AI資格が必要な理由とは?おすすめ資格12選を解説

AIが普及し、さまざまな分野において導入が進んでいます。しかし、AIの知識を持った人材は不足しており、今後AI関連の職種に就きたい人にはチャンスがあるでしょう。

しかし、

  • AIの仕事をするにあたって資格が必要か知りたい
  • どのような資格があるのか知りたい
  • 資格を活かせる仕事が知りたい

などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。

結論から言うと、AI関連の資格は必ずしも必要ではありませんが、十分な知識やスキルを持っていることを証明できます。資格があれば、実務経験がない人であってもAI関係の仕事に就職できる可能性も。

本記事では、AI資格が必要な理由やおすすめの資格を紹介します。AI関連の就業を目指している方はぜひ参考にしてください。

目次

AIの資格は必要?注目されている理由

ここでは、AI資格に関する以下の項目について解説します。

  • AI資格を取得するメリット
  • AI資格が注目されている理由
  • AI資格を活かせる仕事

順番に見ていきましょう。

AI資格を取得するメリット

AI資格を取得することで、就職したい企業に持っているスキルをアピールできます。近年AI技術を使った業界は増えており、AIスキルを持った人材は重宝されるでしょう。

また、実務経験がない人でも資格を取得することで、企業に認めてもらえる可能性が高まります。資格を取る際にスキルや知識を体系的に学ぶため、企業の教育コストが抑えられるからです。

「資格は持っていても無駄」と言われることもありますが、これからAI関連の仕事に就きたいという方にとっては大きなメリットになると言えるでしょう。

AI資格が注目されている理由を解説

AI市場は急成長している状況でありながら、スキルを持った人材は不足しているのが現状です。

株式会社ITRが2021年に発表したAI主要8市場規模推移および予測では、2025年には2021年の売り上げ153億3,000万円から2025年の1,200億円まで拡大するとしています。

株式会社ITRが2021年に発表したAI主要8市場規模推移および予測のグラフ
出典:ITR

AI市場は拡大し続けており需要が高まっているのですが、実務経験のある人材を集めるのが課題です。そこで、AIに関するスキルや知識を持っていることを証明するために、AI資格が注目されるようになりました。

日本政府もAI戦略2019を発表するなどAI人材の育成を進めています。

AI資格を取得することでスキルや能力を認められれば、今後さらにAI資格の需要が高まっていくことでしょう。

AI資格を活かせる仕事

AIの導入が進むことによって、関連した仕事の需要は年々高まっています。AI資格を活かせる代表的な仕事として、主に以下のような物が挙げられます。

仕事内容
AIプランナーAIを活用してプロジェクトの管理から実行までを行う
AIエンジニアAIを使ったシステムを開発や実装、運用、メンテナンスまでを行う
データサイエンティストビックデータから必要なデータを選び分析する

上記の仕事を行う際には、AIや機械学習、プログラミング、統計学など幅広い専門知識が必要です。

そのため、資格を取得することで必要なスキルを持っていることを証明できるでしょう。

AI関連のおすすめ資格12選

AI関連の資格は数多く存在します。

ここではおすすめの資格を12種類紹介します。

  1. AWS Certified Machine Learning-Specialty
  2. AI-900: Microsoft Azure AI Fundamentals
  3. AI-102: Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution
  4. DP-100: Azure でのデータサイエンスソリューションの設計と実装
  5. データサイエンティスト検定(DS検定)リテラシーレベル
  6. G検定
  7. E資格
  8. 統計検定
  9. 画像処理エンジニア検定
  10. Professional Data Engineer
  11. Ai人材検定 for Business / Engineer
  12. Python3エンジニア認定データ分析試験

1.AWS Certified Machine Learning-Specialty

AI資格「AWS Certified Machine Learning-Specialty」
出典:Udemy

AWS Certified Machine Learning-SpecialtyはAmazon公式の資格です。AWSを活用して機械学習ソリューションをおこないビジネスの課題を解決します。

AWSとは?

Amazonが提供するクラウドサービスの総称。AIサービスも開発可能。

AIシステムを設計するだけでなく、実装やデプロイ、メンテナンスまでさまざまなスキルが必要。機械学習に関連するエンジニアを目指す人におすすめです。

試験の難易度は高めで、1か月〜3か月ほどの学習時間が必要だと言われています。

2.AI-900: Microsoft Azure AI Fundamentals

AI資格「AI-900: Microsoft Azure AI Fundamentals」
出典:Udemy

Microsoft Azure AI FundamentalsはMicrosoftの認定資格です。習得するには、AIの概念と機械学習に関連する基礎知識を把握している必要があります。

比較的試験の難易度は低く、平均的な学習時間の目安は10時間から20時間程度と言われています。

後述するG検定に合格した人が次に受験する資格としておすすめです。AIワークロードやAzureでのコンピュータビジョンワークロードの機能、機械学習などの理解が求められます。

