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Stable Diffusionに関する情報を集めていると、StableStudioという言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、以下のように思っているのではないでしょうか。
- StableStudioが何なのか分からない
- どのようにインストールすればいいのか知りたい
- 無料で使う方法が気になる
結論からいうと、StableStudioはDreamStudioのオープンソース版のようなアプリで、プラグインを活用すればさまざまな方法で画像を生成できます。
今回の記事では、StableStudioの特徴や導入手順、画像生成方法などを詳しく解説します。
無料で利用する方法についても触れているので、気になる方はぜひ最後までご覧ください。
StableStudioとは?4つの特徴
StableStudioの特徴である以下4点について解説します。
- Stable Diffusionで画像生成できるオープンソースのアプリ
- DreamStudioと同様のUI
- 画像生成にはDreamStudioのAPIキーが必要
- プラグインでのカスタマイズが可能
1.Stable Diffusionで画像生成できるオープンソースのアプリ
StableStudioとは、Stable Diffusionでの画像生成に利用できるアプリです。
Stable Diffusionを提供しているStabilityAI社が、誰でも無料で利用できるオープンソースで提供しています。
ただし、StableStudioの機能を利用するには外部のアプリ・サービスと連携させる必要があります。
そのため、画像生成時に料金が発生する場合がある点に注意してください。
2.DreamStudioと同様のUI
StableStudioを操作する画面(UI)は、DreamStudioとほとんど同じです。
DreamStudioは、StabilityAI社が運営しているオンライン画像生成サービス。
DreamStudioのUIを誰でも利用できるようオープンソース化したものが、StableStudioだと考えてよいでしょう。
DreamStudioで使える機能はStableStudioでも動作するため、同じ使用感で利用できます。
3.画像生成にはDreamStudioのAPIキーが必要
DreamStudioで画像を生成するには、DreamStudio内で取得できるAPIキーが必要です。
StableStudioにAPIキーを設定することで、キーに連動したStabilityAIアカウントに接続します。
接続したアカウントが保有しているクレジット分だけ画像を生成できます。
クレジットが不足したら、課金して追加購入することが可能です。
4.プラグインでのカスタマイズが可能
StableStudioには、プラグインを使ってカスタマイズできるメリットがあります。
プラグインを使うことで新しい機能を追加できるため、DreamStudioでは利用できない機能を実装できます。
こうしたプラグインを開発し、新しい画像生成プラットフォームあるいは一機能として公開することが、StableStudioの主な利用方法となるでしょう。
Stable Diffusion WebUIプラグインで無料生成も可能に
公式で配布されているプラグインを使用すると、自分のPC内にあるStable Diffusion WebUIを利用して画像を生成するように機能を変更できます。
WebUIを利用する場合、DreamStudioの機能を使わないためAPIキーが不要となり、クレジットも必要なくなるわけです。
StableStudioで無料の画像生成を試してみたいのであれば、Stable Diffusion WebUIも併せてインストールすると良いでしょう。
StableStudioを導入する手順【4ステップ】
StableStudioをローカル環境(自分のPC)に導入する方法を、以下のステップごとに解説します。
- Node.jsをインストールする
- yarnをインストールする
- Gitをインストールする
- StableStudioをインストールする
Node.jsをインストールする
StableStudioをインストールするのに必要なNode.jsを入手します。
公式のダウンロードページを開き、利用する環境を選んで「Download Node.js」ボタンを押してください。
ダウンロードしたファイルを実行し、セットアップウィザードを完了させましょう。
基本的には「Next」ボタンを押していけばOKですが、途中2か所のチェックボックスにチェックを入れてください。
進めていくと表示される「Install」ボタンを押します。インストールが完了したら「Finish」ボタンを押して終了です。
追加ツールのインストールが必要な場合も
Node.jsのインストール終了後に、以下のような黒い画面が表示される場合があります。
必要な追加ツールをインストールする旨が書かれているので、エンターキーなど適当なキーを複数回押してプログラムを実行させましょう。
Windowsを利用している場合、PowerShellというアプリで動作します。
「Type ENTER to exit:」と表示されるまで待つとインストール完了です。
yarnをインストールする
Node.jsを入手したら、作業を簡略化するためにyarnをインストールします。
導入方法は、コマンドプロンプトに以下のコマンドを入力するだけ。
- npm install -g yarn
コマンドプロンプトはWindowsに初めから入れられている標準アプリなので、Windowsキーから検索して探してみてください。
