近年AIエンジニアの需要が高まっています。そこで、年収をはじめとして次のような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
- AIエンジニアの年収を知りたい
- 年収を上げるための方法を知りたい
- 年収を上げるために必要なスキルを知りたい
結論から言えば、AIエンジニアは他の職種と比べて平均年収は高く、工夫することで収入を上げられるでしょう。
そこで、この記事ではAIエンジニアの年収や年収を上げる方法、必要なスキルなどを詳しく説明していきます。
AIエンジニアを目指している方はぜひこの記事を参考にしてください。
AIエンジニアの年収はいくら?平均年収や初任給を解説
AIエンジニアの年収について、次のポイントで解説していきます。
- AIエンジニアの平均的な年収
- AIエンジニアの初任給
- 企業規模別の平均年収
- 年代別でみるAIエンジニアの年収
- AIエンジニアと他職種の年収を比較
それぞれ詳しく見ていきましょう。
AIエンジニアの平均的な年収
AIエンジニアの平均的な年収は約598万円。他の業務も含めた年収よりも高めの設定です。
すべての職種を含めた平均年収は457〜549万円となっているため、AIエンジニアの平均年収が高めであることがわかります。
しかし、上記の金額はあくまで平均年収です。AIエンジニアの年収幅は365〜1,101万円であるため、必ずしも年収が高くなるとは限りません。(参考:【2023年】AIエンジニアの年収・給料は?統計データや収入アップの方法を解説(エンジニアファクトリー))
AIエンジニアとしての業務内容や就業先、経験やスキルに応じて年収には幅があります。
スキルを磨いて経験を積むことで高額な年収を得られるチャンスがあるといっていいでしょう。
AIエンジニアの初任給
多くの企業では、新卒のエアエンジニアの初任給をおよそ22万円前後に設定しているケースが一般的です。
しかし、近年ではAI エンジニアが不足していることや、需要が高まっていることから初任給を高めに設定している企業が増えています。
例えばDeNAでは AI の知識を持っている学生を対象として「エンジニアAIスペシャリスト プログラム」と呼ばれる特別対応枠を設定しています。
その結果、新卒の時点での初任給が600〜1,000万円に。(参照:DeNA)
DeNAではゲームやヘルスケア、スポーツなどさまざまな分野において AI 技術の専門性を重要視しています。
そのため、経験のない新卒であっても スキルを高く評価する可能性があるわけです。
DeNAのように新卒であってもAIエンジニアに必要なスキルを持っていれば、初任給から高収入を得られる場合があるでしょう。
企業規模別の平均年収
企業規模によって、AIエンジニアの平均年収が異なります。
例えば、100名未満の企業であれば平均年収は492万円ですが、100名〜999名の規模であれば529万円です。
さらに、1,000人以上の大規模な企業であれば平均年収が610万円になります。(参考:【2023年】AIエンジニアの年収・給料は?統計データや収入アップの方法を解説(エンジニアファクトリー))
これらのように、規模が大きな企業を選ぶことによって年収を高められるでしょう。
年代別でみるAIエンジニアの年収
求人ボックス給料ナビによると、年代別で見るAIエンジニアの年収は次のようになっています。
年代 | 平均年収 | 月収 | 賞与 |
---|---|---|---|
20~24 | 339万円 | 25.4万円 | 35.1万円 |
25~29 | 445万円 | 30.6万円 | 77.2万円 |
30~34 | 533万円 | 35.8万円 | 103.0万円 |
35~39 | 573万円 | 38.7万円 | 108.0万円 |
40~44 | 621万円 | 42.1万円 | 115.3万円 |
45~49 | 651万円 | 43.4万円 | 130.3万円 |
50~54 | 666万円 | 44.5万円 | 131.5万円 |
55~59 | 652万円 | 44.4万円 | 119.4万円 |
年代が進むにつれて、平均年収や月収、賞与などが上がっていることがわかるでしょう。
AIエンジニアと他職種の年収を比較
AIエンジニアの平均年収は約598万円です。
すべての職種を含めた平均年収は年々増えています。2022年の段階で国税庁が発表した年収は458万円です。
ちなみに、2020年の年収は435万円だったことからも、年収は目に見えて増加しています。(参考:オリックス銀行)
上がっている平均年収と比較しても、AIエンジニアの平均年収は100万円以上高いことがわかります。
AIエンジニアが年収を上げるための方法
AIエンジニアが年収を上げるための方法は次の通り。
- スキルを高める
- 実績を積む
- 独立する
- 年収の高い会社に転職をする
それぞれ詳しく解説していきます。
スキルを高める
AIエンジニアが年収を上げるためには、スキルを高めましょう。AIエンジニアはプログラミングスキルや分析に関する能力などさまざまなスキルセットが求められます。
一般的に、それぞれの分野において専門知識を持っているAIエンジニアが対応します。
そのため、幅広いスキルを持っていれば他のAI エンジニアと差別化できるため、高単価な案件を得られるでしょう。