3.AI-102: Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution

AI資格「AI-102: Designing and Implementing a Microsoft Azure AI Solution」
出典:Udemy

Designing and Implementing a Microsoft Azure AI SolutionもMicrosoftの認定資格です。Microsoft Azure AI Fundamentalsでは必要なスキル以外に、より深い知識が求められます。

データサイエンティストを目指す方や、プロジェクトマネージャーを目指す方に必要なAI設計に関する知識を学習可能。

AI-900と比較して受験難易度は高く、1か月程度の学習時間が必要だと言われています。

4.DP-100: Azure でのデータサイエンスソリューションの設計と実装

AI資格「DP-100: Azure でのデータサイエンスソリューションの設計と実装」
出典:Udemy

Azureでのデータサイエンスソリューションの設計と実装は、データサイエンティストを対象とした資格です。Pythonライブラリとブラウザにおける基礎知識の学習からデプロイ、維持までおこなうpipelineの構築が求められます。

Azure Machine Learningの各機能を十分に把握することが必要で、合格のために必要な学習時間は1か月程と言われています。

5.データサイエンティスト検定(DS検定)リテラシーレベル

AI資格「データサイエンティスト検定(DS検定)リテラシーレベル」
出典:一般社団法人データサイエンティスト協会

データサイエンティスト検定を取得すれば、データサイエンティストになるために必要な知識やスキルなどを身に着けていることを証明可能

一般社団法人データサイエンティスト協会が運営していることから、企業の評価が高いことも特徴です。

リテラシーレベルは見習いレベルであり、データサイエンティスト検定の中でも初級レベルと言えるでしょう。

6.G検定

AI資格「G検定」
出典:一般社団法人日本ディープラーニング協会

G検定は、ディープラーニングに関連する知識を持っており事業に活かせる人材を育成することを目的としています。G検定を所有していることで、ディープラーニングを理解していると企業に証明可能。

また、ディープラーニング以外でもAIに関連した知識や倫理、法律などを把握していないと合格できません。

合格率は約60%〜70%とそれほどむずかしい資格とはいえないでしょう。

7.E資格

AI資格「E資格」
出典:PR TIMES

E資格とは、ディープラーニングに関連する知識を持っているだけなくエンジニアとして実装できるスキルを照明する資格です。エンジニアとしてディープラーニングを実装しようとしている方にはおすすめの資格です。

また、ディープラーニングを実装できることでAI分野でのキャリアアップを目指す方も活用できます。100問を120分で解く必要があるほか、受験資格として認定プログラムを受講する必要があります。

そのため、G検定と比較して難易度は高めの資格と言えるでしょう。

8.統計検定

AI資格「統計検定」
出典:​​一般財団法人 統計質保証推進協会

統計検定とは、統計に必要な知識やさまざまな分野で活かすための能力を評価する検定です。AI開発では、膨大なデータを参照してシステム開発を行うため、統計に関する知識が必要となります。

ビッグデータから問題解決につなげる能力は、今後需要が高まることが見込まれています。

1級から4級まであるため、自分のスキルにあったレベルで受験できますよ。

9.画像処理エンジニア検定

AI資格「画像処理エンジニア検定」
出典:公益財団法人 画像情報教育振興協会

画像処理エンジニア検定とは、画像処理に必要な映像通信や製品検査、印刷分野などの知識が必要な資格。多くのAIシステムでは、画像認識を活用しているため、画像処理に関する知識やスキルが必須です。

開発者やプログラマー、エンジニアなどを目指している人は取得するとよいでしょう。

ソフトウェアやハードウェアを開発するだけでなく、システム環境や予算、開発目標などを満たしていることが必要。

医療分野や工業分野、交通等計測、リモートセンシングなど出題範囲が広いことも特徴です。

10.Professional Data Engineer

AI資格「Professional Data Engineer」
出典:testpreptraining.com

Googleクラウドの認定資格であるProfessional Data Engineerは、機械学習を使ったデータ利活用の能力を認定する資格です。

Googleクラウドでデータを分析し、ソリューションを使いこなせる必要があります。

主な試験内容として、データ処理システムの設計や構築、運用、機械学習モデルの運用などが挙げられます。

Google認定資格の中でプロフェッショナルの難易度に設定されているため、2か月程の学習時間が必要です。

また、資格を取得しても有効期限は2年間。資格更新をするために再認定試験を受験する必要がある点に注意しましょう。

11.Ai人材検定 for Business / Engineer

AI資格「Ai人材検定 for Business / Engineer」
出典:PR TIMES

Ai人材検定 for Businessとは、自社のデータを分析してビジネスに活かす能力がある人材かを判断できる資格です。AIを導入したソフトウェア技術を活用して、産業創出につなげる株式会社アイデミーが運用します。