Gitをインストールする
StableStudioのファイルをダウンロード・管理するために必要なGitをインストールします。
公式サイトのダウンロードページからインストーラーを入手してください。
インストーラーを実行するとGitのインストールが始まりますが、設定を変更せずにNextボタンを押していけばOKです。
インストールが完了すれば、フォルダ内で右クリックして「その他のオプションを確認」から開いたメニューに「Git GUI Here」などの項目が追加されます。
StableStudioをインストールする
これまで準備したツールを使ってStableStudioをインストールします。
StableStudioを置きたい場所で右クリックし、メニューから「ターミナルを開く」を選択してください。
黒い画面が表示されるので、以下のコマンドを順に入力します。
- git clone https://github.com/Stability-AI/StableStudio.git
- cd StableStudio
- yarn
- yarn dev
最後のコマンドは処理が終わることがないため、待ち続ける必要はありません。
yarn devを実行したあと、任意のブラウザで「http://localhost:3000/」にアクセスすると、StableStudioの画面が表示されます。
PowerShellでyarnコマンドを実行する際、以下のようにエラーとなる場合があります。
このエラーは、実行ポリシーの設定により制限がかかっているため表示されているようです。
以下のコマンドを入力して、実行ポリシーを変更してください。
- Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
実行後、以下のコマンドを入力して「RemoteSigned」と表示されれば成功です。
- Get-ExecutionPolicy
Xserver VPSを利用するのもおすすめ
ここではローカル環境への導入方法を解説しましたが、Xserver VPSのような仮想サーバーレンタルサービスを利用するのもおすすめです。
Xserver VPSであれば、アカウントページの「追加申し込み」からStableStudioを選択することで、簡単に導入できます。
また、仮想サーバーをチームメンバーやユーザーに共有して、多人数で利用することも可能です。
StableStudioを長期的に利用したり、プラグインを開発したりする予定であれば、Xserver VPSを利用することも検討してみてください。
DreamStudioを利用して画像生成する方法
StableStudioをインストールできましたが、このままでは画像を生成できません。
画像を生成するために必要なAPIキーの取得方法と、画像生成の方法を以下のステップで解説します。
- StabilityAIアカウントを作成する
- DreamStudioのAPIキーを取得する
- StableStudioにAPIキーを入力する
- プロンプトを入力して画像を生成する
StabilityAIアカウントを作成する
APIキーを取得するのに必要なStabilityAIアカウントを作成します。
DreamStudioにアクセスし、右上のログインボタンを押してください。
下にある「Sign up」をクリックし、いずれかの方法でアカウントを作成しましょう。
- Googleアカウントを使う
- Discordアカウントを使う
- メールアドレスを使う
アカウントを作成すると、ログインした状態で画像生成ページに移動します。
右上にアカウントのアイコンと無料クレジット数が表示されているのが確認できるはずです。
DreamStudioのAPIキーを取得する
StabilityAIアカウントに紐づくAPIキーを取得します。
DreamStudio右上のアカウント情報部分をクリックしてアカウントページを開きましょう。
「API keys」の欄にキーが表示されているので、右側にあるコピーアイコンをクリックしてコピーしてください。
StableStudioにAPIキーを入力する
StableStudioの画面(http://localhost:3000/)の最下部にあるAPIキー入力欄に、コピーしたキーを貼り付けてください。
キーを貼り付けると最上部に「Ready」と表示され、StableStudioで画像を生成できるようになります。
上の「< Generate」をクリックし画像生成を始めましょう。
プロンプトを入力して画像を生成する
以下の入力欄や設定を変えて、画像生成を実行します。
設定項目 | 概要 |
---|---|
Enhance | 画風・スタイル |
Prompt | プロンプト(生成したいものの単語を書く) |
Negative prompt | ネガティブプロンプト(生成したくないものの単語を書く) |
Upload image | 生成の参考にする画像 |
1:1 | 生成する画像の比率およびサイズ |
Image count | 生成する枚数 |
Prompt strength | プロンプトが与える影響の強さ |
Generation steps | 生成するステップ数 |
Seed | シード値 |
Model | 生成に使うモデルデータ |
Sampler | 生成に使うサンプラー |
設定し終えたら「Dream」ボタンを押して画像を生成しましょう。
StableStudioに関するQ&A
StableStudioに関する、よくある質問と回答を紹介します。
- StableStudioは無料で画像を生成できますか?
- DreamStudioとは何が違いますか?