AIに関する資格については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
実績を積む
AIエンジニアが年収を上げるためには実績を積むことが必要です。
さまざまなプログラミングや分析に関連する実績を持つことで、幅広い分野で活躍でき年収アップが期待できます。
さらにプロジェクトマネージャーを始めとしたマネジメント関連について経験していることで、さらに評価を高めることが可能です。
実績があれば 企業側もどのように活躍できるのか想定しやすいため、収入アップに繋がる可能性が高まるでしょう。
独立する
AIエンジニアが年収を上げるには、スキルや経験を活かして独立するのも一つの方法です。企業を通さず案件を得ることで、報酬アップにつながるでしょう。
独立したAIエンジニアであれば、自分で仕事を探すことができ価格交渉も可能です。
また、自分のスキルや経験にあった高単価の案件に対応できれば、決められた仕事をこなす会社員よりも年収が上がる可能性があります。
例えば、クラウドソーシングサービスCrowdWorksでは、生成AIを取り入れたシステム開発人材が募集されており、時間単価5,000円〜という設定です。
週30時間稼働すれば、一ヶ月の収入は60万円になる計算です。
ただし、独立したからといって必ず収入が上がるわけではなく、クライアントを見つけるのに苦労する場合もあるでしょう。
十分な能力や人脈、実績がある場合は独立することを考えても良いでしょう。
年収の高い会社に転職をする
AIエンジニアの年収は企業によって幅が広いことが特徴であるため、年収の高い会社に転職するとよいでしょう。
一般的に、規模が大きな会社の方が平均年収は高めです。自分のスキルや経験などをより高く評価してくれる会社を選ぶことも大切です。
また、スキルの高い人であれば平均年収の高い外資系への転職も考慮するとよいでしょう。
AIエンジニアとしてのスキル以外に語学力やコミュニケーション能力が求められますが、年収をアップできる可能性は高まります。
おすすめ記事:IT転職エージェントおすすめ比較ランキング19選【エンジニア体験談あり】|サクフリブログ
AIエンジニアが年収を上げるために必要なスキル4選
AIエンジニアが年収を上げるために必要なスキルは次の通り。
- プログラミングスキル
- コミュニケーションスキル
- データ分析に関するスキル
- デジタルリテラシー
それぞれのスキルについて詳しく見ていきましょう。
1.プログラミングスキル
AIエンジニアが年収を上げるためには、JavaやPythonなどの一般的なプログラミングスキルが必須です。
さらに、以下のようなPythonで使われるフレームワークの知識も求められます。
- Plone
- Tensorflow
- web2py
- Theano
システム開発を効率化するために、よく使う基本的な機能がまとめられたもの。
このほかにも、MySQLやHadoopなどといったミドルウェア、WindowsやmacOSなどのOS知識もあるとよいでしょう。
これらのプログラミングスキルを豊富に取得しているAIエンジニアは需要が高まり、年収を上げやすくなります。
2.コミュニケーションスキル
チームで業務を円滑に進めるためには、コミュニケーションスキルが求められます。
また、顧客とのやりとりをスムーズに進めることで、顧客からの信頼感も高まり高評価につながります。
AIエンジニアは最先端の技術が必要ですが、 一部の専門家以外は十分な知識を持っていないことがほとんどです。
そのため、うまくコミュニケーションがとれず、スムーズに業務が進められないこともあるでしょう。
業務を円滑に進めるためにも、コミュニケーション能力の高い AIエンジニアの需要が今後高まるはずです。
スキルとコミュニケーション能力の両方を兼ね備えたAIエンジニアは、希少性が高く高年収を得られるでしょう。
3.データ分析に関するスキル
AIエンジニアはプログラミングスキル以外に、パターン認識や今後の予測などデータを分析できるスキルが必要です。
データ分析や統計学、解析、コンピューターサイエンスなどのスキルを持っているとAIエンジニアとしての需要が高まります。
例えば、機械学習のスキルを活用することで、自動車の自動運転システムの構築や顔認証できる画像診断を開発することも可能です。
これらの開発はAIエンジニアの主な業務であり、技術革新が進むにあたってAIエンジニアの需要は高まります。
つまり、データ分析に関連する能力を持っているAIエンジニアの年収がアップする可能性が高まるといっていいでしょう。
4.デジタルリテラシー
AIエンジニアとして必要なスキルの一つがデジタルリテラシーです。
デジタルリテラシーとは、コンピューターやさまざまな器材、ソフトウェアなどデジタル技術を適切に使って活用する能力のことです。
ITソフトウェア領域やAI領域、データサイエンス領域といった3つの領域があり、いずれも把握することが重要です。
情報処理推進機構で発表しているデジタルスキル標準では、DXリテラシーといった言葉を使っています。
DXリテラシーにはデジタルリテラシーが含まれており、今後さらに重要性が高まるでしょう。
AIエンジニアの年収に関するQ&A
AIエンジニアの年収に関するよくある質問についてまとめました。
- AIエンジニアはやめとけと言われる理由は?