AIや機械学習に関連する知識やスキルが必要な60問が出題されます。

AIの基礎的な内容からディープラーニング、Pythonを使ったデータ操作スキルまで必要です。

12.Python3エンジニア認定データ分析試験

AI資格「Python3エンジニア認定データ分析試験」
出典:一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会

Python3エンジニア認定データ分析試験は、Pythonエンジニア育成推進協会が運用している試験です。Pythonに関連する基礎知識のほかに、実践的にデータを分析する能力も求められます。

データ分析においてはそれほど難しい内容ではなく、データ分析を始めたばかりの人にもおすすめの資格です。

AI資格に関するQ&A

AI資格に関するよくある質問についてまとめました。

  • AI資格はどのように勉強すればいいですか?
  • 実用性があるのはどの資格ですか?
  • 初心者向けの資格はありますか?
  • AIエンジニアはどんな人が向いていますか?
  • AI資格を取得するために身につけたい知識は?

AI資格はどのように勉強すればいいですか?

AI資格を勉強する方法として、勉強できる機会を提供しているサービスを利用するほか、Webサイト、書籍などでも勉強できます。

中でもおすすめなのが、動画講座配信サービスUdemyです。AIに関連する講座も多く、初心者レベルから上級者レベルまで展開しています。

レクチャーを受けるだけでなく、ハンズオンでコーディングする機会もあります。講師に質問できる機会も多く、特に初心者にとっては勉強しやすいでしょう。

実用性があるのはどの資格ですか?

実用性があるのはG検定やE検定、AWS Certified Machine Learningなどです。G検定ではディープラーニングをビジネスに活かすためのスキルを持っていることを証明可能。

ディープラーニングはAIにおいて必要不可欠であり、多くの企業で需要があります。また、E検定はディープラーニングを把握したうえで実装する能力が必要です。

このほか、Amazonが運用しているAWS Certified Machine Learningも実用性があります

AWS(Amazon Web Services)を使った、機械学習モデルの構築や運用、デプロイ、チューニングなどの知識が必要です。

AWSを導入している企業は多く、実践的な資格であると言えるでしょう。

初心者向けの資格はありますか?

AI資格にはさまざまな種類があり、初心者向けの資格もあります。中でも、統計検定やデータサイエンティスト検定などは初心者向けの資格です。

統計検定は、膨大なデータを基に分析することで課題解決につなげていきます。1級から4級まであるため、初心者の方は4級から勉強していくとよいでしょう。

データサイエンスに関する知識やスキル以外に、データエンジニア力やビジネスに関する能力が求められます。

データサイエンティストにおける初歩的な内容となっているため、初心者の方は最初に受験するとよいでしょう。

AIエンジニアはどんな人が向いていますか?

AIエンジニアは次のような人が向いています。

  • 常に学習できる人
  • 几帳面な人

AIエンジニアは常に最先端の技術が求められます。そのため、常に勉強する姿勢がないと務まる仕事ではありません。

学術論文やコミュニティなどから常に新しい技術を把握して、情報収集することが必要です。

また、細かい作業が多く小さなミスが大きなトラブルにつながる可能性があるため、几帳面な人に向いていると言えるでしょう。

AI資格を取得するために身につけたい知識は?

AI資格を取得するために、次の知識を見つけておくとよいでしょう。

  • ディープラーニング
  • 機械学習
  • プログラミング
  • 数字

どのAIであってもディープラーニングや機械学習は必要不可欠です。ロジスティック回帰や回帰モデルなどを理解しておくことが求められます。

このほかにエンジニアであれば、プログラミングや統計、微分積分といった数字に関連する知識も重要です。

AI資格を取得するためには、これらの知識は必要であると考えるようにしましょう。

まとめ

この記事では、AI資格についてまとめました。

最後に重要な点をおさらいしておきましょう。

  • AIの資格があるとスキルを証明できる
  • AI人材は不足している
  • AIのスキルがあると企業に重宝される
  • 初心者向けの資格は統計検定とデータサイエンティスト検定
  • 実用性のある資格はG検定やE検定、AWS Certified Machine Learning

近年さまざまな業界や業種においてAIが導入されています。AIの需要が高まる一方で、AIのスキルを持った人材が不足している状況です。

そこでAI資格を取ればAIスキルがあることをアピールでき、就職やキャリアアップにつながります。本記事を参考にして、AI取得に向けて勉強を始めていきましょう。

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この記事を書いた人

「Metaland編集部」は、Web3.0、メタバース、AIといった最新のトピックを皆様にお届けします。専門知識がない方でもご心配は不要です。情報を深くかつ分かりやすく解説することを重視し、新しいデジタル時代への案内役となることを目指しています。一緒に新たなステップを踏み出しましょう!

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