士業×AIを実現する「ロボットコンサルティング」とは?特徴や主なサービスを紹介

出典:Robot Consulting

弁護士や社労士などの士業業務をAIに任せて、日々の煩雑な業務の効率化を図りたい。そのような思いからロボットコンサルティングを知った方もおられるのではないでしょうか。

しかし、

  • ロボットコンサルティングとは企業なのか?
  • どのようなサービスがあるのか?
  • 将来性はある?

などの疑問をお持ちの方も多いでしょう。

結論からお伝えすると、ロボットコンサルティングでは、社労士や弁護士業務をAIで効率化するサービスを提供しています。

この記事では、ロボットコンサルティングの特徴や具体的なサービス、士業の将来性について詳しく解説します。

AIを利用して士業の業務を効率化したいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

ロボットコンサルティング(Robot Consulting)とは?4つの特徴を紹介

出典:Robot Consulting

ロボットコンサルティングは、2020年に設立された企業であり「テクノロジーと人間の共存」を目指し、最新のAIやロボット技術の開発を行っています。

また、ブロックチェーン技術やメタバースなども活用し、社労士や弁護士業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?

デジタル技術を活用して業務プロセスや企業文化、顧客体験を根本的に変える施策を指す。

ロボットコンサルティングの主な4つの特徴について解説します。

  1. AIを活用した弁護士/労務ロボを開発・運用
  2. 国内外から4.5億円の資金調達に成功
  3. 世界で初めてメタバース空間でのブロックチェーン技術を活用した特許を取得
  4. METAVERSE LTD.と提携しメタバース事業を推進

1.AIを活用した弁護士/労務ロボを開発・運用

ロボットコンサルティングでは、AIを活用した社労士業務、弁護士業務をサポートする労務・弁護ロボを開発・運用しています。

労務ロボは、社労士が行う給与計算や勤怠管理情報をシステムに落とし込み、業務効率化を実現しています。

また、助成金の申請サポートにも対応しており、将来的には電子申請できるサービスがリリース予定です。

弁護ロボは、敷居の高いイメージがある弁護士へ気軽に相談できる環境を作るため、メタバース上のアバターと弁護士が連動するシステムを活用しています。

2022年に開催されたVRイベント「バーチャルマーケット2022 Winter」では、ロボット弁護士のベータ版が披露されました。

そもそもメタバースとは?

メタバースとは、オンライン上でアバターを使ってコミュニケーションをとれる仮想空間のことです。

ゲームだけでなくビジネス、教育、建築など、さまざまな分野で活用されています。

メタバース内ではアバターやアイテムがNFT化され、仮想通貨を使って取引されるケースも。

Meta(旧Facebook)や、マイクロソフトなどの大手企業がメタバース事業に参入しており、世界的に注目を集めています。

メタバースについて詳しく解説している記事があるので、参考にしてください。

弁護ロボはSAKURA法律事務所が監修

弁護ロボは、SAKURA法律事務所が監修しています。特許サポート件数300件以上、商標申請数1000件以上を超える実績のある法律事務所です。

また、SAKURA法律事務所に所属する道下 剣志郎弁護士は、KDDI都市型連動メタバースの策定を目指す団体「バーチャルコンソーシアム」に有識者として参加しています。

バーチャルコンソーシアムとは?

現実世界の都市をメタバースに構築する「都市連動型メタバース」の発展に向け、ガイドライン整備を目的に活動するプロジェクト。

弁護ロボの開発においては、デジタル領域に強い弁護士が監修に関与しているため、法律面だけでなく、メタバース領域におけるサービスの強化も期待できます。

AI開発アドバイザーに本田 崇人氏が就任

ロボットコンサルティングのAI開発アドバイザーに本田 崇人氏が就任
出典:Robot MEDIA

弁護ロボと労務ロボのAI開発には、本田 崇人氏がアドバイザーとして参加しています。

本田氏は、データマイニング、機械学習、人工知能、ビッグデータ解析などの研究に取り組んできました。

大阪大学で特任助教授を務めた後、複数の企業でCTO(最高技術責任者)として活躍しています。

本田氏の専門的な知識と豊富な経験は、ロボットコンサルティングのAIサービスの開発に大きく影響するでしょう。

2.国内外から4.5億円の資金調達に成功

ロボットコンサルティングは、2022年4月にシードラウンドで4.5億円の資金調達に成功しました。

シードラウンドとは?