- Stable Diffusion WebUIとどちらが優れていますか?
- Stable Diffusion WebUIと接続できますか?
- StableStudioを利用するメリットは?
- StableStudioは無料で画像を生成できますか?
-
アカウント作成時にもらえるクレジット分であれば、無料で画像を生成できます。
もらえるクレジット分以上に生成したい場合は、お金を支払ってからクレジットを購入する必要があります。
なお、無料で制限なく画像を生成したいのであれば、Stable Diffusion WebUIを導入する方法がおすすめです。
以下の記事で詳しく解説しているので、興味があればチェックしてみてください。
Stable Diffusionの使い方とコツを初心者向けに解説!無料の画像生成AIとは? | meta land 本記事では、自由度の高い画像生成AIツールであるStable Diffusionについて解説しています。導入方法やプロンプトの入力についてもわかりやすく解説していますので参考にし… - DreamStudioとは何が違いますか?
-
StableStudioとDreamStudioは、以下の点が異なります。
違う点 StableStudio DreamStudio アプリの権利 オープンソース(誰でも利用可) StabilityAIが運営 ブランドロゴ StableStudio DreamStudio 外部連携(拡張性) プラグインで拡張可能 APIで連携可能 アカウントの管理機能 なし あり 画像生成機能はどちらも同様で、StabilityAIアカウントのクレジットを消費します。
ただし、StableStudioはプラグインを利用すれば、無料で画像生成できる環境を構築することが可能です。
- Stable Diffusion WebUIとどちらが優れていますか?
-
単純に画像を生成したいだけであれば、Stable Diffusion WebUIのほうが便利です。
Stable Diffusion WebUIを利用するにはグラフィックボード(GPU)を搭載したPCが必要ですが、生成ごとの費用がかからず、生成内容に制限がありません。
機能を拡張できるプラグインやモデルを自由に導入できる点もメリットといえるでしょう。
一方、StableStudioは画像生成の際に高いスペックが要求されない点が魅力です。
DreamStudioと同じUIで操作できる点もポイントといえるかもしれません。
- Stable Diffusion WebUIと接続できますか?
-
公式のプラグインを利用することで、Stable Diffusion WebUIで画像を生成できるようになります。
プラグインを使うには、StableStudioのインストール手順で「yarn」のみのコマンドを実行したところまで進めたら、以下のとおりに操作してください。
- Stable Diffusion WebUIを起動するファイル「webui-user.bat」をメモ帳などで開く
- 「set COMMANDLINE_ARGS=」の後ろに「–nowebui –cors-allow-origins=http://localhost:3000」を追記する
- webui-user.batを実行する(WebUIの画面は開かないので注意)
- StableStudioのターミナルに戻り「yarn dev:use-webui-plugin」コマンドを実行する
設定に問題がなければ、StableStudioの設定画面がstable-diffusion-webui用のものに変わっているはずです。
画像生成時に使えるモデルやサンプラーなどもStable Diffusion WebUIと同様です。
- StableStudioを利用するメリットは?
-
StableStudioを利用するメリットは以下のとおり。
- DreamStudioのUIを利用できる
- プラグインで拡張した独自のサービスを開発できる
- VPSを利用してチームメンバーや顧客へ提供しやすい
これらのメリットから、StableStudioは自社のサービスを提供したい開発者向けのサービスだと考えられます。
画像生成できるツールを求めているのであれば、Stable Diffusion WebUIやDreamStudioを使うのがおすすめです。
Stable Diffusionの使い方とコツを初心者向けに解説!無料の画像生成AIとは? | meta land 本記事では、自由度の高い画像生成AIツールであるStable Diffusionについて解説しています。導入方法やプロンプトの入力についてもわかりやすく解説していますので参考にし…
まとめ
本記事ではStableStudioについて解説しました。
最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。
- StableStudioは、DreamStudioと同様のUIで画像生成できるオープンソースのアプリ
- プラグインでのカスタマイズが可能
- 画像生成にはDreamStudioのAPIキーが必要でクレジットを消費する
- Stable Diffusion WebUI用プラグインを使えば無料での画像生成も可能
- StableStudioの導入にはNode.js、yarn、Gitのインストールが必要
StableStudioは、開発者向けのカスタマイズ性の高い画像生成プラットフォームです。
DreamStudioのUIを利用して画像生成したいのであれば利用してみるとよいでしょう。
カスタマイズしたStableStudioを公開する際は、Xserver VPSのような仮想サーバーを活用してみてください。
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