ChatGPTの画像生成はモデル変更を機に性能が上がり、誰でも手軽に使えるようになりました。
しかし、以下のように考える方も多いでしょう。
- ChatGPTの画像生成がどこまでできるのか気になる
- 画像を生成する方法がわからない
- どう指示すれば高品質になるのか知りたい
ChatGPTは標準機能として画像生成と編集に対応しており、無料でも一定回数は使えます。
本記事では、ChatGPTの画像生成の特徴や、無料で生成する方法などをわかりやすく解説します。
高品質な画像を生成する方法も解説するので、無料で試してみたい方はぜひ最後までご覧ください。

ChatGPTによる画像生成の特徴5つ

ここでは、ChatGPTの画像生成に関する特徴を以下の順に解説します。
- ChatGPT内で指示することで画像を生成できる。
- 無料ユーザーでも生成できる。
- gpt-image-1モデルが使われている。
- 修正やバリエーションも可能。
- 商用利用が可能。
1.ChatGPT内で指示することで画像を生成できる
ChatGPTでの画像生成は、プロンプト(指示文)を入力するだけで実行できます。
プロンプトは自然言語で入力できるので、難しい書き方を覚える必要はありません。
例えば「男の人が歩いている画像を生成して」と入力すれば、指示どおりの画像が生成されます。

特別なスキルを持たなくても、一定以上のクオリティを保った画像を手に入れられるでしょう。
2.無料ユーザーでも生成できる
ChatGPTの画像生成機能は無料ユーザーでも利用できます。
以前は有料ユーザーでないと生成できなかった時期もありましたが、現在ではアカウントを作れば誰でも生成可能です。
ただし、無料ユーザーの場合は5時間ごとの生成回数が決まっているなどの制限がかかります。
より多くの画像を生成したり、動作を安定させたりしたい場合は、Plus(月20ドル)などのプランを購入してアップグレードしてください。
3.gpt-image-1モデルが使われている
ChatGPTの画像生成には、最新のAIモデルgpt-image-1が使われています。
以前のモデルDALL·E 3の技術を引き継ぎながら、構図や文字の再現性を高めた新方式です。
特に、ChatGPTが文脈を読み取って画像を描く能力が大幅に向上しました。
そのため、文字入りデザインや複雑な構図でも精度が高く、生成速度も改善されています。

4.修正やバリエーションも可能
生成した画像をクリックすると編集モードになり、差し替えや色調整など編集できます。
編集でもプロンプトで指示できるため、直感的に修正することが可能です。
また、編集する箇所を塗りつぶしで指示できるので、一部分だけを変更したバリエーションも作成できます。
これらの機能を使うことで、生成した画像のクオリティをより高められるでしょう。
5.商用利用が可能
OpenAIで出力した画像は商用利用できます。
利用規約では、「本コンテンツの所有権限」の項でユーザーが出力物の権利を保有する旨が明記されています。
お客様とOpenAIの間において、適用法令で認められる範囲で、お客様は、(a)インプットの所有権限は保持し、(b)アウトプットについての権利を有するものとします。当社はアウトプットに関する権利、権原、及び利益がある場合、これらすべての権限をお客様に譲渡します。
引用元:OpenAI|利用規約
ただし、使用に関するポリシーで以下のような使い方は禁止されています。
- 人や社会に害を与える目的での利用
- 個人情報やプライバシーの侵害
- 未成年に有害な内容の生成
- 誤情報・詐欺・権利侵害などの不正利用
こうした規約やポリシーを遵守した利用方法で、ChatGPTの画像生成を活用してください。
ChatGPTで画像を生成する具体的な手順

ここでは、アカウント作成から画像保存までの流れを順に解説します。
- アカウントを作成する。
- 新しいチャットで画像作成を選択する。
- プロンプトを書いて実行する。
- 生成された画像を修正する。
- 画像を保存する。
アカウントを作成する
まずはChatGPTを利用するために必要なアカウントを作成します。
ChatGPTアカウントの作成方法は、以下の5つから選べます。
- メールアドレスを使う
- Googleアカウントを使う
- Appleアカウントを使う
- Microsoftアカウントを使う
- 電話番号を使う
アカウント作成後にプランを購入できますが、はじめは無料のままで試すとよいでしょう。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。

新しいチャットで画像作成を選択する
ChatGPTにログインして使えるようになったら、新しいチャット画面で入力欄の横にある+アイコンを押してください。
いくつかのメニューが表示されるので、その中から「画像を作成する」を選択しましょう。

すると入力欄が変わり、画像を生成する準備が整います。

選択しなくても画像生成はできる
「画像を作成する」を選択していなくても、プロンプトに「〜の画像を出力して」と指示することで画像は生成できます。
ただ「画像を作成する」を選択していると、どのようなプロンプトでも画像を生成するものとして受け取ってくれるメリットがあります。
また、出力する画像のスタイルを一覧から指定することも可能です。

どちらか使いやすい出力方法で画像を生成してください。
プロンプトを書いて実行する
出力したい画像を表すプロンプトを書き、指示を実行しましょう。
内容を詳細に説明することで、よりイメージに近い画像にできます。
例えば、単に「女性」と書くよりも「大人の女性」「30代の女性」のように書いたほうが、イメージした人物が出力されやすいでしょう。
ほかにも背景や構図など、要素を増やすと具体性が増します。
プロンプトが書けたら、実行ボタンやエンターキーを押して処理を開始してください。

生成された画像を修正する
処理が終わって出力された画像に修正したい点があれば、続けて画像を編集します。
そのまま次のプロンプトを入力すると新しい画像になってしまうので、画像をクリックして編集画面に入りましょう。
この画面でプロンプトを入力することで、選択した画像をもとに追加、削除、置換した画像を出力できます。

「赤い服に変更して」「雲を消して」のように指示を出し、画像の修正を実行してください。

修正する箇所を塗りつぶして指定する
修正したい箇所が一部分のみであれば、範囲を指定することも可能です。
編集画面の「選択する」アイコンを押し、修正したい範囲を塗りつぶしましょう。

塗りつぶした状態でプロンプトを実行すると、指定した範囲が修正されます。

ただし、指示がうまく機能しなかったり、指定した箇所以外も変わったりするため、指示の仕方はよく考える必要がありそうです。

画像を保存する
満足できる画像を出力できたら、画像をダウンロードして保存します。
編集画面にある「保存する」アイコンを押すとダウンロードできます。

なお、ダウンロードできる画像はPNG形式です。
ほかの形式でダウンロードしたい場合は、画像生成モードを解除してプロンプトで指示してみてください。

画像はライブラリにまとめられる
出力した画像はライブラリへ自動的に保存されます。
ライブラリはサイドバーからアクセスでき、すべてのチャット履歴で生成された画像を閲覧することが可能です。

過去に生成した画像がどこにあるか分からなくなったときにはライブラリを活用しましょう。
クオリティを上げるプロンプト設計のコツ5つ

ChatGPTでクオリティの高い画像を生成するコツとして、以下5つの方法を紹介します。
- 短く明確に書く
- 英語でキーワードを書く
- 参照画像を添付する
- ネガティブ指定で不要な要素を除く
- 基本的に正方形で出力する
1.短く明確に書く
プロンプトを書くときは、不要な情報を削って明確に書いてください。
詳細に書くほどイメージに近い画像になりやすいですが、あまりに要素が多すぎるとうまく反映されなくなります。
重要な要素を優先して書き、反映されなくてもよいものは思い切って消去すると良い結果を生みやすくなるでしょう。
「女性、湖、日傘」のようにキーワードだけでプロンプトを書くのも一つの手です。
2.英語でキーワードを書く
ChatGPTでうまくキーワードが反映されない場合は、英語で書くことも検討してみてください。
特に、以下のように微妙なニュアンスを含む表現は英語のほうが理解してもらいやすいようです。
- 光や質感に関する表現
- 構図や撮影スタイル
- デザインスタイル
- 雰囲気や感情などのトーン
- 背景や環境
例えば、光沢のある金属の質感は「metallic texture」や「glossy surface」のように書き換えるとよいでしょう。
日本語ベースのプロンプトに英語キーワードを添えるだけでもOKです。

3.参照画像を添付する
より具体性を持たせて指示したい場合は、参照画像を添付して生成する方法があります。
入力欄の+メニューから「写真とファイルを追加」を選択し、参照させたい画像をアップロードしてください。

アップロードした画像を「添付した画像」のように表現すれば、参考画像として画像生成に反映されます。

服装や背景、スタイルなど反映させたい参考画像があれば、画像をアップロードしてみましょう。
4.ネガティブ指定で不要な要素を除く
画像に含めたくない要素があれば、ネガティブ要素としてプロンプトに書いてください。
ほかの画像生成AIのようにネガティブプロンプトの入力欄はありませんが、以下のように自然言語で指示することは可能です。
- ~を除外して
- ~なしで
- ~は含めずに
例えば、プールの近くの人が水着にならないよう指定する書き方ができます。

普通にプロンプトを書くときと同様、条件を並べすぎないよう注意しましょう。
5.基本的に正方形で出力する
ChatGPTで出力する画像は、基本的に正方形で出力するのがおすすめです。
ChatGPTの画像モデルは1:1比率で学習しているため、比率を変えると破綻しやすくなります。
「横長にして」などのように指示することもできますが、構図が破綻したり欠損したりする確率が高いです。
最終的に画像の比率を変えたい場合でも、まずは正方形での出力を検討してみてください。
ChatGPTで画像生成する際の注意点

ChatGPTを使う前に知っておくべき重要な注意点があります。以下の点を理解しておくことで、トラブルを避けられます。
- NGワードを避ける
- 細かい修正には別のツールを利用する
- 機密情報は入力しない
- API利用時は料金に注意する
- 仕様やポリシーの変更を定期的にチェックする
それぞれの注意点と対処法を説明します。
1.NGワードを避ける
ChatGPTのポリシーに反するNGワードは入力しないよう気を付けてください。
以下は、入力するとエラーになる場合がある例です。
- 有名人の名前
- 版権キャラクターの名前
- 過度な暴力的、性的表現
- 政治的、差別的な表現
- 事実と反する内容
こうしたNGワードを何度も入力しているとアカウントが制限されたり使えなくなったりするリスクも。
固有名詞を避け、事実ベースで説明する形でプロンプトを書いていれば問題ないでしょう。
2.細かい修正には別のツールを利用する
ChatGPTのみで修正するのは限界があるため、別のツールやサービスを利用するのがおすすめです。
例えば、以下のような処理はChatGPTではできません。
- 画像のレイヤー管理
- ピクセル単位での画像サイズ変更
- テキストなど配置の微調整
- 色相カーブを用いた調整
オンラインで使える画像編集サービスや、多機能なペイントツールなどを使えば、より多くの機能で画像を編集できます。
ChatGPTだけで完結しないワークフローを構築し、さらなるクオリティアップを目指してみてください。
3.機密情報は入力しない
データをもとにした画像をChatGPTで生成するときは、機密情報や個人情報を入力しないことが鉄則です。
入力内容はOpenAIのシステム上で一時的に保持される場合があり、完全に削除されるとは限りません。
特に社名や顧客名など、企業の機密情報をプロンプトに含めると情報漏えいのリスクも。
安全に利用するためには、「自社製品」や「顧客向け資料」といった抽象的な言い換えで表現しましょう。
チームでChatGPTを利用する場合は、プロンプトルールや情報管理ガイドラインを事前に定めておくと運用しやすいです。
4.API利用時は料金に注意する
OpenAIのAPIで画像を生成する場合、品質やサイズごとに課金が異なります。
正方形の画像を出力する際は、一枚あたりで以下の料金が目安となります。
- 低画質:0.01ドル(約1.5円)
- 中画質:0.04ドル(約6円)
- 高画質:0.17ドル(約25.5円)
より厳密なAPI料金は以下の表のとおりです。
| モデル名 | gpt-image-1 | gpt-image-1-mini |
|---|---|---|
| 入力トークン | 10.0ドル / 100万トークン | 2.5ドル / 100万トークン |
| キャッシュされた入力トークン | 2.5ドル / 100万トークン | 0.25ドル / 100万トークン |
| 出力トークン | 40ドル / 100万トークン | 8ドル / 100万トークン |
生成するほど料金は高くなるので、API利用時は利用量をつねに意識しましょう。
5.仕様やポリシーの変更を定期的にチェックする
ChatGPTでアップデートや利用ポリシーの変更がないか、定期的に確認してください。
無料ユーザーの利用上限や禁止コンテンツのルールなどが、時期によって修正されることがあります。
実際に2025年10月には、12月から年齢認証が導入されて成人向けコンテンツが解禁される予定であると報じられました。
無料ユーザーが画像生成できなくなる可能性もあるので、利用する際に現在の仕様をチェックしましょう。
ChatGPT画像生成のQ&A

ChatGPTで画像生成する方法に関する、よくある質問と回答を紹介します。
- 思いどおりの画像を出力できません
- 生成した画像の編集にはどんなツールが使えますか?
- 生成できなかったり遅かったりするのはなぜ?
- 無料で画像を多く生成する方法はありますか?
- APIを利用するにはどうすればいいですか?
思いどおりの画像を出力できません
イメージした画像の出力が難しければ、別の画像生成サービスを利用してみるといいかもしれません。
例えば、Googleの生成AIであるGeminiでも画像を生成できます。
ほかにも、Stable DiffusionやMidjourneyなど、利用できる画像生成サービスは数多く存在します。
さまざまなサービスやツールを試して、自分に合ったものを探してみましょう。



生成した画像の編集にはどんなツールが使えますか?
画像編集に使えるツールは多数あり、目的に合わせて選べます。
| ツール名 | 説明 |
|---|---|
| Canva | 無料で使えるオンラインデザインツール。 日本語フォントが豊富で、SNS画像・チラシ・プレゼン資料の作成にも最適。 初心者でも直感的に操作できる。 |
| Adobe Photoshop | プロ向け画像編集ソフトの定番。 レタッチ・合成・色補正など、細部まで正確に加工できる。 日本語版あり。 |
| Fotor | Web版とスマホアプリの両方に対応。 AIによる美肌補正・背景除去・自動色調整が得意。 SNS用画像の編集にも便利。 |
| Pixlr | ブラウザ上で動作する軽量ツール。 透過処理やトリミング、文字入れが簡単にできる。 インストール不要。 |
| Photopea | 無料でPhotoshop形式(.PSD)を開けるブラウザツール。 日本語表示にも対応。 インストール不要でPC負荷が軽い。 |
| GIMP | 無料で使える高機能ソフト。 Photoshopに近い操作感。 レイヤー編集・ブラシ加工など本格的な編集も可能。 |
| Remove.bg | 背景を自動で削除できる無料オンラインツール。 ChatGPTで作った人物や商品画像の切り抜きに最適。 |
| Krita | イラスト制作向けの無料ペイントソフト。 筆圧感知やブラシ設定が豊富で、デジタルアート制作に強い。 日本語UIあり。 |

生成できなかったり遅かったりするのはなぜ?
以下の要因が考えられます。
- 使用上限に達している
- アクセス集中のため一時的に制限されている
- 禁止ワードが含まれている
- ネットワーク環境に問題がある
- 複数のチャットで処理が動いている
利用する時間を変えたり、入力内容を見直したりするとよいでしょう。
無料で画像を多く生成する方法はありますか?
無料のまま画像生成の回数を増やす方法はありません。
時間をおいて再度生成できるようになるのを待つか、有料プランへのアップグレードを検討してください。
複数のアカウントを作成して制限を回避するのは利用規約に反するので、絶対にやめましょう。
Microsoft CopilotはChatGPTと同じくOpenAIの画像生成モデルを利用しているので、そちらを使う方法もあります。

APIを利用するにはどうすればいいですか?
OpenAIのAPIキーを取得し、Responses API経由でgpt-image-1モデルを呼び出すことで、画像生成機能を利用できます。
APIキーを取得するには、OpenAIプラットフォームのダッシュボードで「API keys」メニューを選択してください。
「Create new secret key」ボタンから新しいキーを作成し、生成されたSECRET KEYをコピーして使いましょう。


まとめ
本記事では、ChatGPTで画像生成する方法について解説しました。
最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。
- ChatGPTは画像生成と編集機能に対応している
- 無料利用でも回数上限付きで利用できる
- 画像生成を指示するプロンプトを入力すれば実行できる
- プロンプトの書き方や参照画像でクオリティを上げられる
- 特に商用利用する際は、法令とポリシーを順守する
ChatGPTによる画像生成は、初心者でも品質の高い画像を作りやすいです。
まずは無料ユーザーになって機能を試し、プロジェクトに沿った画像を作っていきましょう。