- どのような業務に対応するとAIエンジニアの年収は高くなりますか?
- どうすれば年収を上げられますか?
- AIエンジニアは今後需要がありますか?
- 未経験からAIエンジニアへ転職できますか?
- どのような人がAIエンジニアに向いていますか?
- AIエンジニアはやめとけと言われる理由は?
-
AIエンジニアは「やめとけ」と言われるのは身につけるべきスキルが多いためです。さらに、豊富な知識が必要であることから決して簡単な仕事ではありません。
技術を習得するだけでも難しい仕事ですが、常に最新情報を追わなければいけません。
また、AI エンジニアは現状、日本では不足状態であり激務となる可能性があります。
しかし、AI エンジニアはさまざまな分野でAIが導入されていることから、幅広い就職先があることが特徴です。
スキルや経験を身につけることで高収入が期待できるほか、 フリーランスとして独立しやすいこともAI エンジニアの特徴だと言えるでしょう。
- どのような業務に対応するとAIエンジニアの年収は高くなりますか?
-
豊富なスキルを持ち経験を積んでいるAIエンジニアは、年収が高くなる可能性があります。
また、年収を上げるために特に効果的なのは、マネジメント経験があることです。
自身がスキルを持ってるだけではなくマネジメント能力があることで、外部からの評価をより高めることができるでしょう。
一般的に30代以降の転職は難しいとされますが、マネジメント経験を持っていれば 30代以降であっても評価される可能性があります。
このように、AI エンジニアはさまざまな能力やスキルを重ねることによって、さらなる年収アップを実現できる仕事と言えるでしょう。
- どうすれば年収を上げられますか?
-
AIエンジニアで年収を上げるには、スキルを高めたり実績を積んで独立したりすることが必要です。
スキルや経験を身につけた上で独立すれば、より高単価の案件を獲得でき、高評価を得られるはずです。
また、一般的に日本の企業よりも年収が高い外資系の企業に転職する方法もあります。
しかし、外資系企業はレベルの高いエンジニアが集まることから、より高いスキルが求められるでしょう。
- AIエンジニアは今後需要がありますか?
-
AIエンジニアは今後需要が高まっていきます。
さまざまな分野でAIが導入されているためAIエンジニアは必要ですが、少子高齢化が進んでおり人材が不足している状況です。
さらに、AIエンジニアは求められるスキルが高く、常に最先端の情報を身につける必要があります。
AI導入は今後も進んでいくことが予想されており、AIエンジニアが不要になることはまずないでしょう。
- 未経験からAIエンジニアへ転職できますか?
-
未経験からAIエンジニアへ転職することは可能です。
しかし、AIエンジニアにはさまざまなスキルや能力が必要であることから、転職はかなり難しいと考えてください。
未経験からAIエンジニアに転職するためには、プログラミングをはじめ、さまざまなスキルを身につける必要があります。
また、他の職種で身につけたマネージャー経験やコミュニケーション能力などを活かすようにしましょう。
- どのような人がAIエンジニアに向いていますか?
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プログラミングスキルを習得していたり、最新の情報に対して鋭いアンテナを張れたりする人がAIエンジニアに向いています。
さらに、論理的思考力や問題解決能力に長けている人にもおすすめです。
まとめ
この記事では、AIエンジニアの年収についてまとめました。
最後に重要な点をおさらいしておきましょう。
- AIエンジニアの収入は平均年収よりも高い
- スキルや経験を積むことで年収を上げられる
- AIエンジニアは今後、需要が高まる
AIエンジニアはさまざまなスキルや能力、経験などが必要であることから平均年収の高い職種です。
さらに、経験を積んでスキルを磨いたり勤め先を選んだりすることで年収アップにつながります。
マネジメント能力やコミュニケーション能力などが身についた人であれば、さらなる高額年収が見込めるでしょう。