ChatGPTを活用した動画作成の方法とは?アイデア出しから指示、便利ツールまで紹介

ChatGPTを活用した動画作成の方法とは?アイデア出しから指示、便利ツールまで紹介

AIを活用すれば、専門知識がなくても誰でも手軽に動画を作れる時代になりました。

しかし、次のような疑問を持っている方も多いでしょう。

  • ChatGPTで動画を作る具体的な手順がわからない
  • AIにうまく指示(プロンプト)を出せるか不安
  • どのツールを使えばいいのか迷ってしまう

結論からいうと、ChatGPTを活用した動画作成は、アイデア出しから具体的な指示、便利なツールの連携まで、一連のプロセスを効率化でき、初心者でも質の高い動画制作が可能です。

今回は、話題の動画生成AI「Sora」の概要から、ChatGPTを使った具体的な動画作成手順、うまく活用するためのポイント、おすすめの連携ツールまで詳しく解説します。

ChatGPTで動画作成に挑戦したい方、動画制作の効率を上げたい方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。

目次

OpenAIが提供する動画生成AI「Sora」について

OpenAIが提供する動画生成AI「Sora」について
出典:OpenAI

OpenAIのSoraは、テキストプロンプトから最長1分間の高品質な映像を生成できる動画生成AIです。このモデルはテキストからカメラワーク、人物の動き、光の表現まで三次元空間を意識してシミュレーションし、一貫性のある映像を作り出します。

Soraの最大の特徴は、複数のカットをまたいでも被写体の外見や動きが破綻しにくく、映画のトレーラーやドローン映像のような臨場感あるシーンを作成できる点です。入力には画像や既存の動画も使え「背景を夕景に」といった具体的な編集指示も可能です。

現在は段階的に公開されており、Plus・Proプランでそれぞれ異なる仕様で利用できます。

プランChatGPT PlusChatGPT Pro
動画高速生成最大50本最大500本
解像度最大720p最大1080p
生成できる動画の長さ5秒20秒

Team・Enterpriseプランでは組織向けの機能を含め順次提供される予定です。

ChatGPTを活用して動画作成を進める方法

ChatGPTを活用して動画作成を進める方法

ChatGPTを活用して動画作成を進める方法は、主に次のとおりです。

  1. 動画作成に必要なGPTsを追加する
  2. 動画作成の内容を指示する|プロンプトの入力
  3. 完成した動画を確認する

今回は、GPTsから動画を作成できる「Video Maker GPT by Visla」を使った、動画の作成手順を解説します。

STEP

動画作成に必要なGPTsを追加する

次に、動画作成に必要なプラグインを追加していきます。

プラグインはホーム画面の「GPTを探す」をクリックして「Video Maker GPT by Visla」と入力してください。

動画作成に必要なGPTsを追加する

プラグインを選んで、「Start Chat」をクリックするとプラグインが利用できるようになります。

なお、無料ユーザーでもGPTsは利用できますが、すぐに利用制限がかかってしまうため、何本も動画を作成したいのであれば有料版Plusへの登録がおすすめです。

STEP

動画作成の内容を指示する|プロンプトの入力

プラグインの準備ができたら、どのような動画にしたいのかできるだけ詳しく内容を指示してください。基本的に動画制作できるGPTsは英語であるため、最初に「日本語でお願いします」と入力すると、その後の指示が日本語で表示されるようになります。

動画作成の内容を指示する|プロンプトの入力

指示を出すとChatGPT側から関連する質問をしてきますので応えましょう。

動画作成の内容を指示する|プロンプトの入力

動画の内容以外にも、ターゲットオーディエンスやトーン、目的、作成の背景などを共有するとよいでしょう。

STEP

完成した動画を確認する

動画が完成すると、外部ツールとの連携確認が表示されるので「確認する」をクリックします。

完成した動画を確認する

動画が完成すると、動画の視聴・編集ページへのリンクと、編集用クレームコードが表示されます。

完成した動画を確認する

リンクをクリックすると動画の作成が始まります。

完成した動画を確認する

生成が完了すると、以下のような動画が作成されます。「Video Maker GPT by Visla」の場合、日本語で動画の内容を指示しても、英語の音声と字幕で動画が作成される点には注意が必要です。