起業前から起業後の新しいスタートアップ企業が行う初めての資金調達。

主な増資参加企業は以下の2社です。

スクロールできます
出資会社名概要
Stella MIC Investment Ltd.AI、ブロックチェーン、DXなど、エレクトロニクスの分野に投資する
ベンチャーキャピタル企業
株式会社FTG Company主に飲食店経営や、飲食業に関するコンサルタント業務を行う企業

一般的に、シードラウンドで調達できる資金は数百万〜数千万円といわれています。ロボットコンサルティングが4.5億円もの資金を調達したことから、将来性が非常に高く評価されていることがわかります。

3.世界で初めてメタバース空間でのブロックチェーン技術を活用した特許を取得

ロボットコンサルティングが世界で初めてメタバース空間でのブロックチェーン技術を活用した特許を取得
出典:Robot Consulting

2022年12月、ロボットコンサルティングは、世界で初めてメタバース空間においてのブロックチェーン技術を活用した特許を取得しました。(登録6493913

特許内容は、弁護士など専門家の見解書の情報をブロックチェーンに記録し、保管する技術です。

ブロックチェーンに保管された情報は改ざんやハッキングが困難であり、弁護士や専門家の正確な情報を保管するのに最適な技術と言えます。

この技術により、専門家による確実な情報の取得に必要な手続きを簡素化し、ユーザーの負担を軽減することが可能です。

ロボットコンサルティングは将来的に特許技術を活かして、メタバース内での法的課題の解決を目指しています。

4.METAVERSE LTD.と提携しメタバース事業を推進

ロボットコンサルティングはMETAVERSE LTD.と提携しメタバース事業を推進
出典:METAVERSE LTD.

2023年1月、ロボットコンサルティングは、IP型メタバース事業を推進するMETAVERSE LTD.と資本提携しました。

IP型メタバースとは?

「IP」とはIntellectual Property(知的財産権、知財)を意味し、主にアニメやゲームなどの作品名を指す。メタバースとIPをかけ合わせることで、メタバース内で有名作品を体験できる。

両社は、メタバースプラットフォーム事業「OUGON ZAKURA 1-1-1(One-One-One) PROJECT」を共同で推進することとなりました。

ロボットコンサルティングはメタバースプラットフォーム事業「OUGON ZAKURA 1-1-1(One-One-One) PROJECT」を共同で推進
出典:PR TIMES

OUGON ZAKURA プロジェクトでは、金(ゴールド)を価値の裏付けとする仮想通貨「黄金櫻FT」や、金現物の預かり証NFT「黄金櫻NFT」を発行しています。

OUGON ZAKURA プロジェクトでは、金(ゴールド)を価値の裏付けとする仮想通貨「黄金櫻FT」や、金現物の預かり証NFT「黄金櫻NFT」を発行
出典:SAKURA JAPAN

ロボットコンサルティングは士業のAI効率化の推進だけではなく、デジタル空間における経済活動にも幅広く携わっています。

ロボットコンサルティングの主な3つのサービス

出典:Robot Consulting

ロボットコンサルティングで提供している主な3つのサービスを紹介します。

  1. 労務ロボ/基本的な労務管理業務に対応
  2. 弁護ロボ/AI技術を用いた弁護士業務に対応
  3. Metaverse HP/メタバース空間でサービスを体験

1.労務ロボ/基本的な労務管理業務に対応

ロボットコンサルティングの労務ロボは基本的な労務管理業務に対応
出典:Robot Consulting

労務ロボは、社労士業務の基本的な労務管理業務に対応。AIだけではなく、実績を持つ専門事務所が監修することで、高品質なサービスを提供しています。

労務ロボは給与計算、勤怠管理など多くの従業員データをシステムで管理し、業務時間の短縮と人為的ミスの回避に役立ちます。

査定に関しては、昇進や評価などの主観が入りがちな面でも、最適な評価制度を作成可能

ロボットコンサルティングでは昇進や評価などの主観が入りがちな面でも、最適な評価制度を作成可能
出典:Robot Consulting

また、助成金申請や受け取りなどの業務を効率化し、従業員の負担を軽減。従業員の管理データを利用して受給率を向上させ、企業の成長をサポートします。

さらに、労務に関する専門的な質問は、労務ロボシステム内のチャットボットで対応します。

将来的には、メタバース空間に労務ロボシステムを連携し、気軽に専門家に相談できる環境を構築する予定です。

2.弁護ロボ/AI技術を用いた弁護士業務に対応

ロボットコンサルティングの弁護ロボはAI技術を用いた弁護士業務に対応
出典:Robot Consulting

弁護ロボを利用すれば、従来は人手で行っていた「判例情報の検索と参照」「関係会社からのデータ入力」などを効率化できます。日常業務が大幅に簡略化され、人件費削減や業務時間の確保に繋がります。

2023年5月現在は、主に「債務整理」や「交通事故処理」に特化していますが、将来的には対応範囲を拡大する予定です。

具体的な利用方法は、まずヒアリングシートの項目を入力して弁護ロボに読み込ませることで、膨大な判例データから一番近い判例をピックアップします。

ロボットコンサルティングヒアリングシートの項目を入力して弁護ロボに読み込ませることで、膨大な判例データから一番近い判例をピックアップ
出典:Robot Consulting

判例をピックアップした後は、適任の弁護士を選出します。

さらに、AIには学習機能が実装されており、判例や対応データの結果を学習して、より精度の高い正確さや柔軟性を身に着けていきます。

3.Metaverse HP/メタバース空間でサービスを体験

ロボットコンサルティングのMetaverse HPはメタバース空間でサービスを体験可能
出典:Robot Consulting

2023年5月現在はまだ開発中の段階ですが、メタバース空間を散策してロボットコンサルティングの情報やサービスを体験可能です。

メタバースは主に4つのエリアに分かれており、「労務ロボ」「弁護ロボ」「会社年鑑」「NFT商品」のルームに移動して情報を閲覧できます。

AIにより効率化が進む士業と将来性

出典:Robot Consulting

AIによって効率化される主な士業の業務内容と将来性について解説します。

  1. 弁護士/契約書の内容分析や賠償金算出
  2. 社労士/労働・社会保険の申請書類作成
  3. 税理士/記帳代行、財務諸表の作成

1.弁護士/契約書の内容分析や賠償金算出

弁護士業務においては、契約書内容分析や賠償金算出などの事務処理がAIに置き換わると言われています。

契約書の内容チェック作業を人が行うと多くの時間が必要ですが、AIを利用すれば過不足を即座にチェックできます。

人による最終チェックは必要ですが、大幅な時間削減につながるでしょう。

また、過去の判例をAIに読み込ませることで、賠償金を判例と照らし合わせて算出できます。判例の照らし合わせを手作業で行う手間も省けるため、契約書のチェックと同様に時間の削減に効果的です。

ただし、民事に関する作業はAIを活用できますが、刑事事件などの責任が大きくなる問題はAIには不向きだとされています。

2.社労士/給与計算・労働契約書の作成補助

社会保険労務士(社労士)の独占業務の中で、労働保険関係の1号業務帳簿や就業規則などの作成を行う2号業務が将来的にAIに置き換わると言われています。

また、厚生労働省が各企業における雇用・社会保険関連手続きの電子申請化を進めてることもあり、紙での手続きは簡略化されています。(参考:労働保険関係手続の電子申請について

手続きの電子化にともない、AIが業務を担う範囲も広がっていくと考えられるでしょう。

3.税理士/記帳代行、財務諸表の作成

税理士が行う業務の中で、税務申告書の作成や記帳代行などがAIに置き換わると言われています。

勘定科目の仕訳などの自動化は、現在会計ソフトでも実装されていますが、AIを利用することでさらに細かい項目の自動化が促進され、正確性が高まります。

また、画像の文字認識技術も向上しているため、手書きの領収書や納品書の文字情報を読み取り、自動で仕訳データとして記帳することも可能です。

AIの活用でこれまで手作業で行っていた業務を大幅に効率化することができます。

しかし、AIは人との柔軟なコミュニケーションは苦手なため、顧問先の企業への経営相談や税金に関するアドバイスは引き続き税理士が行うことになるでしょう。

将来的に士業はAIとの協働が不可欠

将来的に士業はAIとの協働が不可欠になるでしょう。

AI技術の進化により、多くの分野での業務効率化が可能となりました。とくに士業では情報の収集、分析、解釈に多くの時間が必要ですが、AIの活用によりこれらの作業が大幅に効率化されます。

すでに2016年には、アメリカの大手弁護士事務所であるBaker & Hostetlerが、人工知能「ROSS」を採用し、判例のリサーチ業務の効率化に成功しています。

AIによる業務の置き換えは未来の話ではなく、すでに始まっているのです。

今後の士業は、企業や個人からの相談や、経営へのアドバイスなどのコンサルティング業務が主要な役割となっていくでしょう。

ロボットコンサルティングに関するQ&A

ロボットコンサルティングに関するよくある質問と回答を紹介します。

疑問をお持ちの方は参考にしてください。

  • ロボットコンサルティングでできることは?
  • メタバースを活用したサービスとはどのようなもの?
  • 将来的に士業はAIに仕事を奪われる?

ロボットコンサルティングでできることは?

ロボットコンサルティングでは、主に以下のことができます。

  • 労務ロボを使った給与計算、勤怠管理などのシステム化
  • 弁護ロボを使い「債務整理」や「交通事故処理」の判例をピックアップし最適な弁護士を紹介
  • メタバースで弁護士アバターを利用し、ユーザーが匿名で相談可能

メタバースを活用したサービスとはどのようなもの?

弁護士の動きをアバターに反映させ、メタバースでの匿名相談を可能にする労務ロボのサービスが存在します。

敷居の高いイメージがある弁護士へ気軽に相談できる環境を作ることを目的に開発・運用されています。

将来的に士業はAIに仕事を奪われる?

将来的に、士業がAIに仕事を奪われることはないでしょう。

社労士業務を例に挙げれば、給与計算や勤怠管理などの単純作業はAIに置き換わるかもしれません。

しかし、個別の企業の助成金申請や、労務に関する相談などは人が行う必要があるでしょう。

AIを活用して煩雑な業務を効率化し、コンサルティング業務に専念できると考えられます。

まとめ

この記事では、弁護士や社労士の業務をAIで効率化する企業「ロボットコンサルティング」について解説しました。

最後に重要な点をまとめます。

  • ロボットコンサルティングはAIを活用した・労務ロボを開発・運用
  • 労務ロボは基本的な労務管理業務に対応
  • 弁護ロボはAI技術を用いた弁護士業務に対応
  • 世界で初めてメタバース空間でのブロックチェーン技術を活用した特許を取得
  • 将来的に士業がAIによってなくなることはなく、協業が必要となる

AIの進化が日々加速する中で、将来的に士業のAI化は避けて通れないでしょう。

しかし、AIに士業の仕事を奪われることはなく、むしろ業務を効率化し、人が関わる仕事に専念できるようになります。

士業の業務効率化に興味がある方は、この記事を参考にロボットコンサルティングを利用してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

「Metaland編集部」は、Web3.0、メタバース、AIといった最新のトピックを皆様にお届けします。専門知識がない方でもご心配は不要です。情報を深くかつ分かりやすく解説することを重視し、新しいデジタル時代への案内役となることを目指しています。一緒に新たなステップを踏み出しましょう!

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