDXL)を利用した画像生成サービス
- 毎日10クレジット分を無料で使用でき、高スペックのPCは不要
- 生成した画像をダウンロードしたりアップスケールしたりすることが可能
- モデルを選択できないなどのデメリットも
無料かつ手軽に利用できるStable Diffusion Onlineは、画像生成を試すのに向いています。
使いやすいと感じたら、有料プランに加入して最大限に利用しましょう。
ただし機能は限られているため、他の画像生成サービスも試してみるといいかもしれません。