完成した動画を確認する

ChatGPTを活用して動画作成する際の4つのポイント

ChatGPTを活用して動画作成する際の4つのポイント

ChatGPTで動画作成するポイントは次の通り。

  • 明確でわかりやすい指示(プロンプト)を出す
  • 指示に関連する補足情報を提供する
  • 動画制作の背景や目的、役割を共有する
  • 指示の改善と試行錯誤を繰り返す

順番に解説します。

1. 明確でわかりやすい指示(プロンプト)を出す

ChatGPTやGPTsを通じて連携する動画生成ツールは、与えられた指示に基づいて動作します。そのため、具体的で明確な指示を出せば出すほど、より意図に近いアウトプット(アイデア、構成案、スクリプト、または連携ツールが生成する動画のプレビューなど)を得られる可能性が高まるのです。

例えば、動画のコンセプトを伝える際に5W1Hを意識すると、より具体的な指示になります。

  • When(いつ): 動画の時代設定、季節、時間帯など
  • Where(どこで): 動画の舞台、場所
  • Who(だれが/誰に): 登場人物、ターゲットオーディエンス
  • What(なにを): 動画の主題、伝えたいメッセージ
  • Why(なぜ): 動画作成の目的、背景
  • How(どのように): 動画の雰囲気(明るい、シリアスなど)、表現方法、スタイル

逆に、指示にあいまいな表現が多いと、期待していたアウトプットとは異なる結果になる可能性が高まります。

2. 指示に関連する補足情報を提供する

動画の内容に関する指示だけでなく、関連する情報や参考になる具体例を提供することも有効です。

  • 参考イメージ: もし参考になる動画や画像があれば、その雰囲気やスタイルを伝えましょう。(例:「〇〇のようなクールな雰囲気で」「△△の動画の冒頭のようなインパクトが欲しい」など)
  • 素材の希望: 特定のBGMのジャンルや、入れたい要素(グラフ、テロップのスタイルなど)があれば具体的に伝えます。

これにより、ChatGPTはより的確な構成案を作成したり、連携ツールが指示を解釈しやすくなったりします。

3. 動画制作の背景や目的、役割を共有する

ChatGPTに対して、どのような目的で動画を作るのか、誰に見てほしいのかといった背景情報を共有することで、より意図に沿った提案や指示の解釈が期待できます。

また「あなたはプロのYouTube動画構成作家です」「あなたは企業のマーケティング担当者向けの動画を企画しています」のように、ChatGPTに役割(ペルソナ)を設定することで、その役割に応じた専門的な視点からのアウトプットを引き出せる場合があります。

4. 指示の改善と試行錯誤を繰り返す

どれだけ具体的に指示を出しても、一度で完璧なアウトプットが得られるとは限りません。特に動画生成ツールと連携する場合、細かなニュアンスが伝わりきらないこともあります。

重要なのは、最初のアウトプット(構成案や動画プレビューなど)を見て、期待と異なる点があれば、それを具体的にフィードバックし、指示を修正・改善していくことです。

例えば、「もっとテンポを速くしてほしい」「ナレーションのトーンを明るくしてほしい」「〇〇のシーンを△△に変更してほしい」のように、具体的な改善点を伝えて再度指示を出します。この試行錯誤のプロセスが、最終的な動画のクオリティを高める鍵となります。

ChatGPTを活用した動画生成・編集ツール

ChatGPTを活用した動画生成・編集ツール

ChatGPTで動画作成できる主なプラグインは次の通り。

  1. VideoGPT by VEED|テキストの内容と質問を入力するだけのプラグイン
  2. Video AI|AI動画専門の企業が作成したプラグイン
  3. CapCut|効率的に動画生成できるプラグイン

1.VideoGPT by VEED|テキストの内容と質問を入力するだけのプラグイン

VideoGPT by VEED
出典:OpenAI

VideoGPT by VEEDは、テキストを入力するだけで高品質な動画を自動生成できるGPTsです。VEED社の提供するこのツールは、複雑な動画編集の知識がなくても簡単に動画コンテンツを作成できます。

使い方はとても簡単で「90秒のSNS広告を明るいトーンで作成」といったプロンプトを入力するだけ。すると、AIが自動的に脚本を作成し、1,600万点以上のストック映像や画像、音源から最適なものを選んでくれます。

さらに、テキスト読み上げ機能でナレーションも合成してくれるので、完成度の高い動画がすぐに生成できるでしょう。

生成された動画は、VEEDのエディターで細かい調整や字幕の追加、AIアバターの挿入なども簡単にできます。ChatGPTを別途開く必要がないので、一つの画面で完結するのも大きな魅力です。プレゼンテーション、マーケティング動画、教育コンテンツなど、さまざまな用途に活用できるでしょう。

Dropboxを使って音声ファイルを取り込むことができます。

また、メディアを使って、既存のファイルを使ったり入力したテキストをナレーションのように使ったりできるなど機能が豊富に揃っています。

2.Video AI|AI動画専門の企業が作成したプラグイン

Video AI
出典:OpenAI

Video AIは、invideo社が開発したGPTsです。AI動画制作を専門とする企業のノウハウが詰まった、使いやすさと高品質を両立させたプラグインです。

使用方法は非常にシンプルで、ChatGPTの「GPTsストア」から「Video AI」を選択し、動画の目的や長さ、視聴者に求めるアクションなどを入力するだけです。すると、AIがスクリプトとシーン構成を自動生成し、invideo側のサーバーに送信します。

数十秒後に完成動画のプレビューURLが表示され、リンク先のinvideo AIエディターで簡単に編集できます。

このプラグインの特徴は、テキストコマンドによる直感的な編集操作です。「delete scene 3(シーン3を削除)」といった自然な指示で、音声の差し替えやシーンの編集が可能です。ChatGPTが対話窓口と操作パネルを兼ね、実際の映像処理はinvideoのクラウドが担当する仕組みとなっています。

初心者でも手軽に本格的な動画制作を体験できるツールです。

3.CapCut|効率的に動画生成できるGPTs

CapCut
出典:OpenAI

CapCutは人気の動画編集ソフトとChatGPTを連携させた効率的な動画制作ツールです。このGPTsを活用すると、動画制作プロセスを大幅に簡略化できます。

まず、ChatGPTを使って動画の脚本やナレーション台本、字幕テキストを簡単に作成できます。「映画風にしたい」「テンポを上げたい」といった編集のアイデアをリクエストすれば、最適なトランジションやエフェクトの提案も受けられるのです。

また、必要なカット数や長さを指示すれば概要タイムラインを自動生成し、ChatGPT用プラグイン「CapCut」を使えばスクリプトをワンクリックでCapCutオンラインエディターに送信できます。CapCutのAI機能(クリップ検出・自動キャプション・音声合成など)と組み合わせることで、初心者でも短時間で質の高い動画を作成できるのが最大の魅力です。

ChatGPTの動画作成に関するQ&A

ChatGPTの動画作成に関するよくある質問についてまとめました。疑問をお持ちの方は参考にしてください。

  • 無料版のChatGPTでも動画作成できますか?
  • ChatGPTの動画作成で注意点を教えてください
  • 動画の長さは指定するべきですか?
  • 他のツールとの組み合わせはできる?
  • ナレーションを付けられるプラグインはありますか?
  • チャンネルのアイデアが思いつかない

無料版のChatGPTでも動画作成できますか?

無料版でもGPTsを利用できるため、動画作成は可能です。ただし、無料版は利用制限が早くかかるため、何度も動画を作り直す、何本も動画を生成したい場合は、有料版のPlus(月額20ドル)の登録をおすすめします。

ChatGPTの動画作成で注意点を教えてください

ChatGPTで動画作成する際は、個人情報・機密情報の入力を避けることが重要です。ChatGPTの学習データに使われる可能性があるため、オプトアウト設定を確認する必要があります。

生成された動画の著作権・商用利用については、実際に動画を生成したツール(VEED, InVideo等)の利用規約を必ず確認してください。ChatGPT自体の利用規約とは別に、各ツールの規約が適用されます。

動画の長さは指定するべきですか?

配信するプラットフォームによって適切な動画の長さが異なります。

YouTubeなら5分以上、InstagramのリールやYoutubeのショート動画であれば1分未満の動画が必要です。

設定した時間に合わせて適切な動画をChatGPTが作成するため、必ず指定しましょう。

他のツールとの組み合わせはできる?

ChatGPTで生成した動画をCapCutやAdobe Premiere Proなどのソフトを使って編集できます。

そのため、作成した動画をさらに加工できるのでさまざまな場面で活用可能です。

中でもSORAで作った映像は、より魅力的な動画にできるでしょう。

ナレーションを付けられるプラグインはありますか?

動画にナレーションを付けるのであれば、VIDEO GPTがおすすめです。

入力したプロンプトを基にしてChatGPTがナレーションを作成し、VIDEO GPTがナレーションと映像を合わせていきます。

ナレーションは日本語対応しているほか、音声を選んだりスピードをカスタマイズしたりすることが可能です。

また、YouTubeや各種SNS向けの動画作成に対応できるテンプレートが用意されています。

そのため、マーケティング動画を効率的に作成できます。

チャンネルのアイデアが思いつかない

チャンネルのアイデアは、ChatGPTに候補を作ってもらうことで業務の手間を減らしてアイデアの幅を広げられます。

「千葉県の良さを紹介する動画を制作している

温泉や絶景が見られるところを多めにYouTubeで紹介して旅行者に必要な情報を提供したい。

YouTubeチャンネルのアイデアを出して欲しい。」

と入力してみましょう。

すると次のように複数のアイデアを提供してくれました。

チャンネルのアイデアが思いつかない

さらに、ターゲットの明確化や動画の脚本もChatGPTに作ってもらうとよりスムーズに動画を作成できます。

さらに、HeygenとよばれるAIアバターを使うと顔出ししなくても説明しているような動画にすることが可能です。

まとめ

本記事では、ChatGPTを活用した動画作成の方法について解説しました。最後に、記事の内容をおさらいしておきましょう。

  • ChatGPT(GPTs)と連携ツール(例: Video Maker GPT by Visla)を使えば、日本語の指示から動画を作成可能。
  • 効果的な動画作成には、明確な指示(5W1H)、補足情報、目的共有、試行錯誤が重要。
  • VideoGPT by VEED、Video AI、CapCutなど、目的に合わせてさまざまな動画生成・編集ツール(GPTs)が利用可能。

ChatGPTは動画のアイデア出しや脚本作成、チャンネルコンセプトの検討にも活用できます。

ChatGPTを活用した動画作成は、専門的なスキルがなくてもアイデアを形にし、クリエイティブな表現の可能性を広げる手段です。

ぜひ紹介したツールやポイントを参考に、あなたのアイデアを動画にしてみてください。

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この記事を書いた人

「Metaland編集部」は、Web3.0、メタバース、AIといった最新のトピックを皆様にお届けします。専門知識がない方でもご心配は不要です。情報を深くかつ分かりやすく解説することを重視し、新しいデジタル時代への案内役となることを目指しています。一緒に新たなステップを踏み出しましょう!

